ラングトンプレステージは、アルシュやハーネミューレセザンヌと同じような高級水彩紙です。値段は張るのですが、とても描き心地のいい水彩紙なので、ご紹介したい思います。
Table of Contents
ラングトンプレステージとは
透明水彩の本場イギリスの水彩紙です。
ラングトンは「ラングトン」と「ラングトンプレステージ」の2種類があり、原料も価格も全く違う商品です。「ラングトン」はパルプ100%の水彩紙、「ラングトンプレステージ」はコットン100%の水彩紙です。
今回ご紹介するのは「ラングトンプレステージ」の方です。
この水彩紙はコットン紙なので、値段は高めです。試してみたい場合は、小さめのサイズで買ってみてもよいと思います。ポストカードサイズもあったはず。。
地色は白で、目の荒さも中目のみ、特にバリエーションはありません。
そして四方のり固めのブロックのみの販売です。
厚さは安定の300g。波打ちしにくく、たっぷり水を含む使いやすい厚みです。

ちょっと値段は張るけど上等な水彩紙です!
ラングトンプレステージの特徴
- 地色が白く発色は鮮やか
- 絵具がよくのり、濃くつきやすい
- 絵具の乾きはやや早い(アルシュやウォーターフォードと比べて)
- にじみやぼかしがきれいにできる
- 重ね塗りはとてもきれいにできる
- リフティングもきれいにできる
- 表面が強く、マスキングもできる
- 紙肌が粗めなので、あまり細かい描写よりも、色彩や明暗を見せるような表現の方が向いている
ラングトンプレステージは表面の凹凸が大きく、荒めの水彩紙です。なので、鉛筆での下書きも若干ざっくりした感じになりやすいです。細部をはっきり描き込みたい場合は、ラングトンプレステージより、ハーネミューレセザンヌの方が描きやすいかもしれません。逆に水彩らしさを生かしたい時にはとてもよいと思います。

ふむふむ、ちょっと荒いけどしっかり塗れて良さそうだ!
ウェットインウェットによるにじみは大きめに広がり、とても美しくできます。グラデーションもきれいにできます。適度な乾きの早さでテンポよく、作業を進めることができます。

橋の欄干も何度か色をのせて
深みのある色合いになっています。
地色が白いので、白さを生かした表現や、鮮やかに仕上げたい作品にも向きます。
また、絵具のノリがよいので、一回の塗りでもかなり濃くすることができます。重ね塗りも駆使するとさらに深みのある表現ができます。が、淡く仕上げたいときは、意識して、絵具を薄くして少しづつ色を重ねていった方が良さそうです。

↑黄色や青の発色が冴えていてとても鮮やかです。乾くと色が薄くなる水彩紙が多い中、ラングトンプレステージはわりとイメージ通り濃く着色するのもとてもよいです!色彩を生かす表現におすすめです。

この紙で夜の絵も描いてみたいな!
個人的な感想
にじみがとてもきれいにできるので、ついついウェットインウェットを多用してしまいます。にじみ方がボワーンと美しいんです。語彙力が足りなくて、うまく言葉にできないのですが。。笑
ただ、やはり紙が表面がやや荒いので、線を生かした繊細な絵ではなく、にじみを生かした色彩的な絵にしようと思っています。
・滑らかな紙は、線が繊細に描ける紙けれど、にじみがきれいにできない
↕︎
・荒い紙は、にじみがきれいにできるけど、線が描きづらい
2つの要素は両立しにくいです。なので、画風に合わせるとよいかなと思います。
ラングトンプレステージは後者の紙かな、という感じです。

あとは着色力が強めなので、色が濃くなりやすいです。淡い色やハイライトは色が付きすぎないようにしています。特に肌色が、いつもの感覚で色をのせると、濃くなりがちです。血色がよく見えていいかもしれませんが…笑
赤や黄色をはっきりのせるときれいです。何度も重ね塗りする必要もないです。茶色やネイビーなどの深い色もしっかりのります。
ハーネミューレセザンヌと同じで、ブロックタイプのみの販売で、スケッチブック形はありません。残念です。どちらの形もあると嬉しいのに。

高級水彩紙は、ブロックのみの展開が多いです
この価格帯の水彩紙は、アルシュが一番人気(おそらく入手がしやすい)ですが、ラントンプレステージとハーネミューレもとってもおすすめなので、気になる方はぜひ探してみてください。
こちらもおすすめ↓
もっと水彩紙のことが知りたい!
水彩紙のことが詳しく知りたい方はこちらもどうぞ↓
ラングトンプレステージはコットン紙なのでコットン紙の記事もどうぞ↓
どの価格帯に属する水彩紙なのか、知りたい方はこちら↓