前々から気になっていたビューライナー。プロモデラーやネイリストさんも使われるという、万能な細筆です。枯葉はあまり細い筆を持っていないのですが、小作品を描くために細かいところを描きこめる筆を探していました。今回、文房堂のイベントでお試しすることができましたので、無事購入。使い居心地をレビューしていきます。
このツイートを見かけて、とても気になっていました。
前々から細い筆に関しては、ちょっと疎くて、もっと色々試してみたいと思っていました。みやこはとてもお気に入りなのですが、やはり価格が高めなので、気軽に人にオススメしづらい、そして自分でもリピートしにくいというのもあります。
もう少しお手頃な細部用の筆があったらな〜と思っていました。
そこで目についたのがビューライナー。
名前からして、細部に強そう。細い線描けそう
良さそうだよね!
素材は、安定のイタチ。弾力と水含みに優れた素材ということですが、お値段はお財布に優しいです。一番太い2号も480円+税ということなので、これはありがたい!
私の場合あまり小さくなくていいので、2号を購入してみました!
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この三角軸がとてもよい!
一番いい!と思ったポイントはこの三角軸です。
細い筆って当然のことながら、号数が下がるほどに軸も細くなっていきます。0号とか2号って軸はすんごく細い!基本的に鉛筆より細い軸って持ちづらい。
しかも、全く自慢できることではないのですが、枯葉は左手で筆を持つのですが(鉛筆や筆記は右手)持ち方がちょっと変。特に軸が細いと安定しないので人差し指と中指とで包むように筆を持ってしまいます。
よいこは真似しないでね…
筆はちょっと太い方が持ちやすいのになあと、前々から思っていました。
そこでビューライナーを握ってみたのですが、これがすごい!
も、持ちやすい…!
めっちゃめちゃ安定感があるんです。持ちやすい!!一番圧がかかる部分が広くなっているので、力が分散しやすい。安定感があり、手が震えないし、長時間使っていて手が疲れにくいというのもありました。
また、軸が適度に短いのもいい。軸が長すぎる筆がどうも苦手なんです。半端に重たいし、邪魔だし、水彩だと長めに持つこと、ほとんどないんですよね。ビューライナーのこの長さ、とてもちょうどいい!携帯する時にも便利です。
今まで小筆があまり好きじゃなかったのは、この軸の細さもあるかもしれないと思いました。なのでちょっと太めの筆で、先っぽが細いのが好きでした。ただ、このタイプは水含みがすごいので、細かい部分を塗るとき、余計な水分のせいではっきり濃い色がのらなかったり、細かい線が描きにくかったししました。
私は女性で手が小さいので、まだそこまでじゃないかもしれませんが、手が大きい男性はもっと差を感じるのではないかと思いました。小筆が苦手という方に試して欲しい。
この軸はとてもいいです!ありがとうナムラさん!!
ビューライナーの描き心地
肝心の描き心地はどうなの?って思った方のために色々試してみました。
まずイタチの毛なので、コシと弾力があります。細部描写には、このコシと弾力は必須です。弾力は単に毛の硬さではなく、塗っている時に毛が押されると思うのですが、離したときに戻る力という感じですね。弾力がある、ということは毛先の動きが手の動きに連動するので、コントロールしやすいということです。
イタチの場合は、弾力ありますが、適度に柔らかさもあるので、紙を傷めたり、下の色を削ってしまうほどではないです。
そして水含み。小さい筆で、ボリューム感があるわけではないので、そこそこといった感じです。2号筆にしてはよく含み、そこそこ長い線も描けるという感じですね。
ただ、小さい筆の場合は、あまりに水含みが良すぎてもかえって塗りにくいこともあります。