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ターナーアクリルガッシュ「和」ジャパネスクカラー全色レビュー(PR)

こちらはターナー様提供によるアクリルガッシュ「和」ジャパネスクシリーズの紹介記事となります。全色「和の名前」がついたオリジナルカラー!とっても素敵な絵具なので、ぜひ魅力をお伝えできればと思います。

アクリルガッシュ、ジャパネスクカラー記事執筆の経緯

実は2024年1月某日、ターナー大阪工場にお招きいただきました。ずっとターナー工場見学してみたいなと思ってはいたのですが、都内在住ということもあって中々機会に恵まれず。今回、ブロガーのホネ山さんにお誘いいただき、まやさんと三人で工場見学に行って参りました。

これがターナー大阪工場!

とっても楽しかったです。ターナー工場はとても広く、一度に作る絵具の量がとにかく多い!ど迫力でした。3階建てなのですが、重力を生かして、上から絵具を流していく階層構造には驚かされました。これは敷地面積があまり取れない日本独特の発想なのだそうです。

その中で、せっかくお招きいただいたこともあり、何か恩返しとしてターナーの絵具のPRにつながる記事を書きたいと思い、実現したのが今回のジャパネスクカラーの記事です。アクリルガッシュだけでもとても魅力的なのですが、ジャパネスクカラーはその中でもオリジナリティの高い絵具と思っています。

偶然、ジャパネスクカラーの紅藤が作られているのを発見!

ひよこ
ひよこ

和風の色なのかな?
楽しみ✨

ジャパネスクカラーとは?

ターナー色彩のアクリルガッシュの中のシリーズの1つです。私も最初はよくわかっていなかったのですが、通常のアクリルガッシュとはちょっと違う絵具となっています。

それは「和」をテーマにした絵具だということ。色名も日本の伝統色にちなんだものとなっていますし、色もはっきりとした鮮やかな色ではなく、和名から作られたオリジナルの色となっています。

通常、絵具は「顔料にちなんだ色」がメインとなっています。PB 29というウルトラマリン顔料からつくられた絵具が「ウルトラマリンブルー」です。で、顔料というのはそこまで種類が色々あるわけではないので、大体どのメーカーでも似たような色が売っています。

私は今まで色々なメーカーの絵具の全色色見本を作ってきました。もちろんメーカーごとの特色もありますし、珍しい色(顔料)を扱うメーカーもあったりします。ですが!正直なところ、どのメーカーでも似たようなラインナップではあります。

こちらのジャパネスクカラーは、全色が「和の色」ということで、メーカー独自の配合によるオリジナルカラー!他では買えないような色のラインナップなんです。

ひよこ
ひよこ

これは熱い!!

ジャパネスクシリーズ「和」の特徴

不透明度が高い

アクリルガッシュの1種なので、当然なのですが、不透明で隠蔽力が高めです。

この不透明感が岩絵具っぽいので、「日本らしさ」「和のテイスト」の絵具というコンセプトととても合ってる!と思いました。

薄めれば、透明感は増しますが、どちらかというとしっかり塗る絵具だとは感じました。一方で、盛りあげはできません。分厚く塗るとひび割れるので、適度な厚みで塗ることが大事です。

色が渋い

実はジャパネスクカラー「和」の中で、単一顔料の絵具は4色だけ。それも黒と白だけです。

最近の高級絵具は「単一顔料」の絵具にこだわっているところも多いので、これは驚きかもしれません。それも2色とかでなく3〜5色くらい混ぜられているものが多いです。なので、必然的に渋めの色が多いです。いつも鮮やかな色見本を作ることが多いので、とっても新鮮でした!

