展示会に参加したり、個展をするときに、必要になるキャプション。キャプションとは作品の側につける紹介カードのこと。今回はキャプションの作り方と作例をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
Table of Contents
キャプションとは?=展示に使う作品カードのこと
展示にキャプションが必要だって!
キャプションって何なの?
絵の下にタイトル書いたカードみたいなの、ついてるでしょ?
それがキャプションです。
絵の展覧会でキャプションといえば、絵の下につけられた作品カードの事を指します。展示会に行くとこんなもの、見たことがありますよね?↓

あ、わかった!
タイトルが書いてあるやつね!
キャプションは、展示会によってはギャラリーが用意してくれることもありますが、多くの場合、作家が自分で用意します。書式などに決まりはないのですが、ほぼ全ての企画展で必要になるものなので、作り方をまとめておきました。
個展に行くと、キャプションが全くない展覧会もあるのですが、タイトルも作品情報もないのはちょっと寂しい感じがしました。キャプションは作品の情報を伝える大事なものです。
簡単バージョンでも良いのでぜひ作りましょう!
キャプションに記載する項目
キャプションにどんなことを書けばいいのかな?
私はこんなことを書いています!
キャプションに絶対に書くべき!必須項目
絶対に必要なのは、作家名、絵のタイトル、販売価格です。

作家名 グループ展でも個展でも必要。個展のときは、作家は自分しかいないので、作家名は書かなくても識別はできるのですが、作品がお迎えされたときに、お客様にお渡しすることもあるのでやっぱり必要です。(コレクターさんは意外と「この作品誰の作品だったっけ?」となることもあるみたいです。)
絵のタイトル 一番サイズを大きくするのは、絵のタイトルです。作品の情報の中で一番大切なものになります。
価格 作品価格は右下にしていますが、一番下の真ん中の人もいます。価格ははっきり書きます。3万を3と書くようなボカした書き方はお客様に親切ではありません。3万円なら、はっきり30,000円と書きましょう。あとは、30000円は30,000円のようにコンマを打った方が見やすいです。(コンマの位置を間違えている人がたまにいるので、気をつけて…)
あと、販売しない作品は「非売」や「個人蔵」とはっきり書きます。色々な事情で販売しない作品は「非売」、誰かが既に購入しているものは「個人蔵」、企業買上げとなったものは「〇〇社所蔵」という表記です。
私の場合は作家名は一番上にやや小さく、タイトルが真ん中にやや大きめ、その下に線を配置して、画材やサイズ、右下に価格としています。(順番は作家さんによってもマチマチです)
あってもよい項目
・使用画材 これはよく質問される項目なので、書いています。そこから、話が盛り上がることもあります。画材によって耐久力や購入後の扱いも変わってくるので、できればあるとよい。
・サイズ こちらは感覚で分かりにくいので、書いています。
・SNSのQRコード 最近キャプションに入れる作家が増えてきました。特に名刺が置けないギャラリーの場合、興味を持ってくれたお客さんにSNSのアカウントに誘導するためにQRコードを入れておくのはとてもいい方法です。
・制作年月日 入れる作家さんが多いです。旧作、新作関係なく見てもらいたい気持ちもあり、私はキャプションには入れていないことが多いです。どちらでも大丈夫です。
ただその代わり、制作年月日はキャプションではなく、額の裏に記しています。。年月が経つと貴重な情報になりますので!額裏に貼るシールは共シールとよばれ、こちらも大切なものなので、ぜひこちらの記事もあわせて読んでみてください。
10年とか経つともういつ制作したものなのかはっきり分からなくなります…
そういう意味でも額の裏には制作年月日を貼っておくのが良さそう
| キャプションの必須項目 | あってもよい項目 |
| 作家名 作品名 作品の価格(非売表示も) | 使用画材 作品サイズ QRコード 制作年月日 |
キャプションにちょうどいいサイズ
適切なキャプションのサイズは展示の形態によります。まずどのくらいスペースがもらえるかを確認し、机か床に作品を並べてみます。
一枚ずつ横並びに展示できるなら大きめでも構わないのですが、与えられたスペース内にみっちり飾る場合は、あまりキャプションは大きくない方がよかったりします(その方がたくさん飾れる)キャプションが大きすぎて、密になりすぎると、どのキャプションがどの作品のものなのか分かりにくくなったりします。
○作品が小さく、飾り方が密な場合↓キャプションは小さい方がおすすめ

