単一顔料で安定感があり、とても優秀な色なのですが、今一つ影の薄い緑。オキサイドオブクロミウムについて語ります。ぜひ次のお買い物で探してみてください。
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影が薄いオキサイド・オブ・クロミウム
割とさまざまなメーカーで見かけるほど一般的なのに、あまり話題にならない不思議な色があります。(セット組されることもほとんどない)それがオキサイドオブクロミウム!この色、使ってみるとなかなか優秀な色なんですが、色自体が地味なのか?名前が複雑なのがよくないのか?愛用者もあまり見かけません。オキサイドグリーンとか名前は色々ついてますね。

ならば!!
流行らせてみようではないか?

知らない人も多そう!
いいなと思ったらぜひ、画材店で探してみてください🙏
オキサイド・オブ・クロミウムとは?
オキサイドオブクロミウムの顔料はPG17。 色は黄緑色ですが「単一顔料」となっています。緑の単一顔料というもの自体が珍しいです。

珍しい黄緑色の顔料!

・色は渋みの強い黄緑色。黄緑といえばサップグリーン(これは愛用者も多い人気の黄緑)これと比較してみると、サップグリーンの方が少し鮮やかでより黄色味があります。オキサイドグリーンは、もっと渋くてやや青みの黄緑。オリーブグリーンと比べても青み。何とも言えない独特の渋さ

・不透明 サップグリーンはフタログリーン(PG7)という色がベースとなっているので、透明感があるのですが、オキサイドグリーンはがっつり不透明。淡い色の線だと覆い隠してしまうほどです。発色も強め。
・溶けやすい 乾燥させてもサッと筆で溶かしやすいです。使いやすい!!
・粒状化する 粒子が荒く粒状化します。なのですが、これがとっても不思議で、他の粒状化色とは違って粗密感がない、というか。薄い感じがないです。濃いのに、水を多くすると粒状化の効果が出てくるという感じですね。なので水を少なく濃いめに塗るときと水をたっぷりで塗るときと違った表情があります。
・対光性が高い こちらの顔料、とっても対光性が高いです。無機顔料ですしね。作品の保存性を気にされる方にもぴったりの絵具です。
色々混色もしてみたよ
良い渋みなので、そのままでも使えますが、混色もしてみました。

黄色と混ぜる→やや明るさがプラスされる。彩度が低いので、落ち着いて自然な感じに。
青と混ぜる→川や沼など、水の表現に。葉っぱの影の部分にも。自然な色調。
茶色と混ぜる→もっと渋みが欲しいときに。
元々が渋めの色なので、混ぜるとどんどん渋くなっていきます。逆に明るい色と混ぜるのも手かもしれません。
そのまま使う
良い渋みなので、そのまま使ってもいいかもしれません。特に暖色系のお花と合わせると良い引き立て役になってくれます。ピンクやオレンジ、黄色など、大抵の色と相性が良いです。考えるのが面倒な時はそのままで!!

重ねて使う
粒状化の効果を活かして、重ね塗りに使うのもいいかなと思いました。
黄色やピンクの下地の上に、そのままオキサイドオブクロミウムをのせてみます。そのまま使うより、表情が出てきます。下の色の変化で、色も豊かに感じられますし。

このような感じになりました!また挑戦したいですね。

どのメーカーで買えるんですか?
そうそう、一体どのメーカーで買えるのか?そこ重要ですよね!!

お手頃なので試したいなあ✨
私が愛用しているのが、ウィンザー&ニュートンのオキサイドオブクロミウム。価格も手頃だし手に入れやすいんじゃないでしょうか?
他にも結構ありました!!
ターナー | クロームオキサイドグリーン(15mlのみ展開) |
クサカベ | オキサイドグリーン |
W&N | オキサイドオブクロミウム |
マイメリ | サップグリーン |
シュミンケホラダム | クロミウムオキサイドグリーン |
安いのがよかったらターナー、クサカベがお買い得な感じがしますね!!ホルベインはオキサイドオブクロミウムの単一顔料絵具はなかったです。一番近いのがテールベルトのようですね(PG23、PG17)
とりあえずクサカベのリンクも貼っておきますね。
終わりに
というわけで、久々の単色レビューとなりました!
緑の単一顔料はクセが強いのが多いので、あまりご紹介できる色がないのですが、久しぶりにヒットでしたね。とっても使いやすい色味だと思います。単一顔料なので、メーカーごとの色のブレも少ないですし、安定感があります。
こちらの顔料はブロガーのまやさんの好きな色ということで、こちらの記事もご紹介しておきます。
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