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超絶技巧の写実画家 岡靖知さんにインタビューしてみた!

とっても恐れ多いのですが、大活躍中の有名作家さんにインタビューをお願いし、実現してしまいました。大変貴重な記事となりましたので、アートファンの方々、作家志望の方、ぜひぜひ読んでいただけたら嬉しいです🙏

インタビュー実現の経緯

たぶん、読者さんびっくりされていると思いますが、なんと岡靖知さんへのインタビューが実現してしましました。びっくりですよね?私もびっくりです。

今年の夏くらいから「なんとなくコレクターさんとか、作家さんのインタビューとかできたらいいな〜」とは思っていました。とはいうものの、どなたがよいのか!引き受けてくださるのか!全くイメージつかず。そして現役で活躍されている作家さんとなると、色々難しくて…。

ちょうど9月に、以前からとても気になっていた画家、岡靖知さんの個展が9月にあることを知り、作品を見に伺いました。

そこで無謀にもインタビューをお願いしてみたところ、なんと快諾していただけましたので、こちらのインタビューが実現いたしました。

ひよこ
ひよこ

えっ!!

岡さんを知ったきっかけが、こちらの本だったんですね。4年前くらいかな。こちらに作家活動のことなど、実体験踏まえて書かれていて、こういう内容は他で読んだことのない内容だったので、とても印象に残りました。そして、ご自身で、いろいろ工夫されて活動されていることも知って、制作の話と一緒にそういうお話も聞けたらなあと。

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岡靖知さんはどんな作家さん?

油彩の作家さんです。

作品は「写実」で「美しい女性」を描かれています。枯葉との共通項はテーマが「女性」くらいしかないですね。

絵、めっちゃ凄いです。

写実の作品はどの作品もすごいですが、その中でも岡さんの作品は。リアルを飛び越えて、本当に人物がそこにいるかのような臨場感です。写真で見ても素晴らしいのですが、実物はまた一味ちがった感じがあります。見に行けてよかった!

ひよこ
ひよこ

す、すごい…

まあ。みなさん、同じことを感じるんでしょうね。

現在は作品はほとんど作家さんご本人がヤフオクで出品されており、ものすごい金額で落札されております。

そんな注目度の高い岡さんの話、気になりますよね??今までも取材など受けてきたそうですが、作家がするインタビューとして、なかなか面白い話をしていただくことができたような気がします!ちょっと長くなるのですが、ぜひ最後までお読みください🙌

筆の話

画材ブログへの配慮なのでしょうか。まず筆を持ってきてくださった!

いきなり貴重画像!!

枯葉 筆を持ってきてくださったんですね、ありがとうございます!

岡さん このあたりは細かい部分に使っている細い筆です。

枯葉 油彩というと、勝手に豚毛のイメージがありましたが、こういった繊細な筆を使われるんですね…。名村の面相筆やCNクリスタルもある!ウィンザー&ニュートンのNo.7などは、水彩ユーザーにも憧れの筆ですね。

ひよこ
ひよこ

水彩でも見かける
筆がいっぱい✨

岡さん 写実で描写がとても細かいので、こういった細い筆にこだわりがあるんです。あまり油彩とか水彩とか関係なく使えるんですよ。

枯葉 この短くなった世界堂の筆は、摩耗ですか?

岡さん そうです。短くなったものは摩耗した筆をぼかし用に転用しています。

この筆、枯葉も持ってる!廃盤になったコリンスキー筆です。

枯葉 この筆は同じものと思えないくらい、すごく短くなってますよね。かなり使い込まれてますね!

と、画材の話でテンションが上がり、ちょっと緊張(主に枯葉の)がほぐれたところで、お話がスタートしました。

完成させるまでの時間

枯葉 1枚完成するのにどのくらいかかるのですか?

岡さん 4号だと1ヶ月強くらい、今回の個展の20号だと半年くらいですね。こういった大作だと引きの構図になり、描く面も多くなるので、時間はかかりますね。

枯葉 顔だけじゃなくて、体も描かなければだし、動物や背景も、となると相当時間がかかりそうですね。完成の目安などありますか?