渋い色が多いジャパネスクカラー

この「渋め」の色が確かに和っぽく想像力を掻き立ててくれます。

粒子感がある

アクリルガッシュは滑らかな感じなのですが、こちらのジャパネスクカラー「和」は粒子感が強いです。それも顔料の粒子が粗いのとは明らかに違う感じ。つぶつぶしたものが入っている感じなんです。これについては、ターナーさんに聞きましたので後ほど・・・

乾くとツヤ消し(マット)に

この粒子感も手伝ってか、乾くとマットになります。ざらっとしているので、マットとは違うのかもしれませんが……とにかくアクリル絵具は乾くとツヤが出るのですが、これが苦手という人もいるはず(実は私も…)油絵具のツヤとは違ってペカペカしていてちょっと安っぽいツヤに感じちゃうんですよね。そして絵も反射して見辛い。ところがこのターナーのジャパネスクシリーズはツヤ消しなので、ちょっと高級感があります。

特に色が濃い色で差があります。黒なんかは、ツヤがない方が色の濃さを感じるので、より黒っぽく見えておすすめです。

ジャパネスクカラー開発部に聞いてみた!

せっかくなので、ジャパネスクカラーの開発部の方に気になるところを伺ってみました!

1.開発の経緯

枯葉:開発の経緯をお聞かせください。すでにアクリルガッシュがある中で、なぜジャパネスクカラーが生まれたのでしょう?

→日本のメーカーですので、やはり日本画には深い想い入れがあったのですが、日本画という既に確立されたジャンルでは、中々アクリル絵具を手に取っていただけませんでした。そんな中で岩絵具の代わりに手軽に使ってもらえる、日本画のエッセンスを取り入れたアクリル絵具の開発を考え、ターナーの技術の粋を詰め込んで作られたのがジャパネスクシリーズになります。

ひよこ
ひよこ

とっても独創的な絵具!

2.ジャパネスクカラーのこだわり

枯葉:ジャパネスクカラーのこだわりを教えて欲しいです。

→やはり色はこだわりはありますね。あとは質感でしょうか。たくさんの候補となった原材料を試して、描きやすさや質感の出かたなどを考慮して原材料は選びました。

あとの質問にも出てくる話にはなりますが、色を再現するためにたくさんの顔料が混ざっている色もある中で、実はほんの鼻薬程度にしか添加していない顔料もあるんです。ごく少量だと見た目では変わらないのでは?と思われるかもしれないですが、色を測る機械で確認すると違いがはっきり出るんです。色の管理もたいへんにはなりますが、そこは開発者のこだわりとして採用しています。 

かれは
かれは

少しだけ黒が混ざっている色が多いのが気になりました!

ひよこ
ひよこ

ちょっとだけなのかな?
自分では作れないような色だね

3.絵具の粒子感について

枯葉:ざらっとした感触ですが、顔料の粒々ではなく、何かを添加しているのでしょうか?これは岩絵具を意識したりしているのでしょうか?


→ざらつきは岩絵具を意識していますが、岩絵具と全く同じ製法ではなく、ざらつきを出すために”あるもの”を添加しています。厳密に言うと顔料ではありません。少しだけお教えしますと、意外だと思われるかもしれませんが、実は繊維質のものが入っています。 

ひよこ
ひよこ

繊維質??食べれるものかな?

4.色名について

枯葉:色と色名はどのようにして選んだのでしょうか?


→ご存知の通り、ジャパネスクシリーズのすべての色・色名は古来の日本からある伝統的な色を参考にしております。古くから日本にある色を現代のアーティストにも新しい色として親しんでもらえるよう…というコンセプトのもと、そのようにしているんです。例えば、臙脂色は洋色名でカーマインやクリムソンですが、製法が違うので色味も異なり、臙脂色には臙脂色にしかない良さがあります。様々な資料をもとにそれぞれの伝統的な本来の色に近づけています。

裏返すと、英語の名前もついていました!

5.使われている顔料の数の話

枯葉:普通の絵具に比べて、混合されている顔料の数が4〜5種と多めのものもありますが、こちらは理想の色に近づけるためでしょうか?

