いかにも夏らしいグループ展に参加するのですが、その宣伝と、絹本に彩色してみたレポートを載せていきます。
Table of Contents
まず展示のお知らせ
まずグループ展のお知らせをさせてください。
『納涼美人画展Ⅱ』 〜絹本団扇に描かれた美人画達〜
7/22(月)~27(土)
12~19時(最終日〜17時まで)
会場:画廊一兎庵&銀座ワン 銀座奥野ビル201&202
さて、今回はモダンアートさんの展示に出展します。お誘いいただいたのが、かなりギリギリのタイミング。そして絹本という慣れない素材を扱うということで、かなり迷ったのですが、これも何かのご縁✨ 新しい何かが開けるかもしれないと思い、参加させていただくことにしました(☜好奇心に抗えない性格)
団扇に絵を描くんだね!
今回の展示の内容は絹本団扇に美女を描くというものだそうです。たくさんの作家さんが集まるとのことで、作品自体も楽しみです。
絹本とは?
絹本というのは、日本画岩絵具で使われる支持体。紙ではなく文字通り「絹」に作品を描くというものです。もちろん展示会では絹本の作品は見たことがあるのですが、日本画を描かれる方でも、絹本の作品は比較的珍しいように思います。
やっぱり和紙の作品が多い印象ね
絹本っていうのがあるんだ
それも絹本に描くのはとても難しいということで。
そしてそれをパネルに貼ったりするのも難しそうだなと思っていました。
ただ、この絹本に描かれた作品、とっても美しいんですよね〜。絹自体がツヤがあってキラキラしているし、何か高級な布地に染め付けたような感じに見えて、何とも言えない上質感がある!!
今回いただいた団扇は、すでに絹本が貼られているのと、主催者さんが「水彩やアクリルでも描ける」と教えてくださったので、「私にもできるかな」と挑戦してみたくなってしまいました。(本当は締切が迫っているものが多くて、それどころじゃないんですが💦)
絹本で彩色する方法は少ないですがYoutubeやWebページでも紹介されていて、それを参考にもしました。
いざ彩色!!
枯葉は水彩作家なので、透明水彩で彩色できるのかやってみたくて、試してみました。
ちなみに下絵は色鉛筆で問題なかったです。少しの修正なら練り消しを使うこともできました。が、基本的にやり直しはできないので、しっかり下絵を練ってから写すのがよさそう。絹は透けているので、下絵を下にひいて簡単にトレースできます!
水彩で彩色している様子。おそらくなんですが、この商品にはあらかじめにじみどめが施されていて、そのまま絵具をのせても、すぐには絵具が吸い込まれませんでした。染み込むまでに少し時間がかかったので、思ったよりきれいににじみをつくることができます。これはある意味、水彩紙ににじませるより、均等で滑らかなにじみです。枯葉はこの絹へのにじみにすっかり惚れてしまいました!
ここまで、描いて重大なことに気づきました!絹本は布ですが、とにかく薄いです。透けてます。透けていてもパネル張りしていれば問題ないと思うのですが、今回団扇ですよね。透明水彩だと絵具が透明すぎて、透け透けすぎる。色が透過してしまって絵が見えづらいんです。
う〜ん💦
うーむ。これは白を混ぜて、不透明にしていくしかないな!
と思い、途中からガッシュの白を混ぜて、彩色していくことにしました。それでも透けが強いので、最終的にはアクリル絵具を併用していくことにしました。岩絵具は不透明ですからね。ちょっとそのあたりが違うんだろうなと思いました。ただ、透明水彩は、わりと素材に浸透していく性質があるので、彩色はかなり繊細に美しくできる印象があります。パネル張りすればきれいに見えそうなので、これも今後のために覚えておこう…。
残りの2枚はアクリル絵具で
残りの2枚は最初からアクリル絵具で行うことにしました。アクリル絵具で描くのもそれなりの難しさがありました。
結局どっちもむずかしいんだ
絹本はそもそも修正などは全くできないとのことで、かなり難しく技量が試される素材だと思います。
アクリルだと乾きが早く、塗るのに手早さが要求されました。ただ、水彩よりも色が強いのと被覆力、定着力があるので、何となくしっかりした見た目にはなりやすかったです。
こちらは桔梗。こちらは顔や髪の毛がふんわりとした感じに描けたので、満足。いつも通りに描けたかなあと。
3枚目は紫陽花。時間的に描くかどうかを迷っていましたが、やらない後悔よりやる後悔。と思って進めました。この作品が一番絹本のスペックを引き出せたような感じもするので、描いてよかったです。
3枚並べてみたよ
というわけで3枚並べて、パシャリ。
モダンアートさんは主に美人画を扱うプロデューサーさんなので、今回は枯葉もファンタジー路線ではなく女性をメインにした作品にしました。
団扇なので、やっぱり花がいいだろうと、夏の花を選びました!
絶対に外せないと思ったのが、「朝顔」やっぱり夏といえば朝顔ですからね〜。今ベランダでも次女と一緒に朝顔を育てています。濃い紫のと、もうすぐ桔梗咲の白が咲くはず。そしてもう一つの鉢から、8月の末〜「西洋」しましま模様の朝顔が咲く予定!楽しみです。また絵にも登場させたいな。
桔梗も日本画ではよく見かける花なので、「和の花」のイメージで選びました。青紫の星形の花がとっても好きです。この花はまた着物姿と合わせてみたいですね!
紫陽花は枯葉の作品ではよく登場する花ですが、絹本にはとても合う感じがしました。柔らかくにじむ感じが、花が群生する感じとよく合うんですね〜。
というわけで、3枚目でやっと慣れてきた!という感じだったのでまた絹本で描く機会があったら嬉しいです。が、なかなかその機会も少なそう。
ということで今回の企画はとってもレアな作品が見れる企画。作品も全作品購入可能なのでぜひ見ていただきたいですね。
作品価格
枯葉が描いた作品は3つとも10,000円です。
高いのか安いのか、全く相場が分かりませんが、現在での技術料とかかった時間、サイズで設定しました。団扇1枚の価格なら高いし、絵画作品としてなら安いと思いますが、何ともいえませんね。1点ものであり、手で描いたものですから、絵画として楽しんでいただくのがよいだろうと思います。
それと、今回は珍しくポストカードの販売を委託します。ポストカードは販売用ではなくプレゼントやお礼用に刷ったのですが、ほぼほぼ差し上げたい方には配り切ったので、今回は特別に。(個展では販売しません。)こちらも合わせてご覧いただけると嬉しいです〜!
ちなみにこちらの展示、告知DMをいただいてなくて、どなたが出られるのか、何人くらい出られるのか、全く分かっていません〜。きっといい展示!きてね!
『納涼美人画展Ⅱ』 〜絹本団扇に描かれた美人画達〜
7/22(月)~27(土)
12~19時(最終日〜17時まで)
会場:画廊一兎庵&銀座ワン 銀座奥野ビル201&202