ランプライトについて(水彩紙レビュー)

透明水彩紙にも色々な種類がありますが、その中でも日本の水彩紙、ランプライトについてお話ししたいと思います。

ランプライトとは

ランプライトはミューズから発売されている、日本産の水彩紙です。

透明水彩紙は、ヨーロッパのものが多いですが、こちらは国産です。

比較的新しい水彩紙です。

種類はコットン100%の紙なのでコットン紙のカテゴリーですね。

ランプライトの特徴

  • 発色は、やや落ち着いている
  • 乾くのは、ややゆっくり、吸い込みもややゆっくり
  • 色はクリーム色
  • 紙の地は割と滑らかで、下書きがしやすい
  • にじみは、あまり広がらない
  • 完全に乾けば、下の色はあまり動かず、重ね塗りができる
  • かなりリフティングができる。それを生かした面白い表現ができる
  • 発売直後は「にじみどめがキツく、かなり癖のある水彩紙」という評判だったが、それは感じない。
  • 価格は、コットン紙の中では一番リーズナブルで求めやすい。

ランプライトってどんな紙?

リフティングができる

リフティングができる紙、というのは珍しくありません。というがほぼ全ての紙でリフティングができます。どちらかというと、リフティングができない紙の方が珍しいです。

ただ、リフティングができる水彩紙(パルプ)は、多くの場合、重ね塗りができないんです。

ランプライトが変わっているのは、「重ね塗りが出来るのに、リフティングもできる」という点です。

半乾きの時は、かなり色を取る(リフティング)ができて、乾いてしまうと、色が取れるのは少しだけです。それも全部、ごっそり色が取れるのではなく、少し絵具が水彩紙に残った状態です。パルプ紙はごっそり色が取れるので、それとは違った表情で、とても面白い表現になります。力加減によって絵の具の取れ具合を調節することもできます

ぼやけたように色が取れるので、ソフトなハイライト表現ができるんです。この技法で描くぶどうが面白すぎて、一時期、色々な種類のぶどうを買ってきては、このランプライトで描いていました。(ぶどうのハイライトを、この方法で作るとぴったり)

ひよこ
ひよこ

ぶどう描きすぎや

これは例えば、髪飾りが光っているように見えるようにしたり、蝋燭の光だとか、幻想的な光の表現にも使えるし、境界をうまくぼやけさせて、柔らかさを表現したり、色々な活用法があります。

こんな紙は他にないのでとても面白く感じます。

にじみはやや控えめ、乾くと整う

ランプライトは重ね塗りするとすこーし絵具が溶け出してしまう。でも少しだけ。
にじみは独特ですが、乾くと整う

にじみは、ゆっくり広がります。濡れたところに絵具をのせると、あまりにじみが広がらず、物足りなく感じるのですが、にじみは少しずつ広がり、乾いてみるといい感じです。ウォーターフォードやアルシュのようにフワッと大きく広がるにじみとは違った感じです。

これはこれで、上品でよいと思います。コントロールしやすいので、私はわりと好きです。

弾きが強いと聞いたけれど?

発売当初は「弾きが強い水彩紙」と聞きましたが、私が最近買ったランプライトでそれは感じませんでした。

確かに吸い込みはゆっくりで、あまり絵具を吸収しない感じなのですが、弾きが強い、というほどではないかな。弾きが強い水彩紙は、柔らかい筆で塗ると境界を滑らかに塗る事ができず、絵具もうまくのらないで、水滴の状態で弾かれてしまうのですが、ランプライトで、そういう状態にはならなかったですね。

にじみどめが程よく、ゆったり塗れる水彩紙かな、という印象です。ただ、これは私の感覚なので参考までに…

紙肌がソフト

紙肌はソフトで、凹凸はあまり大きくありません。かと言って細目、極細目のようなツルツルでもないので、絵具も適度にのりやすく、色々な画材と併用できます。

ランプライトの紙肌は滑らか、色鉛筆がきれいにのる

凹凸があまり大きくないため、色鉛筆や鉛筆で下書きを描いたり、線画をペンで描く場合も、とても描きやすいです。

かれは
かれは

色鉛筆やペンとの併用に向いているよ

紙肌の形状は、かなり、絵のタッチにそのまま影響します。

ランプライトは繊細な描き込みや、柔らかさを表現したい時にはぴったりだと思います。

値段がリーズナブル

お値段もコットン紙の中では、一番リーズナブルです。コットン紙はどうしても高価なものが多いのですが、ランプライトは、本格的に使えるコットン紙の中で一番安いです。なので、ウォーターフォードやアルシュを買う前にぜひ試していただきたいな、と思います。

ひよこ
ひよこ

コスパが素晴らしい水彩紙!さすが国産♪

特に、ランプライトはコットン紙でありながら、パルプ紙のソフトな感触と共通するものがあるので、コットン紙は初めて、という人にもおすすめできます。

個人的なレビュー

個人的な話になりますが、ランプライトはとても自分の画風に合っている紙だと思います。ソフトな紙肌で、適度に滑らかなので、女性の顔が柔らかく、滑らかに表現できるんです。また、果物を描くのにも、とてもいいです。色はそれなりにのせられますが、とても濃い色にはなりません。

どちらかというと、メリハリのきいた現より、ソフトな表現に向く紙だと思います。

またリフティングが独特で、面白いので、柔らかいハイライトを入れたりするのにぴったりですね。すごく面白い!

力強さや、インパクト、重厚感を求める人には、やや物足りなさもあるかもしれませんが、ひたすら「ソフトに、繊細に表現したい人」には、とてもよい水彩紙だと思います。

また、アルシュやウォーターフォードなどが合わなかったという人もぜひ。

同じコットン紙でも全然タイプの違う水彩紙なので、こちらが使いやすいという方もいるかも!