色々なメーカーの三原色を並べてみました。絵具の購入にお役立てください。
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色々なメーカーの三原色を集めてみたよ
2020年のガザラボの透明水彩のイベントで購入した三原色ドットカード。色々なメーカーの三原色やおすすめ色がついていました。

どういう三原色なんだろう、と思っていましたが、よく見たらちゃんとメーカー公式の三原色!!ターナーだけどう見ても違っていたので、他のも違うのかと思い込んでいましたが、他のメーカーは公式三原色でした。せっかくなので塗り比べに、活用させていただくことに。
また、他のメーカーの公式三原色も、いくつか手元にありましたので併せてご紹介します。
備忘録を兼ねているので、色名と顔料も一緒に載せています。参考までに!
買ったことないメーカーの絵具、まずは三原色をそろえてみても面白いかもしれません。

興味のある方は参考にしてみてくださいね!
ホルベインの三原色
ホルベインは三原色は2つあります。
CMYとRBYの2種類で、どちらでもいいようです。
CMYカラーはプリンターのインクのマゼンタ、シアン、イエローのイメージです。赤はどちらかというと赤紫で、青が緑よりになっています。

- キナクリドンマゼンタ(PR122)
- イミダゾロンイエロー(PY154)
- フタロブルーイエローシェード(PB15:3)
RBYの方は、感覚的にイメージするいわゆる「赤、青、黄色」の色に近いです。

- ピロールレッド(PR254)
- イミダゾロンレモン(PY175)
- フタロブルーレッドシェード(PB15:6)

CMY、RBYどっちがいいかなあ?

どちらかというとCMYの方が鮮やかな色が作れたよ。
初心者の方にはCMYがおすすめ♪
CMY、RBY、両方の三原色で色相環を作ってみたので、参考までに。CMYの方が鮮やかで、作れる色の幅が広いです。特に赤〜青の混色で、紫が作れるのはCMYの方だけです。ただ、RBYは、赤〜黄色に鮮やかなトーンがあります。

両方買って試してみるのもありですね。
ホルベインのCMY三原色は徹底的に混色を試したことがあるので、もっと詳しく知りたい方はぜひ記事を読んでみてください↓
ウィンザー&ニュートンの三原色
ウィンザー&ニュートンの三原色はホルベインのCMY三原色とRBY三原色の中間くらいのバランスです。個人的にはこの組み合わせはバランスがよく、結構おすすめです。

- パーマネントローズ(PV19)
- ウィンザーレモン(PY175)
- ウィンザーブルーレッドシェード(PB15:6)
こちらも混色を検証した記事があります。三原色で色作りをするのはとても面白いので色々なパターンで試してます。
こちらは学童用のサクラマット水彩とウィンザー&ニュートンを比較した記事。
シュミンケホラダムの三原色
シュミンケホラダムの三原色はちょっと変わっています。
マゼンタは他では見かけない顔料ですが、色相的には確かに三原色のマゼンタにふさわしい色だと思います。ただ、色がちょっと落ち着いているので、好みが分かれそうです。私は深みがあり、好きな色なのですが、やはり混色ではちょっと色が落ち着いた感じになります。
黄色は他のメーカーが三原色に採用していない不透明のカドミウムイエローですが、やはり抜群の鮮やかさを持っています。(しかし有毒なので、避ける方も多い)

- マゼンタ(PV47)
- カドミウムイエローライト(PY35)
- ヘリオセルリアン(PB15:3)
クサカベの三原色
クサカベのマゼンタはとても鮮やかです!PR122がメインですが、それにさらに鮮やかさをプラスする顔料が入っているようです。
スキャンでは色が沈んでしまっていますが、オペラに近い鮮やかさです。
黄色はあまり見かけない顔料ですが、どちらかというとレモン色です。

- マゼンタ(PR122,BV10)
- パーマネントイエローライト(PY1)
- モナストラルブルー(PB15:6)
セヌリエの三原色
赤のオペラはとても鮮やかな赤紫です。抜群の彩度なので、混色でも鮮やかな色を作ることができますが、耐光性は高くないのが注意点です。
シネリアスブルーは白が混ざったフタロブルーで、ちょっとだけ不透明感があります。
かなりCMY三原色に忠実な組み合わせだと思います。

- オペラローズ(fluo,PR81:1)
- セヌリエイエローライト(PY153)
- シネアリスブルー(PB15:3、PW4)
レンブラントの三原色
レンブラントの情報はあまりないので、とてもありがたいです。
CMYっぽい三原色が多いのですが、レンブラントの三原色はRBYっぽいです。なので、ホルベインのRBY三原色とよく似ています。
レンブラント三原色の赤ははっきりした真っ赤であるPR254です。ホルベインのピロールレッドと同じ色なのですが、比べて見ると、レンブラントのものはかなり色が濃厚で強い赤です。とても素敵!
三原色の青はフタロブルーが採用されているメーカーがほとんどですが、レンブラントのだけコバルトブルーです。このコバルトブルーも色が濃く、いい色です。

- パーマネントレッドディープ(PR254)
- アゾイエローライト(PY154)
- コバルトブルー(PB28)
マイメリ
マイメリは三原色指定の色にプライマリーという名前がついているのでとても探しやすいです!色は一般的なカラーですがこちらもバランスが良い組み合わせなので、おすすめです。

- プライマリーレッドマジェンタ(PV19)
- プライマリーイエロー(PY97)
- プライマリーブルーシアン(PB15:3)
この三原色は私がイメージしているものに一番近いですね。
ニッカー
ニッカーは透明水彩ではなく、ポスターカラーだと思われます。そのため、剥離しやすいです。ドットシートのものもはがれてしまい。しかも粉々になってしまったため、回収不可能でした。パレットに固めて使うやり方には向いていないと思います。
色名だけ記しておきます。
- マゼンタ
- パーマネントレモン
- レークブルー
マッチベイシックカラー
最強の三原色。顔料を混ぜた時、違和感がなくスッと混ざりますし、色も濁りにくいです。ただ、マッチのマゼンタは耐光性があまり高くないので、長期保存には注意が必要です。

マッチの三原色はマゼンタ、イエロー、ブルーというわかりやすい名前になっています。
顔料の傾向
こうしてみるといろいろなメーカーの三原色、結構顔料もバラバラなんですね。
※使われている顔料の傾向をまとめますが、ややマニアックなので、興味ない方は読み飛ばしてください。
赤はメーカーによって考え方が分かれるみたいで、全てのメーカーで違う赤が採用されていました。CMYの三原色が多かったので、赤は、やや赤紫っぽい赤が採用されている傾向にありました。PV19、PR122、またはオペラっぽい赤などです。ただ、透明水彩以外にも目を向けてみると、PV19が三原色の赤に指定されていることが多いように思いますね。
黄色はイミダゾロンイエロー系のメーカーが多いです。シュミンケホラダムホラダムが唯一カドミウムイエローを三原色に指定していますが、色の鮮やかさや発色は抜群なものの、今では珍しい有毒顔料なので、悩ましいですね…黄色はどれでもそこまで色が変わらないので、どれでも大丈夫そうです。
青は共通してフタロブルー(PB15)を採用しているメーカーが多いです。フタロブルーという顔料は、滑らかで透明、とても鮮やかな青色なので、納得ですね。ただ、フタロブルーにも種類があり、PB15:3だったり、PB15:6だったりしますね。レンブラントだけはコバルトブルーでした。
三原色でよく使われる顔料の記事もご紹介しておきます。
三原色チャレンジの記事
三原色系の記事は色々書いているので、ぜひチェックしてみてください。
実際に試してみると色々なことが分かりますよ〜〜