私はこれでもか、というほど花の絵を描くのでピンク色はたくさん使います。
ピンクは色相環の中では赤や赤紫にあたります。明度の高い赤、明度の高い赤紫ということになります。
今回はピンクが作れる絵具について語りたいと思います。
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ピンクは不思議な色
昔からピンクは不思議な色だと思っていました。
青も緑も、白が混ざって水色やミント色になってても、元々の色とあまり色のイメージは変わりません。
ところが、ピンクは赤と色相こそ同じですが、全く与えるイメージの違う色です。
子供のクレヨンでも、赤とピンクは別の色として、セットの中に入っていたりすることが多いのです。
確かに、赤とピンクは違う色って感じがするねえ
なぜなのでしょうね。いまでも不思議です。
というわけで、ピンクという特別な色にフォーカスしてみたいと思います。
ピンクを作るには赤の絵具が必要
透明水彩では、ピンクは赤に水を加えて作ることができます。
通常白は混ぜません。
どの赤の絵具を選ぶかで、それぞれ違ったピンクを作ることができます。
ホルベイン、ウィンザー&ニュートン、シュミンケホラダムの様々な赤で、ピンクを作ってみました。
絵具そのものの色ではなく、水で薄めて作ったピンクをのせましたので、参考にしてください^^
一色づつレビューしてみようと思います。
キナクリドンレッド ホルベイン
ホルベインのこの色はとても優秀!
発色が強く、鮮やかです。
透明で粒子の細かい、ローズレッドなので、ピンクを作るのにはとても向いている色です。
鮮やかな、美しいピンク。ピンクらしい明るい色で、万人受けしそうです。
ローズマダー ホルベイン
透明水彩を始めた頃、初めて買った赤。
こちらもローズレッドだけれど、キナクリドンレッドにくらべると、落ち着いた上品な赤です。
ピンクも少し落ち着いた色で、ちょっと密度の薄いピンクになります。
オリーブグリーンや黄緑とよく合います。好きな色です。
ピロールレッド ホルベイン
おどろくほど、鮮やかな赤。鮮烈な色です。
まさに、真っ赤です。
粒子が細かく透明度の高い色です。
ですが、水で薄めると、意外と落ち着いたピンクになります。
人物の血色カラー(頬の赤みなど)にも使えます。
黄緑やミント色など、明るめの色とも相性も良いです。
パープルマゼンタ シュミンケ
シュミンケホラダムにしかない、珍しい赤紫。かなり紫がかっていますが、とても鮮やかな色。
溶けやすく発色が強いので、とても使いやすい色です。
私はとても気に入っています。
薄めても色が弱くならず、明るく華やかなピンクになります。
冷ややかな、青みのピンク。冷たいピンクなので、グレーやネイビーとも相性抜群。
パーマネントカーマイン シュミンケホラダム
色はホルベインのローズマダーによく似ています。ただローズマダーよりも発色が強いです。
落ち着いたローズレッドです。
薄めて作ったピンクもシックな色合いです。甘くなりすぎないので、使いやすい。
ピンクといえど、あまり甘くしたくないときによいです。大人っぽいピンク。
他の強い色とも相性がよく、黄色や赤、紫など類似色の原色とも調和する使い勝手がよい色です。
ホルベインのキナクリドンレッドと同じ顔料のはずなのですが、少し落ち着いた色です。
パーマネントローズ ウィンザー&ニュートン
こちらもキナクリドンレッドと、同じ顔料ですが、かなり明るめ。
深みはありませんが、明るい色。
いわゆるピンクらしいピンクが作れます。
濁りのないローズピンク。こちらはフレッシュな印象で、明るい色が好きな人におすすめです。
明るいブルーなどと合わせても素敵。
パーマネントカーマイン ウィンザー&ニュートン
シュミンケホラダムのパーマネントカーマインと似たような色の赤です。
顔料も同じです。
深みのあるローズレッドで、ピンクの色も落ち着いた色味で使い勝手が良いです。
あまり派手ではないですが、温かい印象のピンクで、鮮やかなグリーンとも合いそうです。
花の色として重宝しそう。
まとめ
いかがでしたか?色々な赤で、色々なピンクが作れましたね。
どちらかというと紫よりの赤の方がピンクをつくるのに向いています。
ピンクはとてもはなやかな色です。花を描く人には必須の色ですが、そのほかにも色々な使い道があります。
また、ピンクを引き立てる色はどんな色かな?と考えてみると楽しいです。
全てを華やかな色にするのではなく、色の引き算をし、彩度を調整することで、色の見え方が変わってきます。
使ってみたい色とセットで、引き立て役の色についても考えてみると、配色が上手になると思います。
まずは、お気に入りのピンクが作れる赤を探してみてくださいね。
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