○横一列に作品が並ぶスタイル↓最も一般的なスタイル。この場合はキャプションは少し大きめでもOK。

かといって、あまり文字が小さすぎると、読みづらい!と言われてしまうので、程々に。
ちなみに、今までのキャプションを色々並べてみました。
左から、55×35mm、75×40mm、80×40mmのキャプションです。

ミニ額展のような作品も小さく作品が密になりそうなときは、左のサイズのキャプションが活躍しました。
現在の私のキャプションサイズは、38×60mm
やや小ぶりですが、どんな展示でもバランスがよく、ほどよいサイズ感です。
作品サイズや展示空間によって
キャプションサイズは使い分けるのもおすすめ
キャプションの作り方
キャプション情報をワードかエクセルで作り、それを印刷して、パネルに貼り付ける、というのが最も一般的なキャプションの作り方です。
キャプションはやや立体的な作りだと、見栄えがします。ただ、パネルに貼るのは手間がかかるため、やや簡易的な作りにすることもあります。
作り方はこんな感じです。
①デジタルデータを作る、印刷する
なんでもいいのですが、とりあえずWordやExcelのようなツールで大丈夫だと思います。(MacユーザーならPagesやNumbers)私はPages(Wordとほぼ同じツール)を使用しています。
表を作ってそこにキャプション情報を入れています。印刷する紙はコピー用紙でも大丈夫ですが、凹凸のあるタント紙やマットな上質紙に印刷してみても良いと思います。

②パネルに印刷した紙をスチレンボードか厚紙に貼る
ハレパネというノリがついたタイプのボードだと、そのまま紙を貼ることができます。便利!おすすめですよ。パネルが用意できない場合は、厚紙などでもOK。
③カッターでキャプションサイズに切り分けます。

貼ったものをカッターで切り分けていきます。パネルとカッターで切るのはちょっと大変ですが、ここを頑張ると見栄えのいいキャプションができます。切れ味のいいカッターを使いましょう。

上手く切れないという相談を時々いただくのですが、大抵は力が足りていないか、カッターの切れ味が悪いです。そんな人にはグランツカッターをおすすめ。刃をロックできるので、刃ぶれせず力がない人にも硬いものが切れます。ぜひ試してみてください。
パネルの厚さは色々試しましたが、3mmでOK。5mm、10mmも試しましたが、分厚いと切り分けるのに時間がかかりますし、側面が綺麗に切れないです。
パネルを切り分けるのは手間がかかるので、厚紙ボードに貼って簡易的なキャプションにすることもあります。
ただその場合でも、薄い紙1枚ぺらっとしたキャプションだと、輸送の際折れ曲がったり、破られたり、壁にくっつけられなかったりとトラブルが起きがちなので、分厚い紙に書くか、最低でも厚紙ボードに貼り付けることはしておいた方がいいと思います。

さっきと同じ画像ですが、左は厚紙に貼り付けたもの、真ん中が3mmボード、右が10mmボードです。(3mmで十分です。)
どちらでも大丈夫ですが、分厚いキャプションはギャラリーのライトに照らされて影ができ、ちょっと高級感があります。そこまでこだわらなくてはいけないわけではないので、平面のキャプションでも大丈夫です!私はどちらのバージョンも作っています。

確かにちょっと立体的なの、
かっこいいかも!
格好良くするならパネルを斜めにカット
切れ味のよいカッターが必要になりますが、さらに見栄え良くするなら、パネルの側面を斜めにカットしましょう。

