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ドットカードってどんなもの?
絵具を買ってみてから、イメージと違ったな、ということありませんか?透明水彩の絵具って意外と使いきれないし、高価なものだと、絶対失敗したくないですよね。
そこで、お役立ちなのが、ドットカードです!
ドットカードとは、実際に絵具の色試しができるサンプル品です。全色の絵具のサンプルが少しずつ、ついています。
実際に塗ってみることができます。
最近色々なメーカーから売られるようになりました。種類も色々です。
全色試せるなんて、本当に素敵!!
量もマチマチで、ターナーのドットシートはかなりたっぷり絵具がついているので、試しに絵を描いてみることもできます。シュミンケホラダムやウィンザー&ニュートンのものは、本当に少しなので、慎重に塗った方がよいです。
どの絵具メーカーでもそうなんですが…
似たような色も多かったりして、結局、実際塗ってみないとよくわからない!
私も、かなり色々なメーカーのドットシートを買ってみましたが、やはり買ってみて色々気づくことも多くて、買ってよかったな、と思います。
ドットシートこんなところがよかった!
実際の色が確認できる
カタログでも、色のラインナップは、確認できますがカタログの色ってわりと実物の色と違うんですよね。
画材店に行けば、絵具の入ったケースに色見本がついていますが、店頭の色見本は色あせしてることも多くて、正確な色はよくわからなかったりします。
店頭で思わずチューブを開けたくなりますが…
開けてはだめ!!
実際にチューブのふたを開けても…透明色は黒っぽいので、実際の色とは違うことも多いです。
ということで、やっぱり塗ってみないとわからないんですね!
色だけでなく、性質のちがいもわかる!そして、絵具は「色」だけではないのです。他にも「透明度」や「粒子の細かさ」「着色力」に差があります。同じような色でも、全然性質が違うこともあるのです。
特にシュミンケは、とても赤が多いです。一体何が違うんだろうと思ったのですが、塗って見るとかなり性質が違うんです。例えばキナクリドンレッドは透明感があり澄んだ色ですが、カドミウムレッドは不透明で着色力が強くしっかりした色です。
カタログや店頭の色見本では、ちがいがよく分からないなあ
でもカタログでみるとほぼ同じ色なんです…全色試してみて、それぞれ違う性質の色があったりして、とても面白かったです。
意外な出会いがある
絵具を買う時って、自分の好みの延長線上で買うことになります。
「この色が使えそうだな」とか。今までの経験から選ぶので、意外性がないのです。
結局似たような色、買っちゃう…
ドットカードは自分では選ばないような色も試せるのがよいんです!
実際に塗ってみると、意外な色がイイことに気づきます。今まで意識にとまらなかった、意外な色がとても魅力的に感じることもあります。
例えば、シュミンケホラダムのプルシャングリーンは、目にとまっていなかったのですが、実際に塗ってみたら、とても魅力的な色味で、かつ使えそうな色だったので、結局買いました!
逆に欲しいと思っていた色が、手持ちの色とそっくりなので、いらなくなったということもあります。被り買いしてしまうと、中々減らないのです(よくありますが)
一方、シュミンケのスカーレットレッドは、ホルベインのピロールレッドと同じ色味でしたので、別の色を先に買うことにしました。(いつか買ってしまうんでしょうが)
このように、手元に色見本があると、次に欲しいと思う色をイメージしやすいので、とても良いです。実際に自分の絵と照らし合わせてみることができます。
特に高価な絵具の場合、買う前に試すことができるのは嬉しいです。
やっぱり失敗したくないで
メーカーごとの特徴がわかる
私は、結局5社ほど、全色色見本を作りました。
たくさん、色々なメーカーの色見本を作っていると、なんとなくそのメーカーの特徴が分かるのです。
「発色強め」や「透明色多め」「滑らかな色が多め」「混合色多め」など。。
とても勉強になります。
「このメーカーはこのような感じの色が得意」というのが頭に入っていきたので、次の絵具の買い足しに役に立ちます。
私はあまり色々試して冒険するタイプではなく、気に入った色があると、繰り返しリピート買いするタイプなので、10年ほどパレットの内容がほとんど同じでした。それでももちろん問題ないのですが、「もっと自分の表現にあった色、自分の表現を広げてくれる色が他にもあるのかも!」という気もしてきたんです。
「これしか知らないけど何となく使っている」より「色々試したけど、やっぱりこの色がいい」の方が愛着を持てます。
色々試すと、バーントアンバーはシュミンケがいいな、サップグリーンならホルベイン、など、色ごとに好きなものが出てきます。サップグリーンは、どのメーカーも似た色味ですが、微妙に違う色です。ホルベインのサップグリーンは程よい渋さで大活躍ですが、他メーカーのものはあまり使わない(笑)ちょっとした差なんですけどね。
最近は、様々なメーカーから「茶色ならこのメーカー」「鮮やかな色ならこのメーカー」など、色々なメーカーの絵具を取り入れて、まさに「いいとこどり状態のパレット」が出来あがっています。
もう最高に幸せ!!
