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個展デザインフェスタギャラリー「再会の合言葉」を終えて

個展の振り返りをします。「再会の合言葉」を終えて。個展の裏話も✨

デザインフェスタギャラリーという会場について

4月27日(土)〜29日(月)にデザインフェスタギャラリーで個展をしました。無事終了しました!振り返りと感想です。

今回の個展を思いついたのは、昨年度のミューズのワークショップでデザインフェスタギャラリーを利用したことがきっかけでした。終わった後、ギャラリー内をうろうろしていたところ、小さな小部屋があることが分かったので、ゴールデンウィーク前半の三連休を予約してみました。

こちらのデザインフェスタギャラリーは、かなり前からあることは知っていたのですが、派手な外観、出展に審査がないため、少々カオスな空気感になることもあり、ちょっと敬遠してました(もちろん面白い展示や素敵な展示が入ることも多いです!)

ただ、

・普段のギャラリーに比べるとかなり安価に借りれること

・3日間という短期間で借りれること

・スペースが狭いので作品数も少なくて済むこと

・自主個展で展示の自由度が高い

これらの理由が後押しとなり、やってみることにしました。

短期間での個展準備

が、2月に体調崩してからの、企業案件と自宅での仕事が、積み重なるように来てしまい、思ったよりも多忙に。そのため一時期「個展は中止にしようかな」とも思ったのですがに「やらない後悔よりもやる後悔」と思い、3週間前に急遽開催することにしました。

本当にギリギリでした。

とはいうものの、その時点ではDMもできていないし、告知用の画像、個展案内記事もできていませんでした。DM用データは2時間で作り、大慌てで入稿!同時に告知用の画像も作成。案内記事も1日で作りました。いつも時間をかけて丁寧に作るのですが、今回はマッハで作業しました。

DMのデザインは時間はかけなかったけれど、なかなか気に入っています。いつもより見やすいかも✨

額装は、ほとんど済んでいたので、新しい額とマットを数点マルニ額縁画材店で購入しました。急いでいる、と追記欄に書いたら、1日で送ってくれました。本当にありがとうございます。皆様もぜひ…。

マルニ額縁画材店

ただ、やはり告知がギギリギリだったので、皆様に予定を空けておいていただくことが難しかったこと、画材店やギャラリーなど実店舗にDMを置けなかったのは残念でした(これについては反省💦)

ただ、よかったこともありました。いつもは個展前はプレッシャーで気分が悪くなってしまうのですが、今回は気楽でした。また、あまり時間をかけなくても準備がちゃんとできることが分かったのも収穫です。いつもは迷ったり、調べたりに時間を使っていましたが、今回は効率を重視して動けました。このあたりは自分のためにマニュアルを作る予定です。

自主個展について

今まで自主個展は何度かやっているのですが、道具の貸し出しも一切なしのギャラリーははじめてです。どちらかというとデザインフェスタに出展するときの感覚に近いです。なので、必要な道具を全部持っていかなくてはいけない!

トンカチも虫ピンもマスキングテープも全て!ハンマーは貸し出しもできると書いてありましたが、全くあてにならないので、重いけど持っていくことに。今後のために持っていく道具の写真を撮り、リストも作りました。

そして、搬入の時にマゴマゴしなくて済むように、前日に作品を架ける高さもすべて計算しておきました。

結果、飾り付けが一瞬で終わりました!(作品も12点と少なかったので)壁もすっごく柔らかくて、トンカチもいらなかった。手で虫ピン入りました。机は布かけました。手違いだったのか、椅子と机を借り過ぎました笑

とにかく搬入時間に2時間取ってましたが、時間が余りました!

