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シュミンケホラダム スーパーグラニュレーションシリーズ ツンドラとフォレストの色見本、分離色の作例

シュミンケホラダムのスーパーグラニュレーションシリーズを、しんせつなペイトさん(@sinsetunapeito)に分けていただいたので、色見本と作例をのせておきたいと思います。

販売終了になったら、自作する方法も考えてみたいと思います。

スーパーグラニュレーションシリーズとは?

シュミンケホラダムで125周年を記念して限定販売されたシリーズです。

グラニュレーションカラー(粒状化色)を2色混ぜて作られた分離色です。

特徴は

  • 2〜3色が分離する(ひとつの絵具から複数の色味が見える)
  • 使用されている顔料が両方とも粒子の粗い色

粒子の粗い色同士を混ぜている分離色なので、色が分かれるだけでなく、グラニュレーションカラー独特の粗密感やザラザラ感を持っているのが、このシュミンケホラダムのスーパーグラニュレーションカラーの特徴だと思います。

かれは
かれは

なんだろこの感じ…既視感あるな。

ひよこ
ひよこ

霜降りのお肉みたい♪

ツンドラシリーズ

ツンドラシリーズの内容はこんな感じでした。

ツンドラピンク

青みがかったくすんだピンク。あまり強い色味ではありません。ウルトラマリンとポッターズピンクの混合(PB29,PR233)

ツンドラグリーン

かなりくすんだグリーン。茶色の中にグリーンが浮き出ています。

オキサイドグリーンとバーントアンバーの混合(PBr6、PG19)

ツンドラオレンジ

オレンジというよりは明るめの茶色のイメージです。下塗りに使うと面白いです。

バーントアンバー、イエローオーカー、ポッターズピンクの混合(PR233,PBr7,PY43)

ツンドラブルー

粗密感の強いブルー。くすんだブルーの後ろに茶色が隠れています。ウルトラマリンが主体と思われます。(PB29、PBr7)

ツンドラバイオレット

1番はっきり分離する色です。紫というより、グレーのような不思議な色です。くすんだ青紫と補色のオレンジがわかりやすく分離します。ウルトラマリンと茶色の組み合わせです(PB29、PBr6)

かれは
かれは

ツンドラバイオレットが人気な印象♪
私はツンドラオレンジが好きです。

フォレストシリーズ

フォレストシリーズの内容はこんな感じでした

フォレストブルー

そこまではっきり分離はしなかったです。青というより青緑が買ったグレー。シックな色です。(PB36,PBk11)

フォレストグリーン

こちらも分離は控えめ。緑の奥にうっすら茶色が感じられます。(PBr33,PG19)

フォレストグレー

こちらはわりと分離が分かりやすいです。グレーや緑、茶色3色が複雑に見えます。大変個性的な分離色。

(PBr7,PG50,PBk11)

フォレストブラウン

緑に明るいベージュがうっすら浮かびます。優しげなグリーン。黄色やオレンジと合わせたらきっとかわいい。

(PG26,PBr7,PY43)

フォレストオリーブ

そこまで分離ははっきりしない。黄色がかった緑の暗色。かなり渋みがあります。

(PG18,PBr7,PY43)

ツンドラとフォレストの特徴

ツンドラは、割と分離がはっきりしています。中でもツンドラバイオレットは、ほとんど色が分かれてみえるので、分離を期待する人にはおすすめの色です。

割と粒子の粗さが際立って、粗密感があります。かなり荒っぽさがあるので、絵に質感を加えたりするのにはいいですが、かなりクセはあります。

フォレストは緑系の暗色です。コバルトグリーンが主に使われています。コバルトグリーン自体が、元々くすんだグリーンなので、かなり落ち着いた色合いです。分離や粗密感は、ツンドラより控えめで普通の絵具としても使えそうです。フォレストシリーズの中では、フォレストグレーとフォレストブラウンが割と分離しやすかったです。

分離色の使い道

意外と使い道が難しい分離色

意外と使い道を考えるのが難しいのが分離色。

こうやって色見本を作るのと、とても素敵なのですが、いざ絵の中に入れてみると、あまり分離も色の複雑さも分かりにくかったりします。描きこめば描きこむほど分離は分からなくなります。

この絵は最初下地にツンドラオレンジを塗りました。初めはクラシックな雰囲気になってすごくいい感じ!と興奮したのですが…

動物の背景の下地にツンドラオレンジ、少女の服にツンドラブルーを塗りました。

結局塗り重ね、細かく描き込んでいくうちによく分からなくなりました。

うーん、あまりツンドラ感はなくなりましたね

別に悪い効果だったというわけではないのですが、絵具の特色はあまり見えなくなりました。

色って隣にくる色にすぐ影響を受けてしまうので、多色使いするとあまり分離色のようには見えなくなってしまいます。分離もツンドラバイオレット以外は、わりとささやかな分離なので。

ひよこ
ひよこ

色見本で見るほどは、分離もよく分からないね。

シンプルに塗ってみるのがおすすめ

絵具の雰囲気をそのまま活かすなら、単色でシンプルに塗ってみるのがいいかな、と思っていくつか絵を描いてみました。

フォレストブルー(人魚の鱗)ツンドラオレンジ(髪の毛や肌)✖️ワトソンホワイト

単色で塗りつつ、ちょっと足りない部分には同系色の一般の色を加えて締めていく…

レトロの雰囲気の私の絵には相性良さげでした。風景画とかだとほぼ絵に溶け込んでしまうかもしれないですね。モノクロ写真のようにしたら、素敵かもしれませんね。

また、細かい繊細な塗りではなく、ザクザク、荒っぽく塗っていく方が絵具の粒子の粗さを生かせるのではないかとも思いました。分離は水分の量がまばらな方が面白い感じになるので、あまり丁寧に塗らない方がかえって面白いです。

ツンドラブルー、ツンドラオレンジ✖️ラングトン

フォレストグレーは、3色に分離する面白い色です。グレー、オリーブ色の中からうっすら顔を出すブルーがとてもおしゃれ。

フォレストグレー✖️ワトソンホワイト

ちなみにツンドラバイオレットは荒ぶっていました。どう塗っても分離するので面白い。これは単色で描くととても面白い雰囲気になりました。スパッタリングで絵具を飛ばすと、飛ばした飛沫も分離している。これもとても素敵だと思いました。

ツンドラバイオレット✖️ヴィフアール中目

終わり

今回、分離色なるものを初めて本格的に使いました。

複雑な色味を持っている分離色。

ただ、いざ作品に使うと、あまり分離が分からなくなってしまうんですよね。絵では他の色も入るので、影響を受けてしまう。でもどうしたら、この色味が生きるかな?と考えるのはとても楽しかったです。

私の絵だと、女の子を塗るのもいいけれど、男性や動物、船など乗り物を塗るのもいいなあなんて思いました。いつもと違うモチーフにも挑戦してみたいと思わせる絵具でした。

実を言うと、今まで分離色にはほとんど興味なかったんですよね。分離色は、自分でも作れるし、わざわざ買うほどではないかな、と。しかし、今回使ってみて、かなり自分の絵柄とも相性が良いことを実感しました。なんでも食わず嫌いは駄目ですね。流行を追いかけるのは苦手ですが、でもやっぱり話題になっているものも、積極的に使ってみたいなと思いました。

今回は、頂き物のレポートになってしまいましたが、何か参考になることがあれば嬉しいです。

自分で分離色を作る方法も公開しているので、使いきれないと言う方はぜひ↓