銀座中央ギャラリーさんで飾らせていただくのはこれで3回目となります。今回はハガキサイズの絵が集うグループ展。出品させていただく4作品の紹介をさせてください。
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ハガキサイズ展について
前回のATCサイズに引き続き小サイズの作品が集まる展覧会です。今回はポストカードサイズの作品の展覧会となります。
期間は2023年1月23日(月)〜28日(土)です。
ポストカードサイズというと、意外と色々なタイプの絵が描けるサイズではあるのですが、結構難しいんですよね。額装もふくめて今回は結構迷いました。。
ハガキサイズという枠組みを超えた密度や物語性を目指しました。
ATC展の様子はこちら↓
テーマ設定について
最近、グループ展に参加するとき、テーマ自由であっても、自分の作品に関してはテーマを設けることにしています。やっぱりテーマに統一感がある方が、見にきてくださる方に絵の世界に入ってもらいやすいのではないかと感じています。グループ展では周りに、別の作家さんが作品を飾りますし、そんな中で足を留めてもらうには、方向性の分かりやすさと楽しさが必要だと感じるからです。
そして自分の方もコンセプトを決めたほうが制作しやすいと感じています。テーマ自由だと、意外とどんな作品を持っていくか迷っていしまいます。
今回のハガキサイズ展は、前回のATCとは違い、点数は4点と決まっています。4点で連作、テーマ設定…
う〜ん、何がいいかな…
トランプもいいかなと思ったり(ハート、ダイヤ、クラブ、スペードで4つ)
不思議の国のアリスもいいな(でもハガキサイズだと小さすぎるかも)
四季の花もいいかも(春夏秋冬で4つ)
さんざん考えた挙句、幸福のモチーフをテーマにした作品にしようと思いました。
去年も幸福の四葉のクローバーや青い鳥の作品が好評だったのを思い出して、テーマを「ラッキーモチーフ」にすることを思いついたのでした。
ラッキーモチーフとは幸運をもたらすと信じられているシンボルやアイテムのことです。このモチーフには色々あって、どれにしようと迷ったのですが、今回はシャムロック(クローバー)、青い鳥、鍵、薔薇の4点を選びました。
手に入れると幸運が訪れる
アイテム✨
「そばに置いておいたら幸運が訪れる」そんな作品になったらいいな、という思いを込めて制作しました。
1点ずつ作品をご紹介します。
シャムロックの約束
この作品は四葉のクローバーをテーマにした作品です。
シャムロックとはクローバーのことを指します。ひとくちにシャムロックと言っても色々な植物がありますが、白詰草をイメージしました。
絵の中に描かれたてんとう虫、王冠も幸運をあらわすモチーフです。
私はこの妖精の女王と四つ葉のクローバーの組み合わせがとても気に入っていて、今までにも2点同じ組み合わせの作品を描いてます(どちらも個人蔵)
クローバーは、緑色の絵具ではなく、黄色と青の重ね塗りで塗っています。
記憶の中の青い鳥
こちらは青い鳥をテーマにした作品です。
青い鳥をモチーフにした作品も時々描いてきましたが、今回は童話とは違ったアプローチで。
メーテルリンクの童話「青い鳥」では、幸福の象徴である青い鳥をチルチルとミチルが探し求めるお話ですが、この作品では「幸福=青い鳥」の残像をイメージしました。
イメージを膨らませて見ていただければ嬉しいです。
今回の作品は人物の肌の表現をこだわりました。ただの肌色をぺったり塗るのではなく、絵の奥から浮き上がってくるような肌を目指しました。色にもご注目ださい。
青い鳥は少しキラキラします。
未来の扉を開ける鍵
鍵は大切なものを守る役割を持つモチーフだと言われています。鍵には「開ける」と「閉じる」の二つの意味があるとされていますが、この作品では「開ける」をイメージしています。
鍵を使って開けるのは「希望の扉」「未来の扉」など色々なイメージがあると思いますが、物事をよい方に切り開いていくというイメージを持って制作しました。
「鍵」のモチーフはとても描いてみたかったので、この作品を制作できて嬉しかったです。
絵の全体のバランスがとても気に入っています。
背景の星のキラキラはアキーラのパールゴールドです。不透明でとてもしっかり発色するので気に入っています。
祝福の薔薇
バラは「愛」と「美」を象徴する花だそうです。
枯葉の絵にも薔薇の花はとても多いのですが、色々ある花の中でもひときわ存在感を放つ花です。画面に取り入れるとぱっと華やかになります。
祝福をイメージした作品にしました。花だけではなく、女性の瞳や表情に焦点を充てたく、試行錯誤しました。
仄暗さと希望を同時に感じられたらと思っています。
枯葉は情景や物語がメインの絵が多く描くのですが、女性の顔をメインに描きたくなることもあります。瞳の表情が美しく表現できたらよいなと思います。
額装について
今回の額装は世界堂でお願いしました。
在庫が多くて、色々な額を見ることができるのは世界堂!