会場の様子

分かっていたけど、かなりコンパクトなスペースでした。今までやった個展の中で一番小さな空間でした。2.4m×2.4m の壁面、面積は6.2㎡、お客さんは2〜3人がやっとという感じでした。

展示空間はこんな感じ。

狭いですが、自分の作品だけが並ぶ空間って嬉しいですね。なんとも居心地がいいです。描きためた豆色紙も並べました。

直前に思い立って準備したひよこステッカーも並べました。記念に買って帰る方が多かったです。

ドローイングコーナー。壁に貼ってもOKだったので、ドローイングとフレームレス原画も壁に並べました。マットつきのものとサイズが小さいものが人気でしたね。このあたりは持ち帰りOKでしたので、順次入れ替えていました。これは初日のもの。

額装作品の紹介

今回出した額装作品の振り返り。

自分としても思い入れのある作品ばかりなので記念にも残しておきたいです。飾った順番にいきますね。

ハチドリの囁き

2021年の作品。もともと作品展に出すために描いたのではないのですが、雰囲気がとても気に入っているので、出展することにしました。

ハチドリを描いた作品は後にも先にもこの作品だけです。ハチドリは幸福を呼ぶ鳥としても知られています。髪の毛の柔らかい感じや衣服のレースの描写は今ではできないような描き方だなあと思います。このような表現はあまりしなくなったのですが、これからも大切にしていきたいと思います。

個人蔵

さざ波の調べ

こちらも2021年、まだブログとTwitterを始めたばかりの頃に制作した作品です。枯葉得意の正方形の作品です。背景は真っ白を残しているのですが、ストラスモアという真っ白な水彩紙ならではの表現です。淡いグリーンのマットと白い額が好評でした。最近ほとんど描かなくなったのですが、大好きなモチーフである淡い薔薇、弓型のハープと一緒に。ハープの音色を、海辺の波の音と重ねています。今年は音楽をモチーフにした作品を描いていくつもりなのでお楽しみにしていただければ。

個人蔵

青い鳥の行くところ

毎回「さようならTwitter」と呼ばれている作品ですが…笑

本から飛び出し、夜空に飛び去っていく青い鳥、夜空を背中に抱く黒猫、レトロなランプ、時間は夜中…想像や思ったこと、願いが空に飛んでいく様子をイメージしました。なぜかみなさん、この作品を見ると「さようならTwitter」っておっしゃるんですよね…

こちらは次回に展示するときは額装を変えようと思っています。

再生の魔術

こちらも前回の個展に引き続きですが、再生の魔法と魔女です。杖の先っぽがキラキラ光るのが気に入っているのですが、こちらは画像では全く伝わらないですね。会場で見た方は、このキラキラ感に驚く方が多かったです。こちらは作品展に出すのは最後かな。あるとしてもだいぶ先になると思います。

夏の夜の夢

この作品は「装幀画」がテーマのグループ展に出した作品です。その名の通りシェイクスピアの「夏の夜の夢」を題材にしています。英語のMidsummerは「真夏」ではなく「夏至」のことを指すそうで、作品もそれに合わせて季節の移り変わりの胸騒ぎを表現しました。髪の毛の花はイギリスの庭に咲くような花を集めました。

個人蔵

風に抱かれて

今回のメインビジュアルでした。こちらは額装を変えて、飾ったのですが、やっぱりラーソンジュールのマンティーヤは豪華に見えますね!マットにラインも入れて、とても華やかな雰囲気になりました。額装変えてよかったです。いつも秋の個展なので、ちょっと雰囲気が合わないなと思ってましたが、春の個展だったのでぴったりでした。

個人蔵

木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)

こちらは今回一番反響が大きかった作品でした。桜は散ってしまったけれど、春の季節だったのもよかったですね。木花咲耶姫は日本神話の人物でこちらの記事にも詳しく書いてます↓桜の語源となった女神です。

今回額装を優しいゴールドに変えたのですが、とても良かったです。この作品には優しい色の額とマットが合いますね。

個人蔵

君に読む物語

こちらの作品は、どうも他の作品が隣に並ぶと霞んでしまうみたいなんですが、1枚だけにしてみるととてもよく見える作品です。本から生えてくる木のアイディアや動物が入っているところがちょっと他の作品では描かないものなのです。アーチ型のマットも使うのが2度目ですが、また使ってみたいですね!

