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ターナー透明水彩全148色レビュー(海外色、日本色あり)

ターナー透明水彩のドットカードを入手しましたので、レビューします。海外限定色についても説明します!

ターナー透明水彩の海外色、日本色とは?

ターナー透明水彩は、海外をメインに展開されていたようです。

海外で販売されていたのは全148色。

通常色115色+メタリック色33色 という内訳です。海外色はチューブの大きさが15ml。こちらは、日本でも2020年春から、一部の大型画材店や通販で買うことができるようになりました。

対して、もともと日本で展開されていたのは、海外で展開されていた148色のうち選抜された54色です。この中にメタリックカラーは入っていません。こちらは5mlチューブです。

ドットカードの内容

ドットカードは、全ての絵具が試せるように、少しずつ絵具が付けられたお試しカードです。

ターナー透明水彩のものは2種類あります。

一つは魚柄のもので、日本で展開されている54色です。

もう一つは惑星柄のもので、こちらは海外でのみ展開されている海外限定色で、94色あります。

よく分かっていなかったのですが、海外で売られている色は、魚柄の日本色と、惑星柄の海外限定色を合わせたもの(54色+94色=148色)ということになります。つまり、海外含め、全ての色を試してみたい人は両方のドットカードを買う必要があります。

日本色 54色について

日本でのみ売られている限定カラーというものはありません。この54色は海外色にも含まれています。

この54色は、海外で売られているものから選抜されている(であろう)色なので、使いやすくメジャーな色味が揃っています。

私が感じた特徴は

  • 絵を描くための基本的カラーが多い
  • 単一顔料がメイン
  • 透明感と伸びに優れた色が多い
  • 使いやすい色ばかり

正直なところ、絵に必要な基本カラーはこの54色の中に全て入っているという印象です。唯一ないのは、インディゴのような深いブルーの色合いです(こちらは海外色には入っています)

色数が多くないので、そこまでバリエーションを求めない人や、初心者には、かえって選びやすくていいかもしれません。単一顔料が多いのもポイントが高いです。

あとは、全体的に透明感あふれる明るい色が多いです。赤、黄色、緑、青、は、カドミウム系をのぞいてほとんどが透明色。一般的に茶色系の色は重ための色が多いですが、ターナー透明水彩の日本色のものは透明感があります。あとは全ての色が水に溶けやすく、伸びもよくて塗りやすかったです。粒子の細かい色が多めなのも特徴です。(海外限定のものは発色の弱いものや伸びにくい色、粒子の荒い色もありました)

私は不透明色も愛用していますが、特にイラスト系の絵を描く人で、明るめの透明色が好みな人には、ターナー透明水彩の日本色は合うかもしれません。

選抜されているだけあり、かなり完成度が高いラインナップと思います。

マヤカラーについては後述します。

海外色全148色について

海外で展開されているのはこんな感じです。

先ほど紹介した日本色54色に加えて、少し変わった色が61色、メタリック色が33色、合計148色になります。

これが色の絵具です。番号が赤くなっているものが、日本色にもある色です。

ドットカードはとても可愛かったのですが、柄の黒い部分に色が影響されてしまうので、色見本を別に作ってみました。使用した紙はファブリアーノです。何とか色順に並べたかったので、海外版のパンフレットを見ながら、順番を入れ替えてしまいました!

こちらは、メタリックカラー、パールカラー、インターフェアレンスカラー

上記の色の絵具に金属、パールカラー全33色を足したものが、海外色になります。

黄色系

肌色のような感じの色が4色ほどあり、あとは単一顔料の黄色、混合色の黄色がいくつかあります。個人的なおすすめは海外限定のハンザレモン、トランスペアレントイエロー、日本色にもあるカドミウムイエローとパーマネントイエローです。伸びがよく使いやすい色味でした。

海外限定のパイロールオレンジは、透明感があり、赤みの強い美しいオレンジです。

赤系

赤系は、基本カラーは全て日本の方にも入っています。海外限定なのは渋めの赤や、赤紫などです。

日本色にもあるローズレッド(おすすめ)、パイロールレッド(まっ赤)、パーマネントスカーレット(朱色)は定番のおすすめ色。

海外限定だと、キナクリドンチャイナローズ、キナクリドンコーラルあたりは、鮮やかで伸びも良く滑らかな赤です。

青系

青系は、どのメーカーも似たような感じで、主に6種類のタイプがメインです。(もちろんそれ以外もあります)6種のうち5種(ウルトラマリン、フタロブルー、セルリアンブルー、コバルトブルー、プルシアンブルー)は日本色でも売られています。(コバルトブルーは顔料が通常と違いますが、同じように使えます)

インダンスレンブルーだけは海外のみで、ターナーのものはかなり一般と比べて暗めのブルーで個性的です。

インディゴ系のくらいブルー(ディープインディゴ、インディゴ)、粒子の荒いブルー(ウルトラマリンディープ、コバルトブルーディープ)が海外限定色です。

ターコイズブルー(日本色でもあるカラー)は、澄んだ明るい水色でおすすめです。あまり見かけない珍しい色味です。

グリーン系

海外限定色で多いのは、グリーン系。モス、エバーグリーン、エメラルドグリーン、ターナーイエローグリーン、スプラウトあたりは他でも中々見かけない個性的な色味。ターナーイエローグリーンはとてもきれいな黄緑で、若葉などに使えそうな色だと思います。