→ジャパネスクのラインナップを見てもらうとわかりますが、ほとんどの色が落ち着いた彩度も低めな色になっています。何種類かの顔料を混ぜないと出ない色がほとんどなのですが、微妙な色を再現することにこだわった結果、普通の色に比べると多くの種類を配合することになった色もあります。一般的には混ぜれば混ぜるほど彩度は落ちますが、逆にジャパネスクだとそれが良い方向に働きました。

ジャパネスクカラー全色色見本

今回、全色の色見本を作ることができました。もちろん店頭やネットでも色見本は見れるのですが、そういった色見本はかなり濃いめにベタ塗りされているので、色の雰囲気が伝わりにくいこともあります。薄く水で溶いた色も分かると、見やすいのではないかと思います。

なので、今回も1色ずつ塗って、色見本を作りました。

ちなみに色名については聞き慣れない言葉が多く、フリガナがないと読めないものもあります。一緒にフリガナもつけておくので、参考までに。(画像フリガナの文字が細くて読みにくくすみません)

全69色

まず通常カラー

次に金属色、メタリックカラー。

ジャパネスクカラー、全色詳しい色解説

1色ずつの解説もつけます。使用顔料はこちらにも文字として記載しますので、ぜひ参考にしてみてください。本来は水で薄めて使うような絵具ではないのですが、色をわかりやすくするため、少し水多めで溶きました。こちらの方が色の雰囲気が分かりやすいかもしれません。

白(ジャパネスクカラー)

まずは白。白は3色ですが、これが一番特徴があるかもしれないです。まず純白胡粉と白胡粉の顔料は実際に岩絵具で使われている胡粉と同じ顔料とのことです。具体的にいうと「イタボガキ」が使われているそうです。「胡粉使ってみたいんだよな〜」という人にはめっちゃおすすめです!

バインダーがアクリル樹脂なので、膠のトロッとした感じとは違いますが、わりと再現度が高いです。

299 純白胡粉(じゅんぱくごふん)PW18 一般のチタニウムホワイトと比べると、透明感があり、白の色も独特です。乾くとマットな感じになります。塗っている時には、もったりしていて、筆跡が残る感じです。胡粉の顔料だというところが熱いです。おすすめ色!

300 白胡粉(しろごふん)PW18 純白胡粉の方が白色度が高いように感じました。気になる方は両方買って使い比べしてみるのも面白いかも。

301 白(しろ)PW6 白はいちばんメジャーなチタニウムホワイトPW6の顔料です。なので、白色度が高く不透明の白です。が、他の色と同じようにザラザラっとしているのが特徴です。ジャパネスクカラーシリーズに白を混ぜたい時にはこちらがよさそう。

黒、グレー系(ジャパネスクカラー)

次は黒、グレー。ちょっとお店の色見本では違いが分かりにくいですが、実際に塗ってみると結構違いがあります。

302 藍鼠(あいねず)PW6,PBk7,PB15:3,PV23 青みがかったグレー。色はさほど濃くありません。何色とも合わせやすそうな色。滑らかで塗り広げやすいです。

303 鉛色(なまりいろ)PW6,PB29,PBk7 藍鼠と似てますが、より紫よりで、色も渋めです。色も少し濃いめかな。

306 青墨(あおずみ)PB15,PBk7,PV23 かなり深みのある黒。青や紫の顔料が入っていて、少し青みがあります。真っ黒が欲しいならこの色がオススメ。

307 赤墨(あかずみ)PR101,PBk7 青墨に比べるとオレンジ寄りの温かみのある黒。水を多めにすると、焦茶色のようないろになります。

308 消炭色(けしずみいろ)PBk7 こちらはマットな漆黒。この色だけが唯一単一顔料でカーボンブラックです。

黄色とオレンジ(ジャパネスクカラー)

310 黄檗色(きはだいろ)PW6,PY3,PY42  優しい黄色、ちょうどひよこのような色。この色とてもおすすめです!

