こちらのレビューは、2018年に発売したウィンザー&ニュートン プロフェッショナル水彩紙についてのレビューでしたが、一旦2022年に廃盤となりました。その後2023年にリニューアルし、新しい水彩紙として販売となりました。リニューアル後の水彩紙のレビューを載せます(廃盤となったものも記録のため残しておきます。
Table of Contents
ウィンザー&ニュートン プロフェッショナル水彩紙リニューアルについて
少し名前が分かりにくいのですが、ウィンザー&ニュートンプロフェッショナル水彩紙というものがあります。(長いのでW&Nプロフェッショナル水彩紙と表記させてください)
こちら一回廃盤になったのですが、リニューアル販売となりました!経緯はちょっと複雑です。
2018年:旧プロフェッショナル水彩紙発売
2022年6月:旧版販売終了告知
2022年12月:新仕様・新表紙版 新プロフェッショナル水彩紙が発売
このような感じです。もともとこちらの記事は旧プロフェッショナル水彩紙のレビューを載せていたのですが、いつのまにか廃盤に… 「残念!」と思っていたところリニューアルされて新プロフェッショナル紙が発売されていました。
ええと…
グレーの表紙のものが廃盤、と💡
今、買えるのはリニューアル後の水彩紙。
ブルーのにじみが表紙のものだよ✨
こちらの新プロフェッショナル水彩紙は、表紙のデザインが変わっただけでなく、仕様も変わっているため、名前は同じですが全く新しい水彩紙となっています。
新しい表紙のデザイン!とても素敵です。目ごとに青のにじみの広がりが違うのもロマンがあります。
今回は新しいウィンザー&ニュートン プロフェッショナル水彩紙のレビューを書いていきます。(旧W&Nプロフェッショナル紙のレビューも下の方に残しておきますので、ご参考までに)
新プロフェッショナル水彩紙の特徴
※今回は中目のレビューです。
・真っ白な水彩紙
・穏やかな紙肌
・乾くのはやや早め
・明るく鮮やかな発色
・にじみはきれいに広がる
・エッジができやすい
・重ね塗りは場合によっては下の色が溶ける
・マスキングOK、紙は丈夫。
という感じで、旧プロフェッショナル水彩紙とは別物!!になりました。ゴツゴツだった紙肌はソフトに、そして明るい発色の水彩紙になりました。
新プロフェッショナル水彩紙(中目)の使い心地
真っ白な水彩紙
最近の流行りなのでしょうか。真っ白な水彩紙です。なので発色はとても鮮やかで爽やか。特に青やピンクで差を感じます。紺色も暗くならずに明るくまとまっています。

かなり発色のよい水彩紙です。

赤や青など色を鮮やかに、明るく使いたい時に向く水彩紙だと思いました!
エッジが出やすい
これはコットン100%水彩紙では珍しいのですが、わりとエッジ(水彩境界)が出やすいです。なぜなのかは分かりません。なので、少し少なめの水分量でしっかり塗っていくとよいみたいです。エッジが出やすいというのは「水彩らしくて好き」という人もいるので、好みでしょうか。

私はフラットに塗りたいことが多いので少し戸惑いました。
そういうものだと思えばそれを生かした表現もあります。
重ね塗りは要注意
基本的にはちゃんと重ね塗りはできます。
ただ吸い込みが少ないのか、濃く絵具をのせた上に重ねると下の色がかなり溶けてしまいます。

薄く塗った上に薄く重ねるのは大丈夫。なので条件によると感じました。なので濃い色の部分は重ねなくていいように不透明水彩で塗ったりしています。
しっかり乾かせばおおむね大丈夫。
リフティングはよく色が取れるので、修正したい場合にはもってこいです。
乾くのははやめ
乾くのはやや早め。なので手早く仕上げたい小作品には向いています。どちらかというと何度も重ねて重厚にしたい作品よりも、ライトなイラスト向きの水彩紙かもしれません。

かなり以前のプロフェッショナル水彩紙とは雰囲気が変わりました。
紙肌は強い、マスキングOK
W&Nプロフェッショナル紙は、紙肌は強く、マスキングはマスキングテープ、マスキングインク共に大丈夫でした!ありがたいですね。

両面使える
こちらはバニーコルアートのHPから確認したのですが、両面にサイジングがかかっていて表裏どちらも使える仕様になっているそうです。いまのところ両面描くことはないので、メリットをあまり感じないのですが、失敗したら裏にも練習できるかも?