裏側の面積が小さくなるように四方をカットします。
裏からみるとこんな感じですね。

何がいいのかというと、会場に貼り付けると、側面が見えないので、キャプションが浮いて見えます。

ちょっとだけかっこいい
こちらを試すなら、グランツはおすすめです!切れ味のいいカッターがあるかどうかで、キャプションがきれいに作れるかが決まるといっても過言ではないので…
あとはキャプションを印刷する紙をグレーや質感のある紙にするのも、いい感じです。最近のお気に入り(2023)はこのカーキ色のキャプション。作品の色を邪魔しない、適度な存在感。

フォーマットを作っておくと便利
キャプションは展覧会ごとに変える必要はないので、フォーマットを作っておくと便利です。
タイトルとサイズ、価格あたりを書き換えるだけで、キャプションが作れると、とても楽ですね。
デザインにこだわる方は、画像編集ソフトで、お洒落な枠線なんか入れてもいいかもしれません。枯葉はあくまでもシンプル派です。
手書きのキャプションでもOK
手書きのキャプションもよく展覧会で見かけます。
印刷の工程がないので、自宅にプリンター、パソコンがないとか、時間がなくなってしまった時にも使える方法です。
市販の名刺サイズのカード(文房具屋に売っている、メッセージ用のカード)に直接書きこめば、切る手間すらありません。

絵描きさんには、なかなか味のある字を書かれる人もいるので、これも1つの選択肢だと思います。手書きの字には人柄が出ますし、温かみもあります。

キャプションは作品をお迎えくださった方にお渡しすることが多いのですが、手書きキャプションは
作家さんのサインみたいで嬉しい❤️
と喜んでくださる方もいらっしゃるようです!なるほど、確かに憧れの作家さんの手書きキャプション…嬉しいかも…
が、私はあまりキレイに字が書けないので、印刷キャプションにしています。手書きキャプションはその人の字体と作品のタイプとの相性もあるので、一度作ってみて、作品の下に置いてみるといいかもしれませんね。
読みづらくなってしまうなら、印刷の方が無難です。自宅にプリンターがない!という人はコンビニのネットプリントを利用することができますよ。
⚠️手書きキャプションは印刷のものと違って、記録がデータに残りません。私はキャプションファイルをたどって、過去の作品の販売価格や作品情報をたどることが多いです。なので手書きキャプションにしたら、写真で記録も撮っておくといいですよ。
展示中でのキャプションの飾り方
展示中のキャプションの扱い方がギャラリーによって違うので、これについてもまとめておくことにしました。
まず、展示でのキャプションの飾り方です。キャプションを飾る場所は、作品の真下です。

作品の下、中央に配置する場合と、右寄せにする場合があります。
小さい作品なら中央に配置することが多いです(これが一番よく見かける)
ただ、大きめサイズの作品や横長作品だったら右寄せにすることもあります。
時々、キャプションを作品の近くに置かずに、入り口近くにまとめている展示がありますが、これはあまりお客さんに優しい飾り方とは言えません。どのキャプションがどの作品のものなのか分かりにくいですしそもそも、キャプションがあることが気づかれないことも多いです。
わかりにくい…
作品の真下にキャプションを飾るようにしましょう。
ミニ額をみっちり飾る時には場所がなくて、作品の下にキャプション、または作品の真横にキャプションと、キャプションの場所がバラバラになっていることがあるのですが、なるべく、キャプションの場所は統一する方が見やすいです。
作品が売れたらキャプションにシールを貼ろう
作品が売れた後の対応も、ギャラリーによって違うようですが、一番よく見かける一般的なスタイルをご紹介します。
まず作品が売れたときです。作品が売れたらすぐにキャプションにシールを貼ります。赤の丸シールです。値段を隠すように貼ることが多いです。一つずつ理由を解説します。