個人蔵

約束の地

こちらも珍しい花畑の作品。服装も自分が描くものとしては、甘めでしたね。この服の透け感やリボンやヘッドドレスのキラキラはこだわりなのですが、これが画像だと20%くらいしか伝わらないですね…!こちらも額装を思い切って変えてよかったです。少女の視線にもこだわっていて、正面から見るとちょっと視線がずれているのですが、斜めから見ると視線が合います。お客様も「視線が追いかけてくる」とおっしゃってました。

まどろむ空の色

こちらも単体の方が映える作品かもしれません。月や流れ星のキラキラは、なかなか原画を見ないと伝わらないですね。夜空と夕焼け空が同居する構図は珍しいです。眠る少女の作品はたくさん描いたのですが、こちらは読みかけの本を抱えながらまどろむという「めざめ」と「眠り」のはざま、「昼」と「夜」のはざま、の間(あわい)の部分を表現しています。

人の望みの喜びよ

こちらの作品はJ.S.バッハの「主よ人の望みの喜びよ」から発想した作品です。「祝福」をテーマにしています。背景の青は原画ではもっと色が鮮やかで深い色味です。色も青や緑、濃紺が混ざり合っているんです。こちらは当初金色の額でしたが、変えて、シンプルな色の額に変えたのですが、髪の毛の色とマッチしていてとても良かったです。

個人蔵

白亜の夢

こちらの作品は3年前、久しぶりに展示活動に復帰するタイミングで、参加したARTs Laboの「COLORs展」に出した作品でした。久しぶりの展示会だったので、緊張しながら一生懸命描いたのを覚えています。この時にはお迎えはなかったのですが、セヌリエ賞を頂きました。このヘッドドレスのバラの色をミント色にするのは次女のアイディアで、自分では思いつかないような面白い発想です。

お迎えしていただいた方の要望で、額は最初の展示の白い額に変更しましたのでその様子も。好みもあるけれど、この作品には白い額の方が合うかもしれません。可憐な雰囲気になりました。額装によって作品の見え方は全然変わってくることがよく分かると思います。

会期どんな感じだった?

お客さんはどんな感じだった?

GWの三連休ということで、どんな感じになるのだろうと思っていたのですが…

まず、とにかく暑かったです。特に2日目は天気もよくてうだるように暑くて!汗だくになっちゃいました。密室だったこともあって風通しもなくて。最終日にエアコンがあることに気づきました(笑)

GWの原宿はとにかく人がすごかったです。といっても日本人の姿は少なくて、ほとんどが海外からの観光客!それもヨーロッパとかアメリカの方が多めでした。なので、来場するお客さんも半分くらいは通りすがりの外国人でした。

そこで反省点が一つ。キャプションに英語表記をつけておけばよかったです。10年前に活動していた時は、必ずキャプションに英語のタイトルもつけていたのですが(海外関係のスカウトが多かった)、最近はブログ経由で来るお客さんがメインで日本人の方がほとんどだったので、英語表記つけるの忘れてたんですよね。でも今回、外国人のお客さんは、展示がすべて日本語のみの表記だったで、作品に興味を持ってもちょっと取っ付きづらかったみたいでした。それでも1名、浴衣姿の朝顔の豆色紙をフランス人の女性が求めてくれたので(現金をわざわざどこかでおろしてきてくれた。)嬉しかったです。こんなに外国人の方が多いなら和風の作品もたくさん持ってくればよかったなあ。名刺も英語表記やQRコードが必要でした。

これから繁華街で展示する人は、ぜひ英語表記や英語名刺もあるとよさそうですよ!

それ以外のお客さんのことでいうと、やはりSNSのフォロワーさんとか、ブログの読者さんが多いのですが、いつもに比べると若い方が多かったです。3連休というタイミングだからなのか、場所のせいなのか。原宿が混みすぎて、原宿駅から来るのも表参道から来るのも大変そうでしたので、そこは次回は考えたいです。何もGWじゃなくてもいいかなと思ったりもしましたね。来場数はさすがに3日なのでいつもよりは少ないのですが、まあまあだったと思います。狭いのですごく混んでしまう時間もありましたが、適度にお話もできて嬉しかったです。

デザインフェスタギャラリーさんに展示の様子を書いていただいてました。会期中には気づかずご案内できなかったのですが、素敵にまとめてくださってます!