↑確かに裏にも描けました!失敗したら裏も使ってしまおう。
そういう意味では2倍お得な感じもしますね。
練習に使うには高い水彩紙だけど
裏表使えるならお得かも🉐
新旧紙肌の違い
旧プロフェッショナル紙と新プロフェッショナル紙の紙肌を比較してみました。両方とも中目です。こうしてみると古いものは、紙肌が細かくぼこぼこしていて、凹凸を感じる水彩紙でした。

新しいものは凹凸はあるけれど、より滑らかよりに変化したようですね。どちらが好みかは分かりませんが、私は新しいプロフェッショナル紙の紙肌は下書きもしやすく好きですね!
新W&Nプロフェッショナル紙の作例
真っ白な紙肌を生かして、淡い紫の絵を描こう、と思って描いたのがこちらの藤の作品です。淡い紫は黄色やグレーっぽい色がついたナチュラル系水彩紙とは相性❌なので、真っ白な水彩紙をがよいです。そういう意味では新W&Nプロフェッショナル紙の白さは淡い紫とぴったりです。
中目でも紙肌は荒くないので人物の肌が滑らかに表現できています。


小作品をチャレンジすることが多いです。白い紙肌が青や緑の発色が映えています。

重ね塗りをしすぎないで仕上げられるように工夫しています。このあたりは制作スタイルも関係してくるかな?
旧プロフェッショナル水彩紙のレビュー(廃盤済み、記録に)
旧プロフェッショナル水彩紙(中目)の特徴
- 弾き強い!
- 乾くのがかなりゆっくり
- にじみが大きく広がる。
- 重ね塗りはほぼできる
- リフティングはできる
- 発色はオックスゴールがあれば良好
弾きが強い
モニターで頂いた紙はそんなことなかったんですが、新しく買ったプロフェッショナル水彩紙は、とにかく弾きが強い!
特に1枚目がかなり弾きました。塗ったところが弾かれて、ギザギザのエッジになってしまうため、うまく塗れませんでした。
こんな時はオックスゴール!
オックスゴールを少量混ぜて塗ると、かなり滑らかに塗ることができました。色もくっきり出ました。発色にも影響がある感じがしました。弾かれているところはややくすんで白っぽい色味です。

弾きが強いのは、絵具が紙に吸収されるまでに時間がかかるということなので、画面のコントロールがしやすく、ゆっくり塗る事ができます、なので、マイナスばかりではないのですが、一番最初の塗りでは苦労することもあるかもしれません。オックスゴールは手元に一本控えておくと、自分好みに描き心地に変える事ができます。
でも、弾きの強さはロットによっても微妙に違う感じ…
じゃあ、買ったスケッチブックにもよるかも?
(W&Nプロフェッショナルに限らないのですが、水彩紙の弾きの強さに関してはロットによっても差がありそうです。そしてどのくらい店頭に置かれていたか、でも変わってきてしまいます。なので、このあたりの使い心地の差は、個体差も大きいと思います。アルシュやウォーターフォードでも、買ったスケッチブックによっても弾きの強さが違う事がよくあります。)
乾くのがとてもゆっくり
これは弾きが強いことと関係していると思うのですが、乾くのがかなりゆっくりです。
ウェットインウェットや、グラデーションなどかなり余裕を持って行うことができます。
ただ!あまりに乾くのが遅いので、にじませたり、濃淡をつけたつもりの部分も、気づくと色が広がりすぎてただのウォッシュ(平塗り)になってた、ということが起こりがちです。
初心者の人がじっくりにじみを作ったりするのには向いています。紙に絵具が吸収されるまでかなり時間があるので、余裕を持って取り組む事ができます。広範囲を塗るのにも向いていますね!
重ね塗りをする時は、しっかり乾いてからなので、慌てて重ね塗りしようとすると汚くなります。時間をかけて乾かしてから、慌てず、です。
にじみが大きく広がる
上に書いたのと重なる内容ですが、乾くのがゆっくりなので、にじみが大きく広がります。
他にもアルシュやウォーターフォードも弾きが強く、ゆっくり乾き、にじみが大きく広がるの水彩紙なので、W&Nプロフェッショナル水彩紙は似たタイプの水彩紙だと思いました。(若干乾くと白っぽくなるのも似てますね)