岡さん 特に時間制限があるわけではないので、自分の中で「いいな」と思ったら完成としています。


やっぱりこれくらいの密度とクオリティだと、1枚描き上げるのにかなり時間がかかるのだな、と実感しました。作品を描かない人にイメージしにくいかもですが、専業の作家が1枚の作品に1ヶ月〜半年、というのはかなり時間をかけているという印象です!岡さんが「いいな」と思って筆を置くタイミングは、他の作家が考えるタイミングよりもかなり描きこんでから、なのだろうと思いました。

モデルさんについて

枯葉 モデルさんは、主に3名ですか?

岡さん あの個展では3名でしたね。

枯葉 写実のことがよくわからないのですが、これはモデルさんの写真を撮ってそれを参考に描かれるのですか?それともモデルさんを目の前にして描かれる?

岡さん 写真ですね。制作に時間がかかるのでモデルさんに長時間ポーズをとってもらうのは現実的ではないので。そうした方は良いのだとは思いますが…。

枯葉 確かに!それは現実的ではないですね笑 1枚に1ヶ月かかるんですものね。ちなみにお着物はモデルさんに持ってきていただくのですか?

岡さん 着物はレンタルするんですよ。モデルさんと一緒に行って絵になりそうなものを選んで、着付けをしてもらいます。

枯葉 そうなんですね!やはり着物の作品がどれもとても素敵で。岡さんの技量が一番表れている感じがしました。

岡さん 着物の作品はやっぱり人気がありますね。日本人のモデルさんにやっぱり一番似合いますよね。

枯葉 油彩の着物の作品の背景に、和風の柄が描かれていてそれもいいな、と思いました。リアルな描写に模様っぽい背景のコントラストが面白いなと思って。

岡さん あれは、屏風なんです。日本の伝統的な花鳥画のような感じです。

枯葉 そうなんですね!モデルさんは、あまりニコニコしないちょっと無表情な感じが多いのかなと思いますが、これは意味があるんですか?

岡さん あまり喜怒哀楽みたいなものがあると、鑑賞者にこちらのコンセプトを押しつけるような感じになるので。ある程度見ている方が想像できる余地みたいなものを残したいんです。モデルさんには「物思いに耽る表情」や「凛とした表情」をお願いするようにしています。

枯葉 なるほど、確かにそういう静かな表情ですね。

岡さん グラビアなどであれば「恋人目線」などと言いますが、絵画だと「第三者目線」のようなものが多いので、そういうのを無意識のうちに考えているのかも。人物画はプライベートな空間に置かれることも多いので、そういった空間に馴染むようなもの、というのは意識していますね。

ひよこ
ひよこ

ちゃんと考えてる…

かれは
かれは

描写はリアルだけど
ただ、そのまま描くわけ
じゃないんですね。


やっぱりプロ作家さんは、ちゃんと「飾られること」を意識して描かれているんだな、と改めて思いました。イメージがあるんですよね。リアルに描く、というとそのまま写真や実物を写していくというイメージを持たれるかもしれませんが、「絵画として美しくなるように」ちゃんと舞台設定を作っているんですよね。モデルの選定から、服装、ポーズ、目線の指示など、実際の描写だけでなく、こういった「何を描くのか」という部分も画家の力量が問われると感じました。

写実って写真みたい?

枯葉 写実って「写真みたい」って言われてしまうと思うのですが、実際に見てみたら、「写真」とも「現実のもの」とも違っていて… すべて、そっくりそのまま描くわけではないから、そこの選択に意思みたいなものを感じました。

岡さん そうですね。残すところは残すし、いらないな、と思うところは抽象的にぼかしたりする。今は写真でも簡単に加工やレタッチができるのですが、それとはまた別の画家の目が介在するというのはありますよね。写実といっても、一から作るので、自分の理想に近づけていくというのはあると思います。

枯葉 まさにそんな感じがしました。

岡さん 「写真っぽい」というのは一般の方が褒め言葉として言ってくださることが、分かっているので、特に嫌ではないですよ。ポジティブな意味でとらえてます。

ひよこ
ひよこ

よかった…

枯葉 そうなんですね。多分「凄い技術だ」という意味でおっしゃってますよね。


「写真みたいだ」と言われることを嫌う作家さんも多い中、岡さんの「ポジティブにとらえている」というおおらかさと、見てくださる方を大事にする姿勢がとても印象的でした。でもアート好きとしては「写真みたい」以外の感想も用意したいところですね…

経歴を聞いてみた

枯葉 岡さんって多摩美なんですよね。学部は?

