今回も特に気に入っている絵具の話です。5年ほどパレットに入っているシュミンケホラダムの484フタロブルーです。単色レビューは、ちょっと変わっているけど、定番色として使える色を紹介しています。
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484フタロブルーは変わった色
フタロブルーという名前の絵の具自体は、どのメーカーでも売っていて、珍しくありません。
ところが、このシュミンケホラダムの484フタロブルーは、その平凡な名前とは裏腹に、ちょっと変わった色です。
フタロブルーという色はPB15という顔料の絵具ですが、一口にPB15と言っても色々種類があり、色味も違います。よくあるのがフタロブルーレッドシェード(PB15:6)とフタロブルーイエローシェード(PB15:3)という色です。
シュミンケホラダムの場合ややこしくて、
フタロブルーレッドシェードにあたる色→フタロサファイア
フタロブルーイエローシェードにあたる色→ヘリオセルリアン、セルリアンブルーヒュー
今回紹介するフタロブルーはPB15でありながら、それ以外の色味ということになります。顔料はPB15:1です。
この色はあまり見かけないような…マイメリでもベルリンブルーの名前で同じ顔料の青が売っていますが、これまた色の濃さが少し違うので、印象が違います。
フタロブルーはこんな色
シュミンケホラダムの484フタロブルーはこんな色。
いわゆるフタロブルーレッドシェード、フタロブルーイエローシェードは色がとても鮮やかで、色もとても濃厚です。それと比べて、シュミンケの484フタロブルーは、色も少しくすんでいますし、少し薄い色です。
ちょっと地味な色なので、最初はそこまで心惹かれる色でもなかったのですが、パレットに入れてみると…
超便利❗️すごく使える❗️
フタロブルー、こんなことに使える
この落ち着いた青の色調が絶妙で、そのまま塗ってもとてもよい!空や海、水辺の表現にも使えるし、人物の肌色とも相性がよく、洋服や小物にも使いやすい。落ち着いた色なので、他に華やかな色を持ってきても調和しやすいです。合わせやすい。
また混色のときも。色が濃厚すぎないから、相手の色を食ったりせず、程よい混色ができる。とくにフタロブルーと黄色でつくる緑が落ち着いて、とてもいい色です。花の絵の葉っぱの部分によく使っています。
カドミウムイエローでしっとりしたグリーンに。もちろんイミダゾロンイエローなどでもOKです。
↑よく使うお気に入りの組み合わせ。くすみグリーンが有能。
シュミンケの絵具同士の混色です。スピナルブラウンも珍しい茶色。ビスケットのようなやさしい茶色ですが、フタロブルーと混色するとグレーがかったブルーに。ちょっと分離します。
お気に入りの混色♪
グレーを作るのにもちょうどいい色なんです。
色が強すぎないので、重ね塗りにもむいてます!下の色がちゃんと透けてみえてます。
気づくとこのフタロブルーに手を伸ばしていることが多いです。フタロブルー系なので、粒子が細かく、混色向いている。なのに、フタロブルーレッドシェードやイエローシェードのような色の強さがないので、抜群の使い勝手のよさなんです。
気づくと手放せない色に…
青好きな方にも、おすすめ!
透明水彩描かれる方の中には、青の絵具が好きで、たくさん集めてしまうという方も多いと思いますが、実は青の絵具はそこまでバリエーションはなく種類が少ないんです。顔料が限られているので、さほど色の種類がないんです。大きく分けて6種類です。
詳しくはこちら→透明水彩で人気の色、青、青、青
この6種類に当てはまらない青は、ほとんどが、混合顔料です。
その点、このフタロブルーは、フタロブルー系の中でもちょっとめずらい色味(しかも単一顔料)で、しかも色が使いやすい色なので、おすすめです!
欲しくなっちゃう…
シュミンケホラダムの絵具に興味がある方、青好きな方、ぜひご検討ください。
リンク先から探してみてください。不親切でごめんなさい💧
なぜか、直接リンク貼れない・・・涙