今回はクサカベ透明水彩の12色セットのレビューをします。透明水彩を始めたい初心者の方が「クサカベ透明水彩のラインナップってどんな感じなんだろう」という疑問にもお答えします。
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クサカベの特徴
クサカベは日本のメーカーです。わりと画材店の取り扱いも多く、あちこちで見かけます。
値段はホルベインやターナーと同じように、とてもリーズナブルです。(220〜300円(+税)くらい)
クサカベが、安全性を重視していて、有毒な「カドミウム系」や「コバルト系」の絵の具がありません。ちょっと変わった顔料の絵具も多いです。
可愛い色も多いよ♪
色は、全体的に鮮やかな色が多く、蛍光カラーと思しき、明るい色も多いです。白が混ざった「パルテルカラー」も他のメーカーに比べて多いです。
クサカベ透明水彩12色セット
クサカベ透明水彩12色セットを紹介します。クサカベのセットは12色、18色、24色、36色、54色、90色のセットがあります。ピンクの箱のものが12色セットです。
私は、12色セットに入っている絵具をバラバラに買ったので、箱は持っていません。
12色セットに入っている色、こんな感じです。
クサカベ12色セットを1色ずつ解説
チャイニーズホワイト(白)
半透明の白です。
透明水彩では白を使う機会は少なめです。
アイボリーブラック(黒)
半透明の黒です。
重ね塗りや混色に使用します。あまり強い黒ではありません。初心者は、黒を多用しない方がいいです。
バーントアンバー(焦茶)
深みのある定番の茶色です。
茶色は混色で作るのは難しい色です。バーントアンバーは、色々ある茶色の中でも、クセがなく、基本の茶色として使うことができます。
クサカベのバーントアンバーは、深い色味でとても魅力的です。
バーントシェンナ(袋赭)
定番の赤茶色。
赤茶色も基本色の1つです。風景、植物、人物など、色々な場面で使う色です。落ち着いた色で汎用性が高いです。
ローズマダー(薔薇)
赤の中でも、すこーしだけ紫がかったローズレッド。透明感があります。
深みがあり、落ち着いた赤です。
バーミリオン[ネオ](朱)
オレンジがかった赤。朱肉のような色です。
混合顔料ですが、鮮やかな色です。塗りムラが起きず、とても滑らかで、塗りやすい色です。
イエローオーカー(黄土)
黄土色の定番色。
クサカベのイエローオーカーは色が明るめです。少し落ち着いた黄色でハチミツのような色です。茶色ではなく、黄色の代わりに使うと大活躍です。下地や混色にも使える色です。
パーマネントイエローライト(鮮黄)
鮮やかな黄色です。半透明くらい。割とムラなくしっかり塗れます。
色はレモン色に近い、明るめの黄色です。混色で鮮やかな色を作ることができます。基本の黄色としても、とても便利。
顔料は見かけたことのないPY1。
サップグリーン(黄草)
サップグリーンも定番の黄緑。
メーカーによって色が違いますが、クサカベのものは黄色が強く、明るめの黄緑です。植物や風景にとても便利な色合いです。
ビリジャン[ネオ](濃緑)
透明感の強い鮮やかな緑。
定番の緑で、どの12色セットにも入っています。
中身はフタログリーンという現代的な色で、ビリジャンとは全く別の色です。色味が強く、鮮やかで人工的な色なのですが、この色は混色して使います。クサカベのものは色に深みがあります。
この記事も見てみてください。フタログリーンをフル活用する記事!
プルシャンブルー(紺青)
ちょっと渋い、深みのある青。こちらもどのメーカーにもある定番の青です。
濃く塗ると深みのある紺色、薄く塗ると鮮やかな水色として使えます。ちょっとくせのある色ですが、深みがあって素敵な青です。
ウルトラマリンライト(群青)
定番の青色。
青の中でも、紫よりの青で、とても鮮やかな色です。
ウルトラマリンは、粒子が荒く、ざらざらしている絵の具ですが、クサカベのウルトラマリンライトは、比較的滑らかです。色もとても鮮やかで、発色が強いです。
いいと思うポイント
クサカベは全体のラインナップを見ると、鮮やかで、華やかな色も多いです。
ですが、12色セットの色は、わりと落ち着いた雰囲気です。深みのある色と鮮やかな色、両方が入っています。このラインナップは絵柄を選ばなくてとてもいいと思いました。
深みのある色で素敵な12色セット!
具体的にはローズマダーとプルシャンブルーがちょっと落ち着いた色です。ですが、初心者の場合は、鮮やかな色を画面にたくさん入れすぎて、絵のバランスが悪くなってしまうことが多いのです。色づくりに慣れないうちは、全ての色が鮮やかでない方がまとまりやすくいいかもしれません。
色々混色も試してみましたが、「鮮やかではっきりした色」も「落ち着いてシックな色」もどちらも作れました。中々いい感じ!
赤が2色、黄色が2色、緑が2色、青が2色、茶色が2色、でバランスもいいです。使わない色、癖のある色は入っていません。全部使えると思います。
ウルトラマリンはざらつきがなく、とても使いやすいです。
サップグリーンはもっと青味が強いのが一般的ですが、黄色味が強いクサカベのものは、絵全体が明るい雰囲気になっておすすめです。
個人的にはプルシャンブルーの渋みの強さに惚れてしまいました。落ち着きすぎているかもしれませんが、とても好みの色〜。素敵。。
バーントアンバーも深みがあって綺麗です。おすすめ〜。
残念なポイント
私は、割と好きな色合いだったので、あまり不満な点は感じませんでした。
が、もっと明るくて鮮やかな色が好み!という人には少しだけ、色が落ち着いているかもしれません。絵を描いていくうちに、青系、赤系が、もっと鮮やかだといいな、という人もいるかもしれません。(そういう場合は、しばらく使ったあとに買い足すので大丈夫です)赤のおすすめと青のおすすめの記事を貼っておきますね。
無駄なく買うなら、7色のおすすめもあるのですが、この記事にはクサカベの絵具をのせていないので、参考までに〜(クサカベはカドミウム系がなかったりするので、実際に色を確かめるまで記事に加えるのはちょっと難しいかな、と思っています。)
白はあまり使わないので、なくてもいいのになあ、と思いますが、ほとんどの12色セットに入っています。なので、仕方ないですね。
まとめ
クサカベ透明水彩12色セットは、色々な12色セットの中でもバランスがいいですし、お値段もリーズナブルです。ターナーに次いで、高コスパな絵の具だと思います。
色は、割合シックで使いやすい色が多いです。
色の強さも程よく、しっかりしています。ちょっと絵の具が固いので、好みが分かれるかもしれません。
初心者は、画材店で、ずらっと並んだ大量の絵の具の中から、必要な色だけ選ぶのはとても大変だと思います。なので、セットは選ぶ手間を省くといった意味でもおすすめです。Amazonで買えるのもよき…
12色では少ないという方もおられるのですが、12色でも、意外と混色でたくさん色が作れるんですよ!
18色や24色セットは、多分使わない色も出てくるので、少しづつ買い足すスタイルがおすすめです。その方が色々なメーカーの絵の具を試すことができますしね。
どのメーカーの12色セットがいいか検討している方のお役に立てれば嬉しいです♪
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