岡さん 情報デザイン科です。

枯葉 油彩科ではない…?大学で油彩を勉強したわけではないということですか?

岡さん 入って1、2年はデザインの勉強をしました。ウェブデザインやインスタレーションとか。共通学科の講義、西洋美術の授業で古い作品を見て、こういう作品を描きたいなあと。そこで、油絵具を買って始めたという感じです。大学2年のときでした。

枯葉 ということは、油絵に関しては独学、ということですか?

岡さん 技法書を買って参考にしていたので、完全に独学ではないですけど…特定の人に師事したとかではないですね。

枯葉 え、すごいですね!それで、あそこまで描けるようになるものですか?

岡さん 多摩美は自由な校風だったので、卒業制作も油絵で提出したりしてました。自由にやらせてもらえたのが、よかったのかもですね。

枯葉 油絵は色をつける画材ですよね。リアルに人物を描くというのはいつぐらいから始めたんですか?

岡さん うーん、いつくらいからだろう…。もちろん予備校で培った技術はあるのですが…。最初ゲーム系の仕事につきたかったので、それで人物をリアルに描く、みたいなことはしてたかもしれないですね…。だから今でも、ちょっと大作はファンタジーテイストなんですよ。

枯葉 あー、確かに!でもルーツがちょっと意外でした。岡さんのもっとファンタジーに寄せた作品も見てみたいかも…

岡さん 描写がリアルなので、あまりファンタジーに寄せるのも難しいですよね…天使とか宗教的になっちゃいますし。

枯葉 確かに着物の美女の方がいいのかもですね笑

写実とは?

枯葉 私の記憶では写実の作家さんって、岡さんの世代くらい増えたようにだったように思うのですが。写実の作家さんも岡さんの同世代に一番多くないですか。(岡さんと枯葉は同世代)

岡さん そうですね。それまでは抽象画が多かったですね。現代アートが主流だったので。写実が注目され出したのは2000年代くらいからでしたね。

写実の先駆者は森本草介先生で、もうお亡くなりになりましたが、一番影響力のある先生でしたね。絵の価格も高かったです。

↑これが森本草介先生の作品。写実といっても、写真ぽさはなくて、絵画的な美しさがあります。お恥ずかしながら初めて知ったのですが、とっても好きになっちゃいました。

枯葉 (画像を調べながら)森本先生もやっぱり美しい女性を描くという感じなんですね。

岡さん 写実絵画の中にも、分岐があって、スペインリアリズムといって、存在そのままを描くというか、美化しないでありのままを描くというのと、美しく描くというのと2種類あるんですよね。

枯葉 岡さんは美しく描くタイプでしょうか。

岡さん そうですね、要素として描く場合もありますが、美しさを損なう場合は消してしまいますね。自分なりの理想に近づけています。

ひよこ
ひよこ

一口に写実って言っても色々な画風があるんだね〜

かれは
かれは

それぞれの視点があって興味深いです!

画家活動のことについて

枯葉 こちらの本、4年前に読んだのですが、久しぶりに読みたくなって読み返してみました↓(主に画家の活動の仕方についての内容です。ギャラリーの区分やマージンのことなど、中々知り得ない情報が満載です。内容は4年前なので、変わったこともあるが、概ね基本は変わらないとのこと。気になる方はぜひ。短いのでさらっと読めます。)

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岡さん ああ、その本(笑)今でも時々読まれているみたいです。

枯葉 この絵描き界隈って、色々な謎の慣習も多いじゃないですか。

岡さん 一度設定した価格は下げてはいけない、とかね。

枯葉 あるあるですね笑

岡さん 画料も高いのか安いのか分からないじゃないですか。普通の商品だったら、手数料で半分(50%)持っていかれたら高いと思いますけど。百貨店だと、もっと手数料は上がったりする(60%〜80%)

枯葉 ちゃんと契約を交わさないから、ギャラリー側の提示した条件から、さらに不利な条件になってしまっていたり。

岡さん 本当は作家さんもちゃんと交渉しないといけないんでしょうけどね。この辺りの情報もあまり出てこないから、自分で調べるか、先輩に聞くか、ですよね。なので、誰かの参考になればなあと思って、あの本を書いたんだけど…。

枯葉 知らないことばかりだったので、とても参考になりました!