311 蒸栗色(むしくりいろ)PW6,PY42,PY74,PBk7  かなり淡い黄色で、優しい色味。どちらかというとクリーム色。

312 鬱金色(うこんいろ)PY74,PY42,PR101 発色強めの濃い黄色。オレンジより。

316 黄丹(おうに)PY42,PO73,PY170 不透明のしっかりしたオレンジ。少し渋め。

赤(ジャパネスクカラー)

赤ですね。赤も通常の色と比べるとだいぶ落ち着いた色味です。赤はかなり視覚的効果の強い色ですが、このくらいの渋みのある赤だと他の色とも馴染ませやすいですね。

320 緋色(ひいろ)PR9,PW6,PR254,PBk7 朱色っぽい赤。ややオレンジよりでバーミリオンを連想しますが、色はちょっと渋い。滑らかで塗り広げやすい。和の赤、という感じ

321 猩々緋(しょうじょうひ)PR254,PR101 こちらも和の赤という感じ。真っ赤をベースに少し渋みがあるため、絵に取り入れやすい。おすすめ色✨

322 深緋(こきひ)PR14,PR170 シックで濃厚な赤。よくあるローズレッドに深みを加えたような赤。

323 葡萄酒色(ぶどうしゅいろ)fluorescent,PR14,PV23 深みのある赤紫。紫より。薄めてみると意外と鮮やか。こちらは少し塗りムラが出来やすい色。

324 臙脂色(えんじいろ)PR14 葡萄酒色と似ているが、もう少し赤より。薄めてみると華やかなピンク。

ピンク(ジャパネスクカラー)

ピンクはいかにも「和」という感じの色が多いです。とくにピンクのくすみカラーはとても使い道が色々あるので、何本かあると便利かもしれませんね。

325 一斤染(いっこんぞめ)PW6,PR101 淡いピンク。酸化鉄がベースのせいか、落ち着いた色で、桜のようなとても素敵な色。ありそうでない上品なピンク。おすすめ色✨

326 紅梅色(こうばいいろ)PW6,PR101,PR14 一斤染よりも少し色が濃いピンク。こちらもくすみカラーで色々な場面で馴染みそう。

327 真朱(しんしゅ)PW6,PR101,PR254 渋みのあるピンク。コーラルピンクのようなオレンジ系のピンクなのですが、渋みもあって肌の色にもよさそうです。滑らかで塗り広げやすい。個人的に絶妙な色だと思いました!

328 苺色(いちごいろ)PR238,PW6 こちらの色だけ耐光性が低いようです。華やかな深めのピンク。

329 梅紫(うめむらさき)PW6,PR122,PR254,PBK7 こちらはカリカリ梅のようなピンク。濃く塗るとそれなりに深い色。くすみピンクで、他の色とも合わせやすそう。

茶色系

茶色は、何かと使い勝手のいいベージュ系(淡い茶色)と濃いめの茶色があります。ベージュ系はよく使うのに、意外といい感じの色を作るのが難しいから、お役立ちかもしれません。濃いめの茶色も、色の濃い焦茶は意外と珍しいので重宝します。

330 柴色(ふしいろ)PW6,PY74,PR101,PBk7 淡い褐色。とても使い勝手のよい色。木目や髪色など、この色が固有色のものも多く重宝します。おすすめ✨

331 砥の粉色(とのこいろ)PY42,PR101,PBk7,PW6 温かみのあるベージュ。明るい色なので黄色系と使うのもよさそう。

332 香色(こういろ)PW6,PY42,PR101,PBk7 ミルクティーのような柔らかい褐色。こちらもありそうでない色で、おすすめ✨

333 生壁色(なまかべいろ)PW6,PBr11,PY42,PBk7 こういう茶色ってよく使う色なのに、意外と作るのが難しいんですよね。こちらは色が少し濃いので、濃淡で見せることもできます。

334 狐色(きつねいろ)PY42,PBr11 黄土色がベースになっていますが、イエローオーカーよりも深みがある色。

335 煙草色(たばこいろ)PBr11,PBk7 粒子感がある色。あまり色が濃くないです。食べ物を塗るのにもよさそう。こちらもありそうでない色ですね。

336 棕櫚色(しゅろいろ)PBr11,PR101,PBk7 水たっぷりで溶いていくと、赤茶と焦茶に分離します。少しだけですが。バーントアンバーよりも落ち着いた褐色で素敵な色です。

