★★個展「星月夜の幻想」(10/12~17)のお知らせ★★

[水彩紙レビュー]アクリルデネブ

今回はアクリルデネブのレビューです。割と使っている方も多いのでは?真っ白な水彩紙です。

アクリルデネブとは?

アクリルデネブはオリオン社の水彩紙です。

詳しくはオリオンのサイトでご覧ください。

アクリルデネブ

アクリルデネブ、というだけあって水彩用というより、アクリルで描くことを想定しているのかもしれません。ですが、透明水彩で問題なく使うことができました。

どんな水彩紙なのかな?と気になる方のためにレビューを描いていこうと思います。

アクリルデネブの特徴

色が白い

色は真っ白です。サイトの説明では「画材用紙の中で世界一の白さ(白色度90.6%:蛍光染料無し)を実現」とありますが、確かに白いです。

ですが、肉眼では、ストラスモアやアヴァロンと同じくらいの白さに見えました。(もしかしたらアクリルデネブの方が白いのかもしれません。)

なので、ピンクや青はとても冴えた発色です。きれいに色が発色します。

独特の網目状の紙目(割と粗い)

少し粒子の粗い絵具をのせたら、独特の網目状の模様がはっきり浮きあがりました。「うわ!」と思ったのですが、乾くと落ち着きました。でも粒子の粗い色は、網目模様のまま乾きました。

このあたりは少し好みが分かれるかもしれません。もしかしたら、あまり紙の痕跡を残したくないタイプの人だと、扱いづらい紙になると思います。粒子の細かい色は乾くにつれて、少しずつ落ち着いていきます。

人物を描く人は、顔の真ん中にこの網目模様が浮き出てこないように、絵具を選んだ方が良いかもしれません。

表面の凹凸は大きくはっきりしているので、鉛筆の線はガタガタっとなります。細めに削った、硬めの色鉛筆だと下書きが描きやすかったです。

乾くのゆっくり、きれいににじむ

乾くのは比較的ゆっくりで、落ち着いてにじみを作ることができました。グラデーションやウェットインウェットの技法はきれいにできると思います。色も割と濃いめにしっかりつきます。

アクリルデネブ

紙の表面に水分がしばらくとどまっているような感じなので、乾くまでは絵具を動かすことができました。

重ね塗りはあまりできない

重ね塗りは薄く塗った部分なら問題ないです。柔らかめの筆でそっと重ねればOK。

ですが、しっかり塗った上に重ねると、下の色は崩れやすいです。重ね塗りは、下の色がしみつきの強い色であればまあまあですが、弱めの色の上に重ねると、混じってしまいます。そこまで重ね塗りができる水彩紙ではないですね。

下↓の画像だと、染みつきの強いフタロブルーの上に重ねたレモン色だと、少しレモンの方ににじんでいます。

定着が弱いウルトラマリンの上にレモン色を重ねると、かなり色が取れてしまいました。

リフティングはかなりできる

重ね塗りが今ひとつな代わりに、リフティングはかなりごっそり色を取ることができます。上の画像では、青で塗った後に、筆でリフティングをして雲の形に抜きましたが、かなり思い通りに色を抜くことができました。

雲や水滴の表現に使えそう、と思いました。

修正したい人にも安心です。

擦ったりしても紙の傷みはなかったので、かなり表面も強そうです。確かにアクリル絵具にも向きそうです。

裏表使える

表と裏で紙目の雰囲気はかなり違うので、両面試してみてもいいかもしれません。

今回は試していません。

アクリルデネブで絵を描いてみた

アクリルデネブで下書き

下書き。ざらっとしていて凹凸が大きいので、詳細に下書きをすると、画面が汚くなってしまいそうだったので、さらっと描きました。

下塗り

アクリルデネブは、グラニュレーション色(粒子荒めの絵具のこと)をのせると、紙目を反映してブツブツ模様が出てきます。髪の毛にのせたウォルナットブラウンはかなり粒子が荒いためか、かなり模様が出てしまって焦りました。

描き込み

乾いてから重ね塗りをします。色はしっかり乗ります。ブツブツ模様が出たところも乾くと少し落ち着きました。

やはり紙目がしっかり出る水彩紙らしい紙です。

紙の色が白いせいか、ライラックの薄紫の色はとてもきれいに出ました。

完成

さらに色を入れました。ちょっとラフですね。

力強い発色をします。そこまで重ね塗りは出来ないので慎重に。アクリルデネブのコスパは悪く無いですね。

個人的な感想

最初、絵具を塗った時に、網目模様がふわ〜っと浮かんできたので、

かれは
かれは

あれワーグマンに似ているな?

と思ったんです。ワーグマンという水彩紙がオリオンから出ているのですが、アクリルデネブとても似ています。

ちなみにこの網目模様は、乾くと落ち着くのですが、そういうところもワーグマンと似ています。(裏表使える仕様になっているところも)

アクリルデネブの価格はワーグマンの分厚いタイプと同じくらいの価格です。ワーグマンとは紙の色が違い、もっとクリーム色です。

なのでワーグマンのレビューも見てみてください。参考になるのではないかと思います。

意外とクセのある水彩紙なので、好みが分かれるかもしれません。色ははっきりしたのが好き、水彩らしい表現を楽しみたい人にはおすすめです。

細かく描きたい場合は、表面の凸凹が邪魔に感じるかもしれません。

私はエコノミーパックのB5サイズを買ってみました。10枚ならすぐ描き終わりそうです。せっかくなのでアクリルでも塗ってみようかな。と思いました。