サクラマット水彩について(子供用絵の具とプロ用絵の具の違いとは?)

小学校の時に「図工」で使ったあの絵の具。子供用の絵の具と、プロ用の絵の具、一体何がどう違うのか、検証してみたいと思います。今回はサクラマット水彩と専門家用透明水彩絵の具と比較してみます。

子供用の絵の具とは

子供用の絵の具は、小学校で配られる水彩絵の具のことです。

これですね。サクラマット水彩が一番多いと思います。

水彩絵の具には「透明水彩」と「不透明水彩」がありますが、サクラマット水彩はその中間くらいの絵の具です。

薄く塗ると透明水彩のようにも使えるし、濃く塗ると不透明水彩のような使い方もできます。ただ、そこまで濃くはないので、一般的な不透明水彩と比べると、下の色を覆い隠す力は少ないです。色々な使い方ができるのが、学童くらいの子供にぴったり、ということのようです。

ひよこ
ひよこ

なるほど!
透明水彩のように塗ってから、不透明で重ねたりもできるんだね。

今回はサクラマット水彩の三原色「あか、きいろ、あお」をレビューしてみます。

サクラマット水彩お値段

お手頃です。12色セットで1,200円くらいでした。

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Amazonだとさらにお安いですね。びっくりです。

プロ用の透明水彩になると12色セットで2500円くらいするので、半分くらいの値段、というイメージです。

サクラマット水彩ー発色はどう?

あか、きいろ、あおの3色塗って発色をみてみたいと思います。

こんな感じ。

あか、きいろ、あお

意外に明るく鮮やかな発色です。

特に「あか」がとても鮮やかです。どちらかというとローズレッド(紫がかった赤)なのですが、深みはなく、とても明るい色です。普段専門家用の水彩絵の具を使い慣れている私にとっては、かなり色が浅い赤です。でもこの赤はとてもピンクが作りやすいと思います。子供はダークレッドはあまり使わないので、このくらいが感覚的にちょうど良いのだと思われます。

「きいろ」は、すこし色が淡いです。あまり発色が強くありませんが、色はとても鮮やかです。少しレモン色がかっているようにも思えましたが、もしかしから、白が混ざっているだけかもしれません。

「あお」は黄色にも赤にもよっていないニュートラルな青です。なぜかざらっとしていて、塗りムラができました。粒子が大きめです。色味はフタロブルーっぽいのけど、粒子が荒いから違うのかな。何の顔料なのかな〜と画材オタクらしいことを考えていました。こちらも割と鮮やかな色味です。

かれは
かれは

思ったより鮮やかな色でした!

サクラマット水彩を混色してみた

色を混ぜてみて、葉っぱを塗ってみました。

「きいろ」と「あか」を混ぜると、オレンジになりましたが、色が弱めです。あまり濃いオレンジはできませんでした。ですが、そこそこに鮮やかです。混色で彩度はそこまで落ちていません。

「きいろ」と「あお」を混ぜると、緑になります。「きいろ」の発色が弱いので、黄緑を作るためには、「あお」は本当に少しだけ混ぜます。「あお」の方が色が強いので、すぐに染まってしまいます。「きいろ」はたくさん必要になるので、消費が激しそうです。「あお」はちょっとざらっとしているので、塗りムラができました。でもこれはこれで味があります。

ひよこ
ひよこ

あかとあおを混ぜて、紫になるかな?

「あか」と「あお」を混ぜて、むらさきいろになりました!が、そこまで鮮やかではなかったです。でも一応紫!!(昔の子供用水彩は混ぜても紫にならなかった記憶があるんです。)

渋めの赤紫になりました。青紫も作ろうとしたのですが、ちょっと色の強さが足りず、濃い青紫ができませんでした。そして、やはりざらっとしてます。鮮やかな紫を求めるときは、むらさきの絵の具を買った方が良さそうです。

全体的に彩度は思ったほど落ちませんでしたが、どちらかというと発色が弱く、混色した色味もぼんやりしています。でも一応、混色して色を作ることはできる!と思いました。紫はやはり予想通り、難しかったですが、専門家用の絵の具でも鮮やか紫は作るのが難しいです。

