今回は「これから透明水彩を始めたい」という初心者に向けて、水彩絵の具のセットの中から「これはおすすめ!」というものを紹介しようと思います。気軽に買えるように、価格は2500円以下に限定しました。
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おすすめの水彩絵の具を紹介する前に
水彩絵の具って、そもそも「売っている場所が分からない」という声も耳にします。子供用の絵の具なら、文具店やホームセンターにも取り扱いがあったりするのですが、もう少し本格的なものを使ってみたいという方もいるのでは?
絵の具ってどこで売っているの?
何から始めたらいい?おすすめはどれ?
これから、水彩絵具のことを紹介しつつ、おすすめのセット商品をご紹介したいと思います。
水彩=透明水彩という認識でOK
そもそも水彩には、透明水彩と不透明水彩の2種類があります。昨今、水彩というとほとんどが透明水彩のことを指します。ネットなどで、見かける素敵な水彩画はほぼ、透明水彩で描かれたものです。詳しくは違いを書いた記事があるので、興味があれば読んでみてください。
私たちが、小学校のとき使った水彩絵の具は、透明水彩と不透明水彩の中間くらいのものです。もちろんこれでも絵を描くことはできます!が、扱える色の幅があまり広くないですし、パレットを一回一回洗う手間があるので、これから水彩絵の具で絵を描いてみたいという方は、これから紹介する透明水彩を買ってみることをおすすめします。
子供の時に使ったサクラマット水彩と、専門家用の透明水彩を比較しています↓
お子さんがいらっしゃる方にもおすすめ!透明水彩は子供用水彩よりも机や衣服が汚れづらいですし、パレットを1つ作っておけば、一回一回チューブから取り出さなくていいので、準備も後片付けも楽。気軽に取り組むことができます。
どこで絵の具は買える?
残念ながら、本格的な透明水彩の絵の具は文具店やホームセンター、100円ショップでは売っていないです。
売っていればいいのにね〜
水彩絵の具は画材店で売っています。都市部には大型の画材店があるのですが、住んでいる地域によっては近くに画材店がないということもあります。
私が透明水彩を始めた20年前は、まだ、駅ビルや文具店の隣に「小さな画材やさん」というのがいくつもありました。残念なことに、そういった小さな地元の画材店は少しづつ姿を消していっています。
なので現在だと、水彩絵の具が欲しい場合は大型の画材店か、通販の2択ということになります。
その代わり我々にはAmazonと楽天がある!
セットとバラ買い、どちらがおすすめ?
セットと1色ずつバラで買う、どちらがおすすめなんでしょう?
こういう人はセット買いがおすすめ
- 近くに画材店がない人
- 外出を控えているので通販で買いたい人
- 面倒なことは嫌だという人
通販で絵具を買うことになると思いますが、その場合はセット商品を買った方がいいです。圧倒的に楽です。
セットならAmazonでワンクリックで買えます。ですが、一本ずつ買うとなると、探すのも大変でややこしいです。絵の具のラインナップは100色くらいが平均なので、希望の色を探すのが大変です。ものによっては10本単位でしか売っていなかったりします。
これは大変💧
ちなみに何色くらいの絵の具のセットを買ったらいいのかということになりますが、12色セットでいいです。
理由は2つ。
- 安いから初期投資が安く済む。
- 数が増えるといらない色も出てくる。ジャンルによって必要かつ好まれる色は全然違うので、18色や24色セットは「いらない色」が確実に出てきます。(どんなによくできているセットでも)12色セットを買って、何枚か絵を描いてみた後に、このサイトで紹介している絵具で気になったものを、様々なメーカーから買ってみるのがおすすめです!
