今回は3色限定で絵を描く楽しさを語りたいと思います。三原色で絵を描くのが面白かったので、時々別の3色選んで、その3色だけで絵を描いてみたりします。これで色使いが上達するかも?
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色彩のスキルを磨いて、絵が上達する?
絵づくりの中でも、「配色」「色彩」の占める割合はとても大きいです。多少技術的に難ありの部分があっても色彩が美しい絵には、好感を抱きやすいらしいです。
ならば、色使いの練習をして、サクッと上達しちゃいましょう。

さくっと?
色づかいというのは、「センスというより、色づくりのスキル」だと私は思っています。
そして色づくりが上達しやすいのが、「色数をしぼって描く」ということです。
そこでおすすめなのが3色だけで絵を描くという方法です。
3色だけなら、絵に統一感が生まれやすいです。作られた色は全て、同じ色の混色でできているので、同じ系統の色味になるのです。このような練習ができるのはアナログ画材、特に色を自由に混ぜられる水彩の強みです。

どの色を使っても統一感があります
デジタルでも配色に迷う人は、使う色を限定する、というのを意識してみるといいと思います。
三原色について
3色というと、「三原色」を思い浮かべる方もいると思うので、「三原色」のことを説明しておきます。
三原色は赤、黄色、青です。
三原色とは、混じり気のない純色のことで、これらの色を混ぜていくと理論上全ての色を作ることができます。
ですが、実際の絵具はそこまで純粋ではないので、絵具を混ぜていくごとに彩度が下がり、作れない色味というのも存在します。
三原色は色が決まっていて「マゼンタ」「イエロー」「シアン」の三色。こんな色です。(私たちが感覚で抱く赤、黄、青とは色味がズレることに注意)

各メーカーの三原色で色づくりした記事がありますので、詳しくはこちらを
ウィンザー&ニュートンの三原色を試してみた!三原色の色の混ぜかた
三原色じゃない3色セットを作ろう
三原色指定の色でなくても、赤、黄色、青の3色あれば、色づくりはできます。
実はこれがとても楽しい!
赤と一口にいっても色々ありますよね。三原色の赤はローズレッドですが、他にもカドミウムレッドやオペラ、赤茶色だって赤の代わりに使うことができる。
また絵具は、似た色であっても、透明度や粒子の大きさ、着色度など、性質に差があることもあるんです。(そこが水彩絵具の面白さでもあります)


パッと見、同じような色なんだけどね〜
実際塗ってみると、全然違うわ!ってことあるよ
なので、同じような色味でも、色々試して見ると自分のしたい表現にぴったり、という絵具が見つかることがあります。その時は顔料の番号をチェック。顔料が違えば、性質の違う色だということが予想できますし、顔料の同じものは名前が違っても同じ性質の色なので、いくつも試さなくてもよかったりします。
3色縛りのルール
3色の色の選び方
三原色のように、赤、黄、青 の系統から1色ずつ選びます。

赤、緑、青 とかにしてしまうと、オレンジが作れません。オレンジがないと、人の肌色とか表現できない(ゾンビみたいにすればいいか?)です。
なるべく全ての色域の色が作れるように赤、黄色、青から選ぶのがいいと思います。
赤は、いわゆる赤だけでなく。赤紫やオペラ、赤茶色など、赤みのある色ならなんでも使えます。
黄色は、いわゆる鮮やかな黄色だけでなく、イエローオーカーや、ローシェンナも使うことができます。

イエローオーカーを黄色として使うと、柔らかい色彩になります!
青は、〇〇ブルーとついた色だけでなく、インディゴや青紫も。フタログリーンも作れる色の幅が広いのでいいと思います。
全ての色を三色で表現する
肌色も含めて、全ての色を3色だけで、作ってみてください。そのためには、選ぶ三色の中に黄色と赤はあった方が良いです。青は紫や緑で代用しても大丈夫です。

肌色も混色で作るのか!
グレーは比較的簡単(ほっといてもできる)なのですが、茶色は結構難しいです。
黄土色、赤茶色、焦げ茶色、それぞれ作ってみようとすると意外に難しいです。こちらも、赤と黄色は必ず必要になります。
色々な3色セットを作ってみたよ

色々な3色セットを作ってみたよ♪
選ぶ3色でこんなに色の雰囲気変わる!思わず名前つけたくなりますね。
オレンジと緑の混色が自然な色味。ナチュラルカラー3色。

紫の混色に強い組み合わせ。艶やかカラー3色。

レトロで優しい雰囲気に。クラシックカラー3色。

こちらは果物によさそう。幅広く鮮やかなオレンジが魅力。フレッシュカラー3色

不透明色だけの重厚カラー3色。風景画とかにはいいかも。力強い黒、紺色、焦げ茶も作れます。

選んだ3色で実際に絵を描いて見るのおすすめ!肌色作ったり、茶色やグレー作ったり。
3色限定こんなところがいい!
色づくりが上達する。
少ない色で色づくりって難しいです。でも絵具の数が少ないと、とりあえず混色せざるをえないので、否応なしに色づくりが上達していきます。
何をどのくらい混ぜたらこんな色になるっているのが肌でわかるようになります。
また、いつもやらないけど、好きな組み合わせ、というのも発見できる。
この組み合わせいいじゃない…♡

絵具の性質がわかる
絵具の数が少ない分、絵具の性質に敏感になります。
この色は混色の時負けやすい色だな、とか、不透明で重ね塗りしにくい、とか、色味が強すぎて混ぜた色が深くなりすぎる、とか。
3色かないので、その絵具のことがよ〜く分かります。

1つ1つの絵具と仲良くなれる♪
作れない色がわかる
これが一番大事かも。
三原色と違うので、作れない色がたくさん出てきます。
「この3色では、どんな色が作れないのか?」というところにも意識を向けてみます。
例えば、上の例でいくとナチュラルカラー3色では鮮やかな紫が作れません。鮮やかな紫を作りたい時はこの組み合わせでできない、というのがわかると、「鮮やかな紫を作るにはこの色が必要!」というのを嫌でも体感します。それは自分に必要な色だったりしますよね。

ないと実感するのよ…あの色必要!!って。
終わりに
限られた色で、絵を描くのは、ちょっと難しいけれど、とても勉強になります。
2年ほど前、プルシャンブルー、クリムソンレーキ、イエローオーカーの3色にハマり、3色だけで、1冊スケッチブックを使い切ったことがあるのですが、その体験がとても楽しく、誰かに伝えたいな、と思いました。3色縛りという形で、チャレンジしたことがある方もいるかもしれません。

「こんな3色もいいよ」というアイディアある方、コメント欄に教えてくださいね✨
3色縛り、好きな色を選ぶとこから楽しそうです!私もやってみようと思いました😊
意外な組み合わせが、面白かったりします😄ぜひぜひ、お試しください!
枯葉さんの記事を楽しく読ませていただいています。枯葉さんが描かれている葉っぱを描いてみたのですが、笹の葉のようになったり、葉に見えなかったりします。枯葉さんが描かれている
素敵な葉っぱの描きかたの手順を教えていただけないでしょうか。
葉っぱの描き方ですね!慣れると、筆使いもうまくなりますよ!
また記事にまとめてみるかもしれません^^