専門家用の絵の具も塗ってみた

専門家用絵具(透明水彩)の三原色も塗って、試してみることに。専門家用絵の具とは、ホルベインやクサカベ、ターナー、ウィンザー&ニュートンのようなメーカーが出している水彩絵の具です。大人向けで、プロも使っています。

持っている絵の具の中から、似たような色を探して、比べてみました。

色はかなり鮮やかです!でも意外と単色での色の鮮やかさはサクラマットも負けていないです。

違いがあるのは、単色での色の深さです。専門家用の絵の具は色が深いんです。色の幅が広い。子供用の絵の具は全体的に色が薄い。(多分、白が混ざっていると思います。)

専門家用絵の具を混色してみました。

色の鮮やかさは、サクラマット水彩と思ったほど変わらなかったのですが、混色したときの色の濃さが全然違いました。専門家用の絵の具の方が、深い色合いも作ることができます。淡い色も濃い色も両方作れるみたいでした。そして、混ぜた色が、滑らかですね。ざらざら感はありません。

ひよこ
ひよこ

やはり色の深みがあるんだね

なので、専門家用絵の具は、深みのある色、しっかり濃さのある色を表現できることが分かりました。

サクラマット水彩、子供用の絵の具のよさ

子供用の絵の具の良さは「色がわかりやすい」こと!

赤なら赤らしい色ですし、名前も「あか」

キナクリドンローズやら、キリムソンレーキやらバーミリオンやら、専門家用の絵の具は絵具の名前もややこしく、一口に赤と言っても色々な種類がある。12色セットを買っても「いわゆる赤、どれ?」となってしまいます。その点、子供用の絵の具はすっきりしているし、色味もわかりやすく誰が見ても「赤」です。

かれは
かれは

感覚的に分かりやすい!

色が濃厚でないのも、ある意味使いやすいです。絵具をのせすぎてしまっても、色の鮮やかさと明るさをキープできるので。

混色も思ったより色の彩度は落ちなかったので、12色あれば、かなり色々な色が作れると思います。

あとは不透明にも透明にも使うことのできる性質は、子供が使う場合にはあったほうがいいと思います。上から重ねて塗りたい場面もあるからです。白い部分を白く残すのは、ちょっと難しいんですよね。

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あとは値段が安いことですね。驚くほど低価格なので、ちょっと絵具に触れてみたいという感じだったら十分だと思いました。透明水彩っぽい絵を描いてみたことがあるのですが、意外と描けました。

そういう意味だとコスパは最強だと思います!

専門家用の絵の具でしかできないこと

色の深さが一番違う点でした。深みのある色合い、というのは専門家用の絵の具でしか作れないものだと実感しました。サクラマット水彩で、いろんな色を作りましたが、色がちょっと薄い。

もっと深い色を使いたいこともある!

子供用の絵の具で濃い色を使いたい、となると、あとは黒を混ぜるしかありませんが、それでは色の彩度も落ちてしまいます。鮮やかだけど深い色、濃い色、というのが表現できないです。このあたりは、私の小学生の時に困った記憶があります。濃いめの色ってどうやって作ったら良いんだろうって。黒混ぜちゃうと鈍くなりすぎちゃうんですよね〜。

子供用の水彩では表現できない色も多いです。

混色もちょっとざらっとしてしまう色もあり、滑らかに混ざらない色もありました。もちろん、専門家用の絵の具でも色によっては粒子が大きく、きれいに混ざらない色もあるのですが。混色に関しては、サクラマット水彩はちょっと制限がかかる印象でした。

透明水彩なら、さらにこんなメリットが

サクラマット水彩は、乾くと固まってしまうので、パレットに色を出して、使い終わったらその都度、パレットを洗う必要があります。

専門家用絵の具でも、不透明水彩の場合は、同じように、パレットを洗う必要があります。

一方、透明水彩の場合は、パレットに色を出したら、そのまま放置で大丈夫です。一回一回洗う必要がありません。絵の具が乾いたあと、水で溶いてまた使うことができるので、一度パレットを作ってしまえば、好きな時にそのまま絵を描くことができます。準備や後片付けはいらないんです、なので

とても楽!!