絵具を通販でバラバラに買うのは、初心者には難しいです。
こういう人はバラ買いがおすすめ
- 画材店が近くにある人、行ってみたい人。
- 他の画材を扱っていて、水彩で描いてみたくなった人
- 手間がかかっても無駄な色を買いたくない人
- 画材代を安く抑えたい人
直接買いに行けそうな人はバラバラに絵具を買うのをおすすめします。
その場合は、この7色をそろえるのをおすすめします。
もちろん好きに色を選んでもOKですが、初心者は膨大なラインナップから、使いやすい絵の具を選ぶのは大変だと思うので、ぜひ参考にしてください。これは色づくりの基本色です。
「なぜ7色?少なくない?」と思われるかもですが、それは絵のジャンルによって必要な色が違うからです。それは絵を描いていくうちに少しずつ分かってくるので、必要と思ってから買い足すので十分です。多くても12色あれば十分です。
最初にたくさん色をそろえることをおすすめしないのは、「混色で色を作る」ということに慣れた方がいいからです。多いほど、使いこなすのは難しくなるので、なるべくシンプルに!
あとは7色だけだと、画材代が安く済みます。最初に初期投資をしすぎない方がいいです。ハマるかどうかは分からないんです。あまり初期投資をしすぎると、だんだん気持ちの負担になってきます。
こんなに投資したのに…
なんて思うのはもったいない!
最初は身軽にいこう!
おすすめの透明水彩絵の具5選
さて、やっと本題です。
ここからおすすめの水彩絵の具を紹介していきますね。おすすめは全て12色セットです。おすすめの順番に書いていきます。
最初に紹介する4つは普通のチューブの絵の具で、パレットに出して使います。
1つだけ固形のものを紹介していますが、それはそのまま使えます。チューブと固形どちらがいいかは、こちらの記事で紹介しています。(個人的にはチューブでいいかなと思います。固形は持ち運べるのがいい、ということですが、チューブも軽いパレットに出しておけば持ち運べるので。この辺りは好みです。)
ちなみに全部Amazonで買うことができるものにしました。
値段も2500円以下のセットのみ。今回は気軽に買えるものだけにしました。
ターナー透明水彩12色セット
12色セットの中では、圧倒的におすすめです!
最大のおすすめポイントは「色のバランスがいい」ことです。初心者にもわかりやすいラインナップです。特に「赤」の色がわかりにくいセットが多いんですが、ターナー透明水彩に入っている「パイロールレッド」はわかりやすい真っ赤です。
あとは、鮮やかな色がメインなので、混色で色も濁りにくいです。(先ほど紹介したおすすめ7色の色も多く含まれています。)ウルトラマリンという青は、絵の中では必要な色なのですが、入っていないセットも多いです。ターナーのはちゃんと入っています!
そして値段が安い!!ターナー透明水彩は、専門家用の透明水彩の中では一番安いです。一つのチューブが190〜330円。セットも安くてとにかく気楽です。
ターナーの12色セットは明るい色が多く、学生さんやお子さんにもおすすめだよ♪
Amazonは割引になってるみたいでさらに安い。ここまでくると子供用の絵具と変わらないお値段。安いのに高クオリティ!でコスパ最高!!
もっと詳しく知りたい方は、ターナー12色セットの記事をぜひ↓
クサカベ透明水彩12色セット
クサカベのラインナップも中々良いです。初心者に使いやすいラインナップだと思います。
私が最初に揃えた絵の具のラインナップにとても似ています。(ホルベインでしたが…)クサカベのサップグリーンは黄色っぽい明るい黄緑なのですが、この色は日本の植物を表すのにとてもいい色だと思います。そして入っていて欲しいウルトラマリンがちゃんと入っていますね。
ターナーの12色セットに比べると、少し落ち着いた色調なので、「こちらの方が好み」と思う方はクサカベがおすすめです。
プルシャンブルーとバーントアンバーの深みのある色合いも素敵!
発色は良いです。絵の具の質感は少し硬めです。
こちらもAmaonで買える!
もっと詳しく知りたい方は、12色絵の具レビュー記事を読んでみてね。
ホルベイン透明水彩12色セット
日本で一番普及しているのがホルベイン透明水彩です。一番メジャーなブランドで、愛用者も多いです。技法書もホルベインが一番よく紹介されているので、参考にしやすいです。画材店でも取り扱いが多いので、買い足しのときには一番楽だと思います。
ですが、12色セットに関しては、ちょっとクセがあるので、人を選ぶかもしれません。赤がクリムソンレーキとバーミリオンなのですが、どちらも真っ赤ではないので初心者は戸惑うかもしれません。(どちらも便利な色ではあります)黄緑のパーマネントグリーンNo.1も好みが分かれると思います。風景や静物を描くのにはいいと思います。おすすめです!