作品のラインナップについて

実は今回は過去作がメインでした。だから展示の名前が「再会の合言葉」だったんです。

1度だけ展示会に出したもの、古いけど展示に1回も出したことのない作品もあったりしました。なので「1枚もお迎えされなかったらどうしよう」と思っていたのですが、作品も多数お迎えしていただき、それぞれに喜んでいただけたのでよかったです!自分としては古い作品やお迎えされなかったものにも思い入れがあって、ちゃんと光をあててあげられることができたのが、何よりも嬉しいことでした。

作品は良し悪しというよりも、ご縁の部分も大きいなと思いました。そして季節やギャラリーの雰囲気、その日の気分によってもかなり見え方が違うことも分かりました。特に今回は額装を変えたことも大きかった気がします。何度か試行錯誤していることもあって、今回は一番額装が良かった気がします。

あと一つ「自分の作品でピンクのものは人気がない」と勝手に思い込んでいましたが、勘違いでした。今回ピンクの作品が多かったのですが、ピンクの作品も好評だったので、とても嬉しかったです。一回の展示の結果で思い込んで、作品を絞っちゃダメだなあと思いました。暖色系の暖かい絵も描きたいと思っていたので!今後の方向性を見つめるきっかけになりそうです。

自主個展どうだった?

設営は全く苦労しませんでした。何度か個展はやっているので、なんとなく流れがつかめているのと、直前にしっかり準備したこともあって、かなりスムーズに設営できました。行きは車で搬入したのですが、思ったより道が狭く、駐車料金も高かったので、帰りはスーツケースに作品を入れて、電車で帰りました。すごく大変かと思ったのですが、意外と大丈夫でした。普通に考えると郵送が一番無難だとは思います。車搬入はちょっと注意が必要ですね。

販売については、やや反省点もありましたが、概ねスムーズに行きました。自主個展は販売が一番大変なのですが、少し慣れてきましたね。でもやっぱりギャラリー企画展の方が楽だし、ありがたい部分もあります(手数料を払っても)このあたりもおいおいバランスを見て考えていきたいですね。自主個展のいいところは自分でWEBショップを開けることで、これは最大のメリットです。ギャラリーも通販対応はしてくれるのですが、ギャラリーのWEBショップだったり、問い合わせして購入する形なので、購入希望者からするとちょっとハードルがあるみたいなんですよね。なので個人でBoothやBASEを使えるのはとてもよかったです。(会期後にもたくさん成約しました)

Boothははじめて使うという方が多かったのですが、決済の時に送料を自動で計算して、先払いするシステムなんですよね。着払いだとなかなか受け取れないことがあるので、すごく便利だとおっしゃっていた方もいました。いきたかったけど、都合がつかなかった方や、遠方の方にも検討していただけるのは、とてもよいことですね!

2025年5月30日まで、Boothを開けておくので、まだまだ迷っている方いたらぜひ。今回限りで、もう出さないつもりの作品もありますので。

https://karehateien.booth.pm

3日間の個展ってどうだった?

3日間はあっという間です。本当にすぐ終わりました。なので、都合がつかなかったという方も多かったと思うのですが、開催する自分としては楽でした。全日在廊といっても3日だけ。なので疲労もいつもの半分くらいです。1週間やると、個展の余韻からなかなか立ち直れないのですが、今回は1日休んで元気になりました。このくらいならまた気軽に開催できるなと思いました。

欲を言えば、もう少しスペースが欲しいところですが、この小さな空間だからこそあまり気負わず開催できる、というのもありますね。また今度は小作品だけ飾る展示や、他の作家さんと2人展とか、色々な展開ができたら面白いと思います。

短い会期でしたが、足を運んでくださった方、SNSで宣伝してくださった方、作品をお迎えしてくださった方、ありがとうございました!!

これからの予定

今年は10月の終わりにもう一度個展があります。そちらは6日会期となり、会場もいくぶん広いので、もう少し大きい作品も飾る予定です。(新作をたくさんもっていく!)そちらの方も楽しみにしていただけたら嬉しいです。

今後の予定↓

6月3日〜8日 「ミニ額祭り」 銀座中央ギャラリー(小さいサイズの作品がたくさん出ます)

7月中旬「Booth通販」Boothにて通販の予定。豆色紙か、フレームレス原画、

8月16日〜18日「夜に消える」ぎゃらりぃあと(夜をテーマに3点ほどを予定)

10月28日〜11月2日「個展」銀座中央ギャラリー