岡さん 最初は企画画廊からスタートしたのですが、自分の制作スタイルだと画業が成り立たないので。

枯葉 岡さんはかなり丁寧に時間をかけて、一つの作品を仕上げているから必然的に寡作(作品数が少ない)の作家になる。多作の作家さんなら、高めの販売手数料でも、集客力のある画廊で展示するのはメリットが大きそうですが、寡作になると難しくなりそうですね。

岡さん ある程度企画画廊で展示した後、10年ほど前から自主企画で個展をするようになりました。一番心配したのは、企画画廊に来てくれていた画廊のお客様が、自主企画の個展に来てくれるか、ということでしたが…。大丈夫でした。企画画廊のお客様も引き続き、自主個展の方にも見に来て下さっています。

枯葉 今は、SNSでコレクターさんも情報取りますからね。どこのギャラリーだから、とか関係なく、作家さん本人を追いかけてますよね。

岡さん SNSは大きいですね。SNSがなかった頃は、画廊経由で知ってもらうか、美術系の雑誌(美術の窓やアートコレクターズのようなコレクター向けの雑誌)に載せてもらうしかなかった。そこに載せてもらうためには、どこか画廊に属さなくてはいけなかったですよね。今はSNSを通して、作家さんが自分で発信できて、コレクターさんもそれをキャッチできる。かなり変わりましたね。

枯葉 そういう意味では作家さんにとってはチャンスが増えたということなのかもしれませんね。

岡さん 本当にそう思います。


こういう話をすると、販売手数料を取るギャラリーが悪い、と受け取る人もいるかもしれないので、付け加えておくと。ギャラリーは、販売手数料を取る代わりに、作家個人ではなかなかアプローチが難しいコレクターさんを集客や宣伝をしてくれたり、販売に関する事務手続き、発送に関するあれこれを全てやってくれます。これ、個人でやるのには限界があります。また、そのようなギャラリーでは次のチャンスに繋がる話が出たりします。手数料がどうこうということではなく、その割合%と、作家さんの制作スタイル(寡作か多作か)が合うかどうかなのではないかな、と思いました。

かれは
かれは

企画ギャラリーには
やっぱりチャンスが多い
印象です!

オークションについて

枯葉 今は、オークションで販売されるようになったんですよね。

岡さん 今は2つの販路を考えていて、1つはオークション(ヤフオク)での販売、もう1つは抽選販売ですね。オークションは価格が上がってもどうしても作品が欲しい方のため、抽選販売はオークションの価格では買えない昔からのファンの方のため、2つの需要を満たすためです。全部オークションにすることにもできるけど、それでは何となく自分となく納得できないものがあって。お客様と自分自身、双方のためにそういう選択肢を持っています。

枯葉 なるほど。でも抽選もすごい倍率になってしまうから、岡さんの作品を買うのはかなり難しそう…。

岡さん 申し訳ないんだけど、もうそれはどうしようもできなくて…。だから、今ジークレー版画の販売も考えているんですよ。それも転売ヤーが買い占めないように、ちゃんと欲しい人に届くようにとは考えてはいます。

枯葉 今後ギャラリーを介さずに、SNSの集客だけで絵を販売していく作家さんは今後増えるのかなあと思ったのですが…

岡さん 意外とそれが難しくて。コレクターは、割と作家の美術的な評価を気にしたりするので(どの画廊で取り扱われて、どのくらいの価格で売れているかなど)自分の力だけで、価格を上げていくのは難しいと思いますね。なのである程度、企画画廊などで実績を積むことを並行していく必要があると思ってます。

枯葉 なるほど。自分の制作スタイルや生み出せる作品の数、色々考えていくと同時に、色々な画廊でチャンスをつかむことも大事ですね。

画材のことについて

一応当方、画材ブログなので、画材のこともお聞きしてみました。

枯葉 このブログは結構画材好き、みたいな方も多いんですけど、岡さんはあまり画材にはこだわらない方ですか?