安定のホルベイン!
でもやはりメジャーなブランドなので、ホルベインで揃えていきたい場合には、こちらの12色セットをおすすめします。
Amazon安い〜。一本ずつ買うよりお得かも。
こちらは購入前に記事を読んでおくことをおすすめします↓
サクラ透明水彩
こちらはとにかく安さに衝撃を受けた商品です。
とにかく初期投資を低く抑えたい、という方にはおすすめです。ある意味コストパフォーマンスは最高です。
色名がわかりやすいのもいいですね。赤とかレモン、であれば、名前でどんな色なのか想像つきやすいです。(バーミリオンとかマダーレーキって言われても何色だよ?ってなりますよね)
こちらが色見本です。引用させていただきました。とても分かりやすいです!!
単色での色はなかなかキレイだけれど、ちょっと粒子の大きい色があったり、混色で少し色の彩度が落ちてしまうようです。でもお値段がいいですよね!
圧倒的安さが魅力♪
サクラ透明水彩のセットを買う場合は、次に買い足す場合はホルベイン、クサカベ、ターナー、ウィンザー&ニュートンなど、別ブランドでするのもおすすめです。水彩同士であれば、混ぜて使うのも問題なしです。
Amazonではセット販売はあるのですが、単色で買い足したいと思ったときには、10本単位での販売しかありません。
どうすればいいのかな、と思ったところ、「楽天でバラ売りしている」との情報を寄せていただきましたので、リンクを貼っておきます!(情報提供ありがとうございます^^)
サクラ透明水彩のみ、一部のホームセンターで購入できるということです!(こちらも情報提供ありがとうございます)
残念ながら、その他の専門家用透明水彩は、文具店やホームセンターでは取り扱いがないですね…💧
(見つけたら教えてください)
ウィンザー&ニュートン コットマン透明水彩固形
固形水彩は混ぜないつもりでいたのですが、こちらも魅力的だったので、入れてしまいました。
ウィンザー&ニュートンにはプロフェッショナルという本格的なシリーズとコットマンという廉価版が存在します。プロフェッショナルは、ホルベインやターナー、クサカベの2倍くらいの値段ですが、コットマンはホルベインやターナーと同じくらいのお値段です。
プロフェッショナルとコットマンは、ラインナップ(色数)にはかなり差があり、発色も少し違います。ただ、このセットはお手頃なので、取りあえずこちらを購入してみるのもいいと思います。発色は明るめですが、深みはあまりありません。
ケースはとてもコンパクトです。こちらのセットの魅力は、パレットを別に購入しなくていいこと、持ち運びが楽なことです。
この形状に惹かれる…という方にはおすすめ。
わたしの購入したセットには水筆と水彩紙もついていて、セットを買うだけで、すぐに絵を描き始められます。セットには色々なバリエーションがあるみたいです。野外スケッチに持っていって誰かに自慢したい♪
まとめ
おすすめの透明水彩絵の具のセットについてまとめてみました。
水彩絵の具を描くときに、必要になるものはこの記事に書いてあります↓
絵具を買うときにパレットも欲しくなりそうなので、パレットの記事もどうぞ。水彩パレットの作り方も詳しく紹介しています↓
あとは筆ですね↓
透明水彩では、紙はとても大事です!
画用紙では、使える技法が限られてしまいます。ぜひ水彩紙を一緒に購入するのがおすすめです。水彩紙は、本当に出来栄えを左右します。絵具は今回紹介したものなら、どれでも大丈夫ですが、水彩紙はなんでもいいというわけではないので、ぜひ記事を読んでくださいね。
良いものは値段が高すぎて気軽に練習ができないこともあるので、手頃なスケッチブックと、上等な紙を両方買って使い分けるのもおすすめです。