337 焦茶(こげちゃ)PBr11,PBk7,PR101 その名の通り、濃いめの焦茶色です。こちらは少しモケモケしました。発色強めで質感を表現するのによいかもしれません。

338 憲法色(けんぽういろ)PR101,PBk7 かなり深みのある焦茶色。セピアのような色ですが、もっと色が濃いです。黒の代わりに使うとマイルド。ここまで深い茶色ってなかなかないのでおすすめ✨

339 海老茶(えびちゃ)PR101,PR14,PBr11,PBk7 珍しい感じの赤茶色。赤紫がベースになった発色強めの色。濃く塗ると結構黒っぽい色も出ます。

緑(ジャパネスクカラー)

ここからは緑です。緑はかなり色が多いです。明るめの黄緑系と、深緑が充実しています。個人的には深緑系がおすすめです!

340 浅緑(あさみどり)PW6,PY42,PG7 淡い緑色。意外とちょうどいい色を混色で作れないので、便利。

341 若芽色(わかめいろ)PW6,PY42,PY3,PG7 明るめの黄緑だけど、白が入ってパステルカラーなのが珍しい。お気に入りの色✨

342 苔色(こけいろ)PY42,PY74,PB15:3 抹茶のような渋い黄緑。

343 若草色(わかくさいろ)PY74,PG7,PBk7 こちらも明るめの黄緑だけど、少し黒が入っていて落ち着いた色味。

344 海松茶(みるちゃ)PY42,PR101,PB15:3,PBk7 びっくりするほど渋い緑。普通の絵具では見かけないような色。

345 松葉色(まつばいろ)PY74,PW6,PG7,PBk7 苔色とも似てるけど、もう少し濃い色。渋めの黄緑。

346 千歳緑(せんざいみどり)PY42,PB15:3,PR101 深みのある緑。フーカースグリーンみたいな。こちらの色、水たっぷりで広げてみたら、ちょっと青が分離しました。とてもキレイな色で使ってみたくなりました!

347 海松藍(みるあい)PY55,PR254,PB15:3,PBk7 渋くて黒っぽい緑。緑いうよりグレーといった方がしっくりくるかも。(ペリレングレーンのような感じ)黒の代わりに使ってみても面白いかも。

348 黒緑(くろみどり)PY3,PB15:3,PBk7 かなり黒っぽい緑。こちらも塗り広げてみたら、きれいな渋みの緑が出てきて、心惹かれました。伸びがいいので、ベタ塗りにも向きそう。

349 木蘭色(もくらんじき)PW6,PY74,PR101,PBk7 個性的な色。黄土色っぽい色なのですが、黄色より。この色も滑らかできれいに塗り広げられる色でした。植物画にもいいかも。

青(ジャパネスクカラー)

350 淡水色(うすみずいろ)PW6,PY42,PB15:3 使い勝手の良い淡い水色。白群とくらべると少し緑より。ちょっと渋いのがよいです。

351 露草色(つゆくさいろ)PB29,PW6,PB15,PG7,PBk7 コバルトブルーのような青です。濃すぎず薄すぎず。

352 瑠璃色(るりいろ)PB29,PW6,PB15,PG7,PBk7露草色と同じ顔料で、色は少し濃いめ。

353 濃縹(こきはなだ)PB29,PY3,PG7,PW6 ウルトラマリンに黄色や緑が入っているようです。パッとみた感じはくすみブルー。青でくすみカラーって珍しいので、好きな人にはハマりそう。

354 紺青(こんじょう)PB15:3,PB29,PW6,PB15,PBk7 しっかり塗ると濃いめ、フタロブルーベースで、着色力が強く伸びもよい。

355 紺色(こんいろ)PB29,PV23,PBk7 かなり深めの紺色、紫よりの深い青。色見本ではかなり黒っぽい色ですが、実際に塗ってみるとそこまで濃い色ではないです。

