暖かくなってきましたね。気温が高くなってくると、湿度もあがってきますね。6月の梅雨時をむかえる前に、水彩紙の湿気対策と保存方法についてお話します。
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水彩紙は風邪をひく!
水彩紙の風邪ひき現象って知ってますか?
水彩紙も具合悪くなるのかな?
水彩紙は長く保存していると、湿気を吸ってしまします。
水彩紙は実は湿気が大の苦手。
水彩紙の表面にはにじみどめが塗ってあります。
このにじみどめは、「絵具がすぐに紙に吸い込まれて着色してしまう」のを防いでくれています。
水彩紙が湿気を吸ってしまうと、このにじみどめが紙の奥に吸い込まれて、にじみどめの効果がなくなってしまうんです。
これが水彩紙の風邪ひき現象!
水彩紙が風邪をひくとどうなる?
水彩紙が一度風邪をひくと、にじみどめが利きにくくなります。
なので、絵具をのせると、すぐに紙に絵具が吸いこまれてしまって、すぐに着色してしまいます。
塗り広げようと思っても、塗り広げる前に絵具が水彩紙に吸いこまれます。
水彩紙全面が風邪をひくこともありますが、ムラになっていることもあります。なので、絵具を塗った時ムラにもなりやすいです。
色も鮮やかに発色しない、ちょっと沈んだ感じになったりします。
とても塗りづらいです…💧
完全に風邪を引いてしまっているときは。「なんかオカシイな」とすぐに分かると思います。ただ、「風邪のひきかけ」のような状態のこともあり、「なんだかいつものように描けない。でも描けなくはない。。」と思うこともあります。たぶん少し風邪をひいてしまっています。そういうときは、早めにささっと描ききってしまう方がよいと思います。
元に戻せる?
残念ながら元には戻せません。一度風邪をひいてしまうとアウトです。
乾燥させてもサイジングは復活しません💧
マルチサイジングという商品を使って、サイジングを施せは、再び使うことができるようになるそうですが、やはりベストは風邪をひかせないことだと思っています。
水彩紙の保存方法
水彩紙の保存方法で、1番良いのは、大きめのジップロックに入れておき、中に乾燥剤を入れておくことです。
小さい水彩紙なら、ジップロックに入ります。
大きさのある水彩紙を保存するときは、衣類収納袋や、布団用の保存袋がおすすめです。大きさがあるので、F6、F8を収納することができます。(100円ショップやホームセンターで売ってます)
入れておくのは乾燥剤や除湿剤でいいと思います。(これも100円ショップやホームセンターで購入可能)
これを入れておいて、保存します。
こんな感じのものでOK!!↓
木箱に入れておく、という方法を教えてくださった方もいました。
場所を取ってしまうのがやや難、ということでしたが、木箱は湿気を剃ってくれるので、これも有効な方法だと思いました。木箱の中に、乾燥剤を入れておけばなお安心ですよね。ジップロックよりも取り出しやすいので、描きかけ絵も一緒に放り込んでおけていいなあと思いました。
教えてくださった情報を頼りに探してみましたが、こんな感じの箱なのかな、と。別の用途にも使えそうです。とても素敵…
(追記)クサカベさんから水彩専用の保存袋が出ました!これを待ってた!これはありがたい。。これから風邪引き対策に袋を買おうと思っている方にはこれがおすすめです。
普段、風邪をひかせないために気をつけていること
まとめ買いをしない
私の話になります。20年ほど水彩を描いているのですが、この水彩紙の風邪ひき現象、なんとほとんど出会ったことがありません(通算4枚くらい)
なので、最近まで「風邪をひく」という現象自体、ピンときていなかったのです。
おそらく…制作ペースが早いので、すぐに水彩紙を使い切ってしまうからなのだと思います。
水彩紙を季節をまたいで保存する、というシチュエーションにあまり出会ったことがないのです。
なので最大のコツは「水彩紙のまとめ買いをしない」ことだと思います。特に高級な水彩紙は、風邪をひいてしまったら、精神的ダメージが大きいので、最初はポストカードサイズで購入するとか、アソートパックやバラ買いをうまく利用するとよいと思います。
お高い水彩紙が風邪をひいちゃったら…
ショックよ!!
回転の早そうな店で購入する
唯一怪しいのが、このホワイトアイビスで、完全に風邪をひいている訳ではないのですが、ちょっといつもとは違う感じなんです。なので風邪ひきかけかも…
買って間もないのに、なんでかなあと思っていたのですが…
いつもは買わないちょっとマイナーなお店、それも在庫一掃セールで購入したのでした!
在庫一掃セールをするということは…
おそらく、あまり回転の早いお店ではないと思います。古い水彩紙が残ってたんでしょうね。
そういえば通販で買ったものも怪しい…
水彩紙に限っては、人気店や大型の画材店の方が新しいものを買うことができそうだと思いました。
ブロックタイプは剥がして使う方が安全
ブロックタイプの水彩紙は、四方が留められているので、そのまま描くことができて便利なのですが…
表面の1枚を描いていると、その下の1枚が風邪をひきやすい感じがします。
今まで遭遇した数少ない風邪ひき水彩紙は、ブロックタイプで遭遇しています。上の水彩紙の湿気を下の水彩紙が吸ってしまうんですね。
ヨーロッパは日本と比べると遥かに乾燥しているので、大丈夫なのかもしれませんが、日本(特に夏場)では、注意した方がいいかもしれません。
ちなみに、「風邪ひいてしまった紙」を1枚剥がすと、その下は無事なことも多いです。すぐに剥がして残りも使い切ってしまった方がいいです。
特に1枚の制作に時間をかけるタイプの人(私のことです)は、ブロックタイプははがして使った方が安全です。
水彩紙は湿気対策を!
最近、水彩紙を長期保存する必要性が出てきてしまいました。水彩紙のまとめ買いは好きではないのですが、お気に入り水彩紙が廃盤になってしまったため、保存することにしました。
長い間保存すれば、風邪をひいてしまう可能性は高くなりますが…
とりあえず、ジップロックに入れて乾燥剤も入れて、対策だけはしました。
水彩紙って基本的には生モノ。保存には向きません💧
今まで、湿気対策には無頓着でしたが、やはりちょっとした工夫で対策できるならしておきたいですよね。日本は高温多湿だし、水彩紙の長期保存は厳しいものがあると思います。でも、きちんと保存しておけばかなり違うと思います。
本格的に梅雨入りする前のこの時期(4月)にぜひ、水彩紙の湿気対策をしておきましょう!!今ならホームセンターの目立つ場所に乾燥剤や除湿剤が置いてあります!