2020年に発売になった、ミューズ社の国産高級水彩紙ドゥーアートペーパーとビーアートペーパーについてのレビューをします。どちらがどっちだったか、すぐに分からなくなってしまうのですが😅
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Do Art Paper(ドゥーアートペーパー)とBe Art Paper(ビーアートペーパー)
どちらも、国産の水彩紙で、なんとコットン100%です。
コットン紙ってなんぞや?という方→コットン紙とは?[水彩紙のきほん]
厚さは209g/㎡で、やや薄めです。水をたっぷり使うときには水張りした方が快適です。
どちらも滑らかな紙肌ですが、Do Art Paperは少し凹凸がある紙目、Be Art Paperは滑らかな紙目です。
Do Art Paper(ドゥーアートペーパー)について
紙目は割と滑らかです。極細〜細くらいのイメージです。
いつもやる塗りのテストをしてみました。

- グラデーション…乾くのが早く、あまり広範囲を一気に塗り広げる技法は向きませんでした。
- 重ね塗り…しっかり乾けばできます。が、あまり重ねすぎない方が、この紙の良さを生かすことができそうです。何度も重ねると、下の色が動きますし、紙もざらざらしてきます。
- ウェットインウェット…にじみは綺麗にできますが、やはり中目くらいの紙肌のコットン紙に比べると、大きくにじみは広がりません。ただ、コントロールはしやすいです。
- リフティング…綺麗に色を抜くことができました。色を取ってハイライトの表現をする、というのに向いてます。

- マスキング…マスキングテープ、マスキング液両方問題なくできました。
- 紙肌…凹凸が少ないので、細かいところを描きこんだりしやすいです。ペンや色鉛筆の併用も向いています。ペンなどは引っかかりなく使うことができて、快適だと思います。
- 発色…中程度、綺麗な発色です。
Be Art Paper(ビーアートペーパー)
紙肌はかなり滑らかです。全く凹凸はありません。コピー用紙やケント紙と変わらないくらいの滑らかさです。極細くらいかな。
こちらも塗りのテストをしました。

- グラデーション…広範囲でやるのは難しいです。乾くのはかなり早いです。最初に水をひいておいたほうがよさそうです。均一に塗る、という技法は、この紙では難しかったです。
- 重ね塗り…上から色を重ねると、下の色を動いてしまいがちです。あまり重ねないで、最初から濃いところは濃く塗ったようがよさそうです。
- ウェットインウェット…たくさん水をひいておいたほうがいいです。水が少ないとすぐに乾いてしまい、ウェットインウェットはあまりにじみが広がらないです。
- リフティング…色は綺麗に抜くことができました。ハイライト表現もできますし、修正もやりやすいです。

- マスキング…可能。マスキングテープとマスキング液、両方問題なくできました。
- 紙肌…全く凹凸がない珍しい水彩紙です。しかもコットン100%。私はこのタイプの水彩紙は使ったことがなく、難しかったのですが、発色も綺麗ですし、細かいところをしっかり描く画風にはよさそうです。ペンや色鉛筆の併用もうまくいきます。
- 発色…かなり鮮やかでした。
イラスト向き
どちらかというと、イラスト向きかな、と思いました。
絵が細かい場合は、滑らかな紙の方が描きやすいので、どちらの水彩紙も使いやすそうです。
余ったスペースで、らくがきしてみました!


さらっとした淡彩風のイラストと相性よさそうです。
ぼかしやグラデーションなど透明水彩を駆使する場合は、もう少し凹凸のある水彩紙の方がいいかもしれませんね。
でもどちらの水彩紙もお値段もお手頃ですし、気兼ねせずに使うことができます。国産のコットン紙の水彩紙は少ないので、選択肢が増えて嬉しいです^^
今度、画材店で見かけたら買ってみようと思います。
色々読んでみてくださいね♪