絵の具は乾かしたら、パレットに入れっぱなし。
水で溶いて、好きなときに使えます。

なので、普段忙しい人、制作のためにたくさん時間が取れない人にもおすすめです。

[追記]サクラマット水彩は、透明水彩のように、パレットに固めて使えないのか?という質問↓

使えないこともないのです。一応乾燥後も、水で溶かして使うことができます。ただ、色の濃さが足りなかったり、パレット上で絵具が乾燥してひび割れ、剥離してしまうこともあります。固めて使うことを想定した絵具ではないようなので、私は1回ずつ紙パレットに出して、捨てています。なので、一応このサイトでは、「サクラマット水彩」や「不透明水彩」はパレットに固めて使うことはできない、と紹介しています。

絵の好きな子供なら…

絵の好きなお子さんには、学校で使うサクラマット水彩の他に、自宅用に透明水彩を買ってあげるのも一つの選択肢です。

透明水彩は、自宅で使うのにちょうどいいです。準備と後片付けがほとんどいりませんし、あまり汚れません。汚れても大体拭けば取れる。

パレットと10色くらいの絵具を用意してあげれば十分です。

赤、黄色、緑、水色、群青色、紫、茶色、黒 くらいでOK。大人は使わないのですが、子供は白があってもいいかも。また別の記事で詳しく説明します。

これは次女(5)のパレット。本人の希望で色々な色を足してます。
絵の具の順番も自分で決めています

カドミウム系の色とコバルト系は有毒なのであえて選ぶ必要はありませんが、小学生くらいなら大丈夫かと思います。もちろんお子さんの成熟度合いで判断でOKと思います。

専門家用の絵の具には、子供用絵の具にはない色、というのがあり、それを子供と選ぶのが楽しいです。

青が好きな長女(9)は、ウルトラマリンやコバルトブルーの澄んだ色味をとても気に入っていますし、次女(5)はオペラローズやコバルトターコイズの色に夢中になっています。こういう色は、子供用の絵の具にはないんですよね。

パレットは100円ショップのもので十分です。(次女はしきりにウィンザー&ニュートンの固形水彩パレットを欲しがっていますが…)

オペラピンクの発色が際立ってます。
「このピンクすごい!」だそう。

子供が好きな色鉛筆やクレヨンなんかとも一緒に使えますしね〜。透明水彩は子供には難しい、ということらしいのですが、工夫してそれなりに使いますので、結構楽しそう。もちろん、サクラマットと一緒に使うこともできました。

別に絵でなくてもいいし、色遊びでも楽しい!

これは次女が2歳くらいのとき

なので、もしお子さんが絵を描くことに興味がありそうだったら、少し本格的な絵の具を買ってあげてもいいかも(親と共有でもいいかも)

これは長女。マスキングペンで
描いたあと、透明水彩で塗っています

透明水彩と不透明水彩のいいとこどりできるのが、サクラマット水彩のよさです。でも、どうせ学校で使うので、家で使うものは汚れが出にくく、準備と片付けがいらない透明水彩も悪くないですね。

大人の初心者には…

これから、絵を描いてみようという方には、ホルベイン、ターナー、クサカベの透明水彩12色セットをおすすめします。

サクラマット水彩も優秀なんですが、やはり、独特のざらっとした感じと色の淡さがありますので、ホルベイン、ターナー、クサカベなど、透明水彩絵の具の方が、何かと快適かと思います。

何よりも、パレットを作っておけばいつでも描ける。これに慣れてしまうと、他のタイプの絵の具は面倒に感じてしまいます。

専門家向け透明水彩は、やはり使い勝手の面でも優れている、と思います。ホルベイン、ターナー、クサカベ、まっち水彩はお値段がお手頃なのに高クオリティで、プロでも十分使用に耐える本格的な絵具です。(めちゃめちゃ高級な絵具もありますが、基本色はどのメーカーでも同じ。種類の豊富さ以外はほとんど差がないのでご安心を)

初期投資を低く抑えたい時には、まず7〜10色でも大丈夫です。

紙はちょっと本格的な水彩紙がいいですが、とにかく練習!したい!と思ったら安めのスケッチブックでたくさん練習。

初心者向けの記事はこちらにまとめていますので是非!