特に人気がある色ではないですが、意外と出番の多い茶色。
私は絵のベースカラーにすることが多いので、つい茶色を集めてしまいます。選び方がよく分からない💧という声も何度か頂いたので、種類分けしながら、色々な茶色の絵具を紹介できれば〜
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地味な色だけど、必須の茶色
茶色の絵具、パレットに何色くらい入ってますか??
私は今、5色入っていますが、人によっては少ないかもですねえ。
よく使うけど、取り立てて好きな色じゃないかも…
茶色は地味な色なので、そこまで「大好き!」という人はいなさそうですが、いざ絵を描こうとするととてもよく使うし、大事な色。
なぜ大事かというと…
- 世の中には茶色のものが多い!!
- 作るのが難しい!!
からなんです。
パッと周りのものを見回してみてください。世の中って茶色のもの、多くないですか?テーブル、椅子、タンスなどの家具類、建物、木や岩、土などの自然物、動物、お菓子やパン、肉、お茶、コーヒーなど食べ物…世の中8割くらい茶色で出来てるのでは?と思うくらい、茶色のものって多いです。なので、必然的によく使う色にはなると思います。
そして茶色は作るのが難しい色です。茶色を自作する人は少ないかもしれませんが、三原色の赤、黄、青から茶色を作ろうとすると、意外と難しいんです(グレーは簡単にできるのに…)絵を描くのにそこまで色々な絵具は必要ない、と思う私でも、茶色は何色か欲しいです。
茶色の絵具は色々種類があるのですが、とりあえず、代表的な茶色を系統別にまとめてみました。
- 黄土色
- 赤茶色
- 茶色
- 焦げ茶色
もちろん他にも色々あるよ。
特に、シュミンケホラダムは色々な種類の茶色があり、選ぶのが楽しいです♪
黄土色系
イエローオーカーが代表格。ローシェンナやローアンバーも使うことができます。シュミンケホラダムには透明感の強い代替色など、バリエーションが豊富です。
基本色の一つで、相手の色を少しだけくすませるという仕事をするので、ぜひパレットには入れておきたい色です。今回は茶色枠で紹介しますが、パレットの場所は黄色のお隣にしてあげるのがおすすめです!
イエローオーカー
黄土色の代表格。基本中の基本の色なので、どんなに色数が少ないメーカーでも必ずあります。ほとんどの12色セットにも入っています。
パンフレットには茶色のゾーンにいますが、どちらかというと彩度の低い黄色。どのメーカーのものも大差ない。地味な色だけど、色々な使い道があります。黄色として使う、黄土色の色のものを塗る、黄色として混色する、下地にする、などなど。特にこだわりなければイエローオーカーで良い。抜群に耐光性のある色らしい。
ローシェンナ
ローシェンナも同じような感じだけど、少し透明感がある。色味もイエローオーカーより弱め。
シュミンケは他にもある。
ローアンバー
イエローオーカー、ローシェンナに比べると色が渋いことが多い。これも黄土色系の絵具のカテゴリーに入れてみました。
赤茶色系
バーントシェンナ、ベネチアンレッドなど。(ホルベインだとライトレッドも。)マダーブラウンやインディアンレッドもこれに入る。赤茶色は、どれかあると便利です、ほとんどがPR101という酸化鉄の顔料です。酸化鉄は自然界に多い物質なので、自然のものを表現するときは、よく必要になる色です。
着色力が強いので、混色して力強いダークカラーを作るのにも重宝します。
この赤茶色は奥が深いので一つの記事にまとめました。
ベネチアンレッド
赤茶色は、どれも便利なのですが、個人的にはベネチアンレッドがお気に入り。
赤みが強く鮮やかなので、茶色としてだけでなく、薄めるとくすんだピンクのようにも使えますし、赤の代わりとしても使えます!
酸化鉄の色なのですが、意外に色々なバリエーションがあります。
ホルベインだとライトレッドが一番近い色味です。シュミンケホラダムは「イングリッシュベネチアンレッド」という謎の名前。イギリスなのか?イタリアなのか?
どういうこと??