にじみを生かした表現とはとても相性が良くて、きれいに仕上がります。
特に大きな作品で映えそうです!
重ね塗りはOK、リフティングも
重ね塗りは、普通に塗る分には、特に問題なくきれいにできました。
ただ、濃く塗ったところに明るい色をのせると、若干色が溶けるかな〜という程度です。概ねしっかり定着するので、重ね塗りがきれいにできる水彩紙という認識で良さそうです。

リフティングもほどよくできます。少しぐらいの修正ならできますが、ランプライトのようにガッツリ色を抜くことはできません。
発色は良好
モニターで試した水彩紙では、どの色もきれいに発色していました。ので、たまたま買った水彩紙が弾きが強すぎたのかもしれません。
弾きの強い部分に色を塗るとカサッとした白っぽい質感になってしまい、深い色が今ひとつきれいに出ませんでしたが、オックスゴールで弾きを抑えるととても深みのある発色が出ました!

上の絵だと、髪の毛や左下の濃い青の部分、リボンの部分にオックスゴールを加えて塗っています。とても深みのあるいい色に仕上がりました!
これが本来の紙の力だと思います。
オックスゴールはやっぱり1本あってもいいかもですね〜。
本当魔法の薬です。便利!!
荒目、中目、細目の比較

荒目…(真ん中の作品、雪)荒目とってもそこまで荒くない。 弾く感じはあるので、柔らかめの筆だと粗いタッチになる。 ボカしたようなタッチが得意。 にじみはゆっくり、コントロールは難しかったですが、ウォッシュはとてもきれいにできました。 もっと大きい紙だと本領発揮しそう!
中目…(右の作品、雲)プロフェッショナル水彩紙(中目) スタンダードな紙質。 下書きもスムーズにでき、適度に凹凸もあるので、にじみやグラデーションも塗りやすかった。 重ね塗りもきれいにできましたが、濃い部分にさらに濃く乗せるのは難しそうだった。 癖がなく、バランスの良い水彩紙でした。
細目…(左の作品、雫)プロフェッショナル水彩紙(細目) 細目はかなり滑らかで、ツルツルした紙質。 色鉛筆やペンでの細密な描写には最適で、滑らかな線を引くことができる。筆は柔らかめのものを使用すると、とても繊細な塗りができる。 ただ乾くのは早いので、広範囲のウォッシュは難しいです。細かい絵向き。
終わりに
後半は、廃盤済みのレビューを残しておくか迷ったのですが、三姉妹のイラストや軍服の女の子のイラストを気に入ってくださっている方が多く、自分としても思い出深かったので残しておくことにしました。
前半のレビューが現行で購入できるウィンザー&ニュートンプロフェッショナル水彩紙のものとなっています。分かりづらくて申し訳ないです。旧プロフェッショナル紙もそれなりに癖が強かったのですが、リニューアル後の新プロフェッショナル紙も別の意味で癖の強い水彩紙でした。
ただすごく気に入っている!という感想もちらほら聞いています。特にあっさりめの画風や色を爽やかに鮮やかに使いたい時にはぴったりだと思っています。私もなんだかんだ作品をたくさん描いてますし。
また細目と荒目もチャレンジしてレビューに加えたいと思っています。
他の水彩紙のレビューものぞいてみてね。