4枚並べて飾るため、最初は同じデザインの額に入れようと思っていたのですが、実際に世界堂で色々な額を見ていたら、それぞれ別のデザインの額に入れたくなってしまったのです。
サイズもキャビネサイズの額(ハガキサイズの一回り大きい額)とインチサイズとどちらがよいか迷いましたが…
思い切ってインチサイズの方にすることに(価格も思ったよりも違いません)
インチサイズとハガキサイズではかなりサイズ感が違うため、ちょっとマット幅が大きくなってしまうのが難点。なので、今回はそのマット幅の大きさを軽減するためにダブルマットにしました。
ダブルマットは奥行きがあるので、見た目の効果も高く、より物語性を感じられる額装になります。
「シャムロックの約束」の額装
額はラーソンジュールのマジョルカのグリーン。アイボリーはよく使うのですが、グリーンははじめて…!でも絵にぴったりだと思います。
マットはアイボリー色のダブルマット。マットの見える幅も少し広めにしています。今まで何度かダブルマットに挑戦していますが、やっぱりダブルはいいですね…。絵に奥行きが生まれる感じがします。
「記憶の中の青い鳥」の額装
額はラーソンジュールのシャルムのシルバー。ゴールドとブラックは今まで1度ずつ使ったことがありますが、シルバーははじめて。銀と言っても灰色っぽくはなくて、白っぽい銀です。エレガントで素敵な額です。
こちらもダブルマットにしようとは思っていました。他の3作品と同じように白のダブルマットにしようと思っていましたが、額が白っぽいためか、馴染みすぎて目立たないこともあって、青と純白のダブルマットにしました(店員さんのアドバイスでこうなりました💡ありがとうございます)
マットについては最後まで迷ったのですが、仕上がりは想像よりも素敵だったので満足しました。
「未来の扉を開ける鍵」の額装
こちらもラーソンジュールのベルリンという額で、色はゴールドです。
枯葉はベルリンとても好きなので何度か使っていますが、背景が紺色、金の星の絵にすごく合いますね。これも店頭で見て、すぐにピンときました。こちらもマットはダブルマット、「シャムロックの約束」と同じマットにしています。
どっしりとした量感とエレガントさが両方あるデザインだと思います。シルバーも素敵なんですよ✨
「祝福の薔薇」の額装
こちらもラーソンジュールの額です。ジュリエットのブラックです。このシリーズも好きなので、色違いが規格額で出たら嬉しいなあと思っています。
花と女性がメインの作品なので、あえてあまり甘くならないような額装にしました。ロミオとも迷いましたが、この絵にはジュリエットがしっくりきます(似たような色合い、デザインなのに不思議です)
こちらも「シャムロックの約束」「未来の扉を開ける鍵」と同じアイボリー色のマットのダブルです。
最後に展示のおしらせ
と、このような作品4枚となりました。
一応、4枚でカラーバランスを考えて、テーマカラーをそれぞれ緑、青、黄色、ピンク、としています。
これは自宅の壁に4枚飾ってみたところです↓
額装もそれぞれの絵が引き立つようにこだわりました。最近は額装もすごく大事だと考えていて、使い回しできるような額ではなく、その作品にぴったり合った額を選ぶことにしています。額装も作品の一部で、額装次第で作品の見え方も大きく変わってくると思っています。
額装も大事だね!
もっと色々な額装にチャレンジしてみたいな、と思っています。
まだ作品を展示していないのでどうなるか分かりませんが、おそらく縦に4枚飾る感じになるのではないかと思います。(ちょっと狭くなってしまうかも)
31名のハガキサイズの作品が集う展覧会です。お時間あるときに遊びにいらしていただいたら嬉しいです。(できるかぎり在廊しようと思っています。平日は12時〜15時くらいにきていただいたらお会いできるかも。土曜日は終日在廊します)
- 期間:1月23日〜28日
- 時間:12時〜19時(最終日17時まで)
- 場所:銀座中央ギャラリー(奥野ビル4階411)