①売れたらすぐにシールを貼る。
絵画の販売が普通の商品の売買と違うのは、お客さんがお金を払ったらすぐに引き渡しならないことです。作品は引き続き、会期が終わるまでギャラリーに飾られるので、作品の引き渡しは展示が終わってからです。
なので、キャプションにシールを貼って目印にしておかないと、うっかり後から来たお客さんにもう一度同じ作品を売ってしまうおそれがあるのです。なので、売れたらすぐにキャプションにシールを貼る、これは鉄則です。
②値段を隠すように貼る
よく価格を隠すようにシールが貼られているのを見かけますよね。いくらだったか知りたいのに、モヤモヤする人もいるかもしれません。これも、意地悪をしたいのではなく、二重の売買を防ぐためです。売約のシールについては、みんながルールを知っているわけではありません。価格が見えていると、お客さんも「買える作品なのかな」と思いやすいので、あえて価格を隠して、取引ができないことを分かりやすく示しているのです。
なるほど、そんな意味が…
ただ、どうしても隠さないといけないわけではないので、値段の横にシールを貼るギャラリーもあります。
③赤丸シールの理由
赤は目立つので、会場を見渡した時に、どのくらい売約がついているのか把握しやすいためです。また撮った写真や動画でも赤丸シールは目立ちやすいです。ただ、赤が目立つのが嫌だといって、代わりに銀色のシールを貼るギャラリーもあります。
私は誰にでも分かりやすい赤シールでよいと思っています。
④予約は青シール?
赤のシールと青のシールを使い分けることもあります。
・赤のシールは売約済み、お客さんがお金を支払って取引が成立している場合です。
・青のシールはギャラリーによって意味が違います。予約やネットでの申し込みで支払いが済んでいない場合に青シールを使うギャラリーが多いです。
私が企画展示するときは、青シールは、ネットショップでお客さんがコンビニや銀行での後払いを選択したときです。購入の意思はあるが、支払いが済むまでは、青シールを貼っておき、支払いが済みになったら赤シールを上から貼っています。
滅多にないですが、青シールはキャンセルや不払いが出ることもあります。
なので青シール自体使わないギャラリーもあります。
こんなキャプションはやめよう
基本的にキャプションのデザインや書式は自由なのですが、個人的にちょっと気になるものがあります。
キャプションのデザインに装飾が多すぎる
それはキャプションに装飾が多すぎること。特に赤のハートマーク❤️や四葉のクローバーのマーク?のような装飾は赤の売約シールのように見えることがあり、なんだか紛らわしいです。
売約シールはその作品が既に売れているかどうかを一目で分かりやすくするためのものなので、それに見間違えられてしまうようなデザインはやめておきましょう。
キャプションに色のついたマークは使わない!シールも貼らない!

ちなみにキャプションのデザインで作品の売れ行きは変わりません。あまり凝りすぎないでシンプルなものでいいと思います!
文字が小さい、薄い、読みづらいフォント
作品展を見に来てくれる人は、本当に色々な人がいます。若い作家さんには想像しずらいかもしれませんが、40代以降多くの人が苦しめられること…
そう、老眼です!!
かくいう私も若い時は視力が良かったのに、徐々に小さい文字が読みにくくなっています。加えてギャラリー、少し薄暗いことも多くて。
なので、文字は大きめにしましょう!文字が太めなのも喜ばれます。
ギャラリー巡りしている人から不評だったキャプション↓
・読みづらいフォント(特に価格の部分、数字が見にくいのは特によくない)
・文字が小さい(印刷でつぶれやすい)
・文字の色が薄い(グレーなど)
・キャプションの地色が濃すぎて、文字が読みづらい
・キャプションが透明で、文字が見えにくい
とにかく分かりやすく、見えやすく!!を心掛けましょう。
他にも展示に必要な情報まとめ
というわけでキャプションについてまとめてみました。
このサイトは主に水彩を中心として画材についてまとめているのですが、展示に関する情報もまとめています。展示活動をしている作家さんのために、役に立つような記事のリンクも貼っておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
特にぜひ読んでおいて欲しいのは共シールについての記事。これは作品が売れたときに、お客様が重要視するシールなので、知ってほしいです!名前が特殊なせいか知らない作家さんも多いみたいです。
これから「展示に参加してみたいな」という方へ。展示の前にすることチェックリストです〜!がんばってスケジュール立てていきましょう。おすすめ記事✨
額装に関する記事も!はじめての人のために額装のしかたのマニュアルです。
くずれにくい額紐の結び方も紹介してます!
その他にも展示に関する記事をたくさん書いてます!参考になりましたら嬉しいです?

































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