356 鉄紺(てつこん)PB15:3,PBk7,PY3 紺色と同じように、色見本ではかなり黒っぽく見えますが、塗ってみると意外と明るい色です。こちらはどちらかというと青緑っぽい色。

357 白群(びゃくぐん)PW6,PB5:3,PV23,PBk7 明るめの淡い青。空の色にぴったりです。

紫色(ジャパネスクカラー)

最後が紫色ですね。

359 薄紅藤(うすべにふじ)PW6,PV23,PR101 かなり淡い薄紫です。藤のような美しい色。白が多いせいか伸びがいい。

360 紅藤(べにふじ)PW6,PV23,PR122, PR101 薄紅藤よりは、しっかり濃い。赤みのある薄紫

361 藤紫(ふじむらさき)PW6,PV23,PR122,PBk7 紅藤よりも青っぽい薄紫

362 江戸紫(えどむらさき)PW6,PR122,PV23,PY23 渋みも強く、濃いめの紫。レトロな雰囲気でとても面白いです。

363 黒紫(くろむらさき)PR122,PV23,PBk7 かなり黒っぽい紫。個性的な色

364 紫苑(しおん)PW6,PR122,PR254,PBk7 紫というより、紫よりのグレー、こちらも個性的な色

メタリックカラー

370 青金(あおきん)金は2種類あって、青金はよりベーシックな黄色みの強い金色です。すっきりした金色で寒色系の色と相性がいいです。アクリルガッシュのゴールドライトと似ていますが、ジャパネスクカラーの金色の方が粒子感があります。

371 赤金(あかきん)こちらは赤みのある金色で、人によってはオレンジ色のようにも見えるかもしれません。より重厚な印象があります。こちらも粒子感がしっかりあって、ピカピカした光沢はありませんが、高級感があります。

372 緑金 金と名前がついていますが、こちらは緑色のメタリックカラーです。とても珍しいと思います。濃く塗るとくすんだ緑色ですが、うすめるとうっすら金色が出てきます。絵に合わせてうまく使ったらきれいだろうなと思いました。

373 黒金(くろきん)アンティークゴールドに似ています。金古美のような黒っぽい金色です。こちらも粒子感があり、より古い感じを表現できそうです。

375 青銅(せいどう)銅色は3色ありそれぞれ違った色味です。落ち着いたスタンダードなブロンズカラー。

376 銅(どう)一番赤っぽい銅色です。華やかな色です。

377 赤銅(しゃくどう)こちらは一番色が濃くて、くすんだ銅色。茶色っぽい。

380 銀(ぎん)明るい銀色です。もっともベーシックな銀色です。あまり白っぽくはなく、しっかりグレーの色がついています。粒子感があり、渋いです。

381 黒銀(くろぎん)黒っぽい銀色です。しっかり塗ると濃い色で、白っぽい色の上に塗っても映えます。

こちらの玉虫色は、白の上に塗ると多色に光る真珠のような色、黒の上に塗ると色がはっきり見えるパールカラーとなっていて、とても珍しい絵具です。枯葉も色々なメタリック絵具を試してきましたが、玉虫色はその中でも個性的な絵具だと感じました。詳しいレビューページもあるのですが、改めて。

玉虫色(赤/紫)

玉虫色(青/ 青緑)

玉虫色(黄/黄緑)

玉虫色(緑/ 濃緑)

こちらは特にジャパネスクカラーにあるようなザラザラ感はなくて、滑らかな感じです。画像では分かりにくいですが、展示映えするので、展覧会する方にもおすすめです。面白い光り方をする絵具なので、ぜひ手に取って欲しい!

どんな人におすすめ?

和のカラーが気になる人に!