でも、どれか選ぶとしたら、日本色にもあるフッカーズグリーン、サップグリーン、オリーブグリーンあたりが使い勝手がいいかな。

茶色、グレー系

海外限定色では、赤茶色がとても多いです。海外だと風景などに使う人が多いのでしょうか。微妙な色のバリエーションがあり面白いです。海外限定のマースバイオレットやインディアンレッドなどは、水にさっと溶けて強い発色のおすすめの褐色です。この値段で買えるのはお得〜。シナバーもピンクよりの赤茶色、面白い色で、肌色に使えそうな色です。

日本色でもある、イエローオーカー、バーントシェンナ、バーントアンバー、セピアは茶色の定番です。初心者の方はまず、こちらを。

あとは海外限定色はグレー系も豊富。チャコール、多すぎない?

日本色にもある、ニュートラルチントは魅力的な暖かい色合い、ペインズグレーもかなり青味が強く使い勝手のいい色味です。

金属カラー

メタリックカシリーズ14色

金、銀、銅などの金属色です。絵具をチューブから出した柔らかい状態で塗ると、かなり濃く塗ることができます。ただ、乾いた状態で使うと、ちょっと溶けにくく、薄めになります。金属色は使用のたびに紙パレットなどに出して使うといいかもしれません。

色の絵具に混ぜたりすることもできますが、単品でしっかり塗った方がきれいでした。

金、銀だけでなく、落ち着いた色もあり、バリエーションがとても楽しいです。思ったよりキラキラが強いです。

グレイシルバーとグレイゴールドだけ特にキラキラが強かったです。

カラーパールシリーズ12色

こちらは赤や青、黄色など色のついた光沢色です。思ったよりキラキラしていました。どのような作品に使えるのかわかりませんが、リアルな絵より、イラスト系の絵と相性良さそうです。

バリエーション豊かで、見ているだけでも楽しいです。グリーンが気に入りました。

この絵具に合う絵も考えてみたいです。

インターフェアレンスシリーズ7色

白い紙の上ではほとんど見えませんが、黒い紙の上に塗ると色が見えます。不思議な光沢で、とても面白いです。何に使えるでしょうか…夜の絵に使ったらきれいかな。

マヤカラー

マヤカラーは日本色にも海外色にも入っている色です。独特の顔料が使われており、種類は7色あります。

人気があるのはマヤブルーです。渋めのブルーグリーンで、独特のテクスチャーがあります。ただマヤカラーは全体的に発色が弱く、伸びもあまりよくありません。色味は独特で魅力がありますが、本格的に作品に取り入れるなら通常カラーの方が勝手がいいかもしれません。

私はマヤブルーは時々使いますが、紙によってはかなりムラになるので、色味がほとんど同じシュミンケのプルシャンブルーの方を使うこともあります。

全体の感想

日本色と海外色の違いがよく分からなかったので、今回全色塗ってみてやっと理解ができました。

とりあえずは日本カラーをおすすめ

見る限り、絵を描くときによく使いそうな色は、日本で展開されているカラーに全て入っています。日本色は5mlチューブで大きさもちょうどよく値段も安いです。ほとんどのカラーが200円前後で買うことができます。そして単一顔料の絵具が多いので、顔料の特性を知りながら、色作りの練習もできます。かなり高コスパだと思います!

なので、まずターナーの透明水彩を買ってみたい、という方は日本カラーから買ってみるといいかもしれません。初めて絵具を買う方だったら、ローズレッド、パーマネントスカーレット、パーマネントイエロー、サップグリーン、フタログリーン、フタロブルー、ウルトラマリン、イエローオーカー、バーントアンバーあたりを買っておけば、大抵のものは描くことができます。

海外限定カラーは個性派揃い

海外色は、15mlチューブで、少し大きめです。これがアクリルや不透明水彩であればすぐに使い切るのですが、透明水彩は中々減りにくいので持て余してしまうかも…

ただ、海外色は珍しい色や個性的な色もあるので、興味のある方はぜひ!高級な海外メーカーでしか見かけないような色もあったりします。15mlチューブでも350〜670円くらいなので、かなりお買い得だと思います。

海外限定色の私のおすすめは、ハンザレモン、パイロールオレンジ、マンガニーズバイオレット、キナクリドンバイオレット、マースバイオレット、インディアンレッド、マンガニーズブルーヒュー、インダンスレンブルー、フタロターコイズ、ターナーイエローグリーン、キナクリドンチャイナローズです。

あとは金属、パールカラーが豊富なこと。特に金属色のラインナップは、本当にすごいです。通常の金、銀だけでなく、落ち着いたアンティークゴールド、アンティークシルバーやピンクゴールドのような色味もあります。ターナーはアクリル絵具の方でも金属、パールカラーが豊富なので、このような色が得意なメーカーなのかな、と勝手に思っています。パールカラーもかなりキラキラ感があり、きれいです。

ターナーは海外限定色も手に入れることができるようになり、選択の幅が広がりました。ターナーの絵具は値段こそ安いものの、透明感が強く発色もとてもよいです。最高にコスパの良いメーカーなので、気になる方はぜひお試しください^^

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