ずっと気になっていたホルベインのスーパオペークシリーズのブラック。今回ホルベインのイベントで購入することができましたので、レビューをしました。
Table of Contents
ホルベインのスーパーオペークシリーズについて
皆さんはこの商品をご存知でしょうか?
ホルベインのアクリルガッシュ絵具、スーパーオペークブラック&ホワイト。
黒すぎる黒と白すぎる白としてSNSでも話題になりました。
普段から、絵具の黒にも今ひとつ黒さが足りないと思っていましたし、白に関しても白の濃さが足りないと思っていましたので、こちらはぜひ試してみなければ、と思いました。
白も買うつもりです!
両方セットで買えば良かったのですが、まず黒を購入。私は水彩絵描きなので、「水彩の絵を描く」という観点からこの絵具がどんな風に使えそうか、考えてみたいと思います。
スーパーオペークブラックはアクリルガッシュ
スーパーオペークホワイト&ブラックはまずアクリルガッシュです。アクリルガッシュは不透明のアクリル絵具です。普通のアクリル絵具よりも顔料密度が高く、下の色を覆い隠す力が強いです。質感はマットで、塗りムラが出にくいです。
今までアクリル絵具の中で一番黒色度が高かったのはジェットブラックだそうですが、スーパーオペークブラックはそれよりも遥かに黒いようです。比較の画像がわかりやすいです。
あまりに黒すぎて、立体のものに塗っても影が見えないので、シルエットしか分からない…
黒すぎて目がおかしくなった感じ…
なんか不思議な感じ。
実際に塗ってみた
早速チューブから出してみます。思ったよりさらさらしていて伸びが良いです。水彩用の筆で大丈夫でした。
塗ってみると…
黒っ!
確かに真っ黒、漆黒です。今まで使ったことのある黒と比べると、かなり黒色度が高いです。
試しに黒い紙と、アクリルガッシュのランプブラックを横に並べてみました。
パッと見ても全然違いますよね。スーパーオペークブラックはかなり黒いことが分かるでしょうか。比べてしまうと他の黒は、グレーに見えますね。価値観が覆されます。
塗ってみて、ムラになりません。というか、黒すぎてムラが見えないのだと思います。
これは、高級感がある!!
黒色度が高い黒って高級感があるんですよね。(衣服でも黒は価格の差が見えやすい、と聞いたことがあります。)
スーパーオペークブラックは、光を全く反射しないので、光沢ゼロ。ここも高級感を感じる理由の一つだと思います。
ベルベットのような黒!
ちなみになんですが、筆はものすごく黒くなるので、なかなか汚れが取れません。この絵具専用のナイロン筆を一つ確保しておいた方が良さげです。
水彩画に取り入れるなら
黒は透明水彩だと、色が強すぎて他の色と調和させて使うのが難しい。黒は使ってはいけない色ではないけど、使うのが難しい色だと、黒をテーマにした記事で書いたことがあります。
ただ、スーパーオペークブラックはあまりにも黒すぎるので逆に、黒以外の部分を際立たせる効果があるかも…とも思いました。一番シンプルな使い方は、背景を黒にする、というものだと思います。
背景を真っ黒に塗るのは、ムラなく綺麗に仕上げるのが難しく気おくれしていたのですが、このスーパーオペークブラックならとても綺麗に塗ることができました。
真っ白の背景と同じく真っ黒の背景も空白の意味を持たせることができるので、使い出はあるんじゃないかと思います。
スーパーオペークブラックはかなり黒く、しかも光を吸収してしまうので、全く反射しません。ここに偏光カラーのパール色や金、銀、キラキラ絵具を塗ったらとても映えるのでは?と思った私。
これはあたりでした。墨運堂のオーロラ顔彩を塗ってみましたが、とても綺麗に発色しました。黒が全く光らない分、光を反射するキラキラ絵具とのコントラストが際立ち、大きく輝いて見えました。これはいい!
透明水彩とアクリルガッシュ併用できる?
透明水彩と一緒に使えるか?ということですが、使えます。
今まで試した感じでは
- 透明水彩の上にアクリル→問題なし(ただ、下の透明水彩が溶け出す可能性あり)
- アクリルの上に透明水彩は→下のアクリルが透明水彩なみに薄塗りの場合はOK。厚めに塗っている時はやめた方がいい(定着が弱い)
という感じです。
同じ紙の上でも場所が違う場合は全く問題なしOKです。
気になる方はお早めに〜
惜しいのは数量限定品だということ。気になる方はお早めに。
私としてはぜひ定番品になって欲しいなと思います!!
真っ黒の絵具というと他にはターナーの暗黒ブラックも黒色度が高く光を吸収するタイプの黒絵具だそうですが、こちらも数量限定販売(そして、なぜかセット販売のみ)
模型の世界だと、光陽オリエントの黒色無双も有名みたいです。
強そう!