岡さん 絵具はあくまで絵を描く道具という感じなので、画材自体がどうこう、ということはあまりないですけどね。描きやすい画材が好き、みたいな笑

枯葉 新しい画材を使ってみよう、とかないですか?

岡さん それはありますよ。新しいものを挑戦してみようというのは時々やってます。

枯葉 油絵具はどこのメーカーのを使っているんですか?

岡さん ホルベインです。ホルベインも色々ランクがあるので、ヴェルネとかYuichiとか。それも別に特別な理由があるわけじゃなく、実家の近くの画材店にホルベインしかなかったから。ずっと同じものを使ってます。

枯葉 そこまでこだわりがないんですね笑

岡さん 色もほとんど混色して中間色にしてしまうで、発色はそこまで重視していなかったりしますね。色によっては、高い絵具を買うこともあるんだけど。だから画材には疎いかもしれないです。作家さんによってはすごくこだわる人もいるので、人によるんでしょうね。

枯葉 1枚に何色くらい使うんですか?

岡さん 15色くらいかな。

枯葉 肌とか、ブラウスとか、微妙な色ですもんね。いつも画材好きに囲まれているせいか、そこまで画材にはこだわらないというのは、逆に新鮮で面白かったです。

ひよこ
ひよこ

意外と画材はこだわらない
作家さんだった!

インタビューを終えて

この他に、SNSの活用の仕方や、コレクター層をどうやったら増やせるのか、などかなりディープな話が続き、とてもとても充実した時間になりました。全部こちらのインタビューに載せたい気持ちもありましたが、後半はちょっとプライベートトークだったかな(内容はすごく作家さんに参考になる話だったとは思うので、何かの形でお伝えしたい)と思ったので、今回は割愛させていただきました。

かれは
かれは

インタビューというより対談のような感じでした✨

作家さんのインタビュー第1号として、岡さんにお話いただくことができました。個人的には、終始穏やかに理路整然とお話いただき、正直とてもお話しやすかったです。「画家」というと、作品は素晴らしいけれど尖ったキャラクターの感じの方をイメージされる方も多いと思いますが、実際にそういう感じの方も多いです。

岡さんの場合は作品も素晴らしいのですが、自分の制作のスタイルに合わせて、販売の方法を工夫されていたり、どんなものを表現するかという部分も、自分の描きたいものや得意なものを取り入れつつ、ちゃんと世間の需要や求めるものにも目を向けていて、すごく冷静かつ柔軟な印象を受けました。

それにすごく謙虚!こんなにすごい方なのに、全然偉そうにしないというか、むしろ枯葉の活動にも興味を示してくださったりと、新しい視点を学ぼうとする姿勢もすごい…

作品も大事だけど、最近は作家の制作に対する姿勢や、キャラクターや言動、また作品の発表の仕方や販売の方法、そういうものを全部ひっくるめて評価される時代になってきました。

なってきたんだけど、そこに対してまだまだ無自覚な作家さんって多いな、と思います。

枯葉は岡さんとちょうど同世代なのですが、若い頃は本当にチャンスが閉じられたところにしかなかったです。今は、学歴や賞歴、コネがなくてもチャンスがある時代だと思います。それだけに求められるものも多くなってきましたが、でも昔に比べるとチャンスはあるんですよ、確実に。

なので若い作家さんにもこのインタビューが刺激になればいいなと思いました。

オークション販売方式は、高いスキルと丁寧に1点ずつ制作される岡さんの制作スタイルとぴったりはまったということだと思っているので、表面だけ真似したとして、同じ結果は出ないと思います。

ですが、既存の枠組みにとらわれず「自分のあった制作のスタイルと販売の方法を模索していく」と言うのは、参考になるんじゃないかなと。

インタビューをお引き受けくださり、ありがとうございました。私の方としても大変勉強になりました。

個展にもきてくださった!畏れ多いし、作品見てくださって嬉しい気持ちも大きかったです。自分のための記録として貼っておく!

また、どこかで対談とかできたらな〜と思います。