バーントシェンナ
こちらは12色セットに入っていることも多い定番色です。バーントシェンナもとても使いやすい色味。
ベネチアンレッドよりも、やや黄色より、オレンジ系の赤茶色です。
使い勝手は似ているので、バーントシェンナとベネチアンレッドどちらかあればOK。
マダーブラウン
ベネチアンレッドよりも、赤みの強いブラウン。赤茶色と言いながらかなり赤っぽいので、赤の代わりに使ったりすることもできる。使いやすい色味の一つ。
インディアンレッド
こちらはどちらかというと紫がかった赤茶色。この色もパレットに入っているとよく使う色。オレンジや赤の影色のような色にも使えます。
茶色系
基本色の一つ。茶色は混色で作るのがとても難しい色なので、あまり使わない人でも、最低1色はパレットに入れておいた方がよいと思います。
三原色チャレンジをしてるけど、茶色は作るのが難しい色味の一つだと感じます…
「どれか1色だけ茶色を買う」としたら、バーントアンバーがおすすめ。
いわゆる茶色。
ミルクチョコレートみたいな色✨
バーントアンバー
ふっつうの茶色。バーントアンバーが代表格。基本の茶色として、便利。メーカーによって色味が違う。粒子の粗さはメーカーによって様々で、若干塗りムラが出るものも多いです。
粒子の細かい色と混ぜると分離しがちです。
バンダイクブラウン
バーントアンバーより暗く鈍い茶色。より落ち着いた茶色が好きなら、こちらもおすすめ。
バーントアンバーは単一顔料だけど、こちらは黒などが混ざった混合色のことが多いです。
焦げ茶色系
セピア
セピアが代表格。
かなり黒に近く、ものによってはかなり彩度が低いです。
とても便利な色合いだけど、バーントアンバーと黒を混ぜて作る事ができる色なので、それで代用してもいいかもしれません。
私はセピアをパレットに入れることもあるのですが、入れないことも多いです。こげ茶が欲しいときは、バーントアンバーに黒を混ぜたり、ヴェネチアンレッドに青を混ぜたりして作っています。そこまで使用頻度が高くないので、事足りてます。
黒やグレーの代わりとして使うこともできます。
個人的なおすすめ
今までご紹介した茶色の中で、必須の色は、イエロオーカーとバーントアンバーです。
イエローオーカーもバーントアンバーも、赤、黄色、青の三原色を混色することで、作れないこともないのですが、買ってしまった方が便利です。
特に、赤、黄色、青で混色して作る茶色は、どうも着色力が弱く物足りないことが多いです。
茶色系の色は作ることが難しく、そのわりによく使う色です。特にイエローオーカーとバーントアンバーは、混色の材料としてもよく使う色なので、あった方がいいと思います。
その次に活躍するのが、赤茶色系です。セットによく入っているのはバーントシェンナですが、私のおすすめはライトレッド(ホルベイン)やベネチアンレッドです。
赤みが強く、それだけでも美しい色合いですが、薄めるとくすんだピンクのようになるので、この色で花を塗ってもお洒落です。
今のところまとめた茶色の記事です↓絵を描くときに、本当に大事な色ばかりなので、読んでみてください!!
愛用の茶色
私の愛用の茶色を紹介しますね。
2022年現在のパレットに入れている茶色です。この4色の茶色+イエローオーカーが入っています。
イングリッシュベネチアンレッドとバーントアンバーは私の中での定番です。シュミンケホラダムのものがお気に入りです。
スピナルブラウンはとても便利なので、去年に引き続きパレットに入れています。また記事に書きますね。
ちなみに2021年のパレットに入れていた茶色はこちら。この5色+イエローオーカーです。
この中で、ウォルナットブラウンだけは、残念ながら廃盤色です(ううっ😭)
まだ少し残っているのですが、廃盤色はやはりもったいなくて大胆に使えないので、今年からマイメリのセピアに切り替えています。
シュミンケホラダムの茶色は種類豊富
シュミンケホラダムは茶色の種類が多くて、見ているだけでも楽しいです!
こんなに茶色が多いメーカーは他にありません。透明色や不透明色、粒子の粗い色、滑らかな色、など様々なバリエーションがあり、さらに色味もすごく豊富。
色見本だけでも見てください♪