「日本の伝統色ってどんな感じの色なのかな?」と気になる人!!ぜひジャパネスクカラーがおすすめです!透明水彩でもジャパネスクカラーが販売されていますが、こちらは往来の絵具に和名がついたオリジナルパッケージでした。

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こちらのアクリルガッシュのジャパネスクカラーは、全色オリジナルカラーで、こだわりの配合で作られた絵具。

色名にもこだわりがつまっていました。若草色や紺色のように、色名からぱっと色を想像できるようなものもあるし、黄檗色や海松藍のような聞きなれない色名も。漢字が難しくて、色見本を作るのも時間がかかりました。

でも何度も色名を口ずさんでみると、素敵な言葉が多くて、すっかり夢中になってしまいました。改めて日本語って色々な言葉があって奥が深いなあと。

普段ピンクと呼んでいる色でも、一斤染や紅梅色というと、普段イメージするピンクとは違う色という感じがしませんか。そこから新しいイメージが生まれてきますよね。

日本の伝統色という概念も大事にしていきたいですね。

ジャパネスクカラーというコンセプトに惹かれる方には、ぜひ挑戦していただきたい!!

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混色はしないで使いたい人に

混色って意外と難しかったりしますよね。ちょうどいい色味にするのに、コツと経験が必要となりますし、ちょうどいい色味になっても、同じ色が作れなくて、ショボーンとなることもあります。

ひよこ
ひよこ

せっかくいい色が作れたのに!
同じ色が作れない…

アクリル絵具だとイラストやデザインに使うことも多いと思います。絵画なら、混色は必須だと思いますが、イラスト、デザインだと「必ず同じ色が欲しい」という場面もあるのでは?そういうときに、ちょっと渋いジャパネスクカラーの色ってすごく便利だなと思ったんです。

ジャパネスクカラーの色って、そのまま使うのにとてもちょうどいい彩度です。最初から色が完成されているので、「混色しない」もしくは「混色苦手」という人にもおすすめですね!

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気軽に日本画っぽさを味わいたい人

これ⤴︎枯葉です。

以前に日本画セットを買ってチャレンジしてみたのですが、めっちゃハードルの高い日本画絵具。(岩絵具や水干絵具がそれにあたります。)

ジャパネスクカラーは、開発担当者の方が意識したというだけあって、少し岩絵具っぽさがあります。特に白胡粉などは本物の牡蠣の貝殻成分ですし。その他の色の顔料は、一般の絵具にも使われているメジャーな顔料ですが、ザラザラした粒子感やマットな質感はちょっと岩絵具っぽい。

もちろん、日本画を描かれている方からすると、「別物!」という感じかもしれませんが、日本画っぽさを手軽に味わいたい方には、いい絵具なんじゃないかな〜と思います。アクリルガッシュなので、チューブから出してそのまま使えるし、混色もできるし、他のアクリル絵具を併用してもいいですし。ぐんとハードルが低くなる感じです!

おわりに

というわけで、1万2000字を超えてしまいました!

ジャパネスクカラーは、白胡粉が購入のきっかけでした。てっきり、白胡粉は、普通の白顔料で白胡粉風に作った絵具なのだと思い込んでいたので、ターナーさんにお問い合わせをして「実際に白胡粉の原料であるイタボガキで作っている」と回答を得た時にはびっくりしてしまいました。

まさか、ちゃんと胡粉の材料で作っていたとは!

かれは
かれは

チューブに大きく書いてもいいんじゃないかな!?

ひよこ
ひよこ

絶対欲しくなっちゃうやつ✨

なかなかジャパネスクシリーズのよさは、文字にして説明しないと伝わりにくいものがあり、(色名のこだわりや、ざらざらした感触、マットな質感など)今回記事にできて本当によかったと思います!

もちろん伝統的な日本画の絵具も素晴らしいものですが、ジャパネスクカラーのようなみんなが気軽に取り入れられる形で、日本の伝統色が残っていくのも素敵なこと!と思いました。

素敵な色がいっぱいなのでぜひ、お店で探してみてください。

セットも組み合わせがとてもよいのでこちらもチェック!