ドットシートの活用のしかた
そのまま塗る
ほとんどのドットカードは水彩紙に印刷されていて、そのまま、濡れた筆で絵具を溶かし、塗り広げることができるんです。
なので、そのまま塗るのが一番手軽ですね。
別紙に色見本を作る
こちらは時間に余裕がある場合ですが、別紙に色見本を作るのも見やすくていいですよ。
色の濃さや着色度は、別の紙に塗り直した方がわかりやすいです。ターナーのお魚ドットカードはとても可愛いですが、色をしっかり見ようと思ったら、別紙に塗り直したほうが絵具本来の色が分かりやすいです。
これは全色をズラと並べてみたものです。一覧で見れるので色のバランスなども分かりやすいです。茶色や赤が多いですね〜
眺めていると、癒しを得られるので部屋に飾っているよ
または色の系統別に小さな紙に塗って、あとでファイルに入れているものもあります。
別メーカーのものと比較しやすいです。ファイルに入れているので、退色しづらいですね。
持ち運びもできて、何だかんだ取り回しがしやすいので、最近はこのスタイルです。
色見本を作る水彩紙は、白くて発色のいいものがおすすめです。ワトソンホワイト、ストラスモア、アルシュブライトホワイト、ファブリアーノ、キャンソンヘリテージなどが、鮮やかに発色します。
黄色っぽい紙だと、青系が特に沈みやすいので、ご注意を。
小さな絵なら描ける!
ものによりますが、小さい絵なら描けます。絵を描くのが一番よく分かると思います。
手持ちの絵具と混色もしてみると、「この色は今持っている色と相性良さそうかな?」と考えることができますよね〜。
特にターナーのものは、わりとたっぷり絵具がついているので、ありがたいです。
横から見ても絵具が盛り上っているのが分かると思います。
シュミンケホラダムのものなどは、
ちょこっとしかついていないから、慎重に…
絵具を買わなくても比較ができる
絵具に詳しいので、たくさん絵具を持っているように思われてしまうのですが…
買った絵具はわりとすぐに使い切ってしまうので、手元あるのは50色くらい(それでも多い?)です。使ったことはあるけど、使い切ってしまって今は持っていない絵具、というのがほとんどです。
ブログの中で紹介している色は、ドットカードからのものも多いです。本当に全色試せるの、有り難いんです!!試してみたい色を全部買ったら、破産します。そして引き出しがパンクします。
絵の具はだんだん劣化してしまうんです…。あまりたくさんでも使いきれないかもしれません。なので、最近は絵具は絶対に使うものだけにして、ドットカードを買うことにしています。
ドットカードを購入して、色見本を作っておけば、比較するのも簡単です。
ということで、欲しい色を確かめたり、新しい色に出会えるドットカードは、とてもおすすめ!
ターナーのお魚のドットカードは可愛くておすすめ↓
各メーカーのドットカードのレビューを書いた記事もあります。おすすめ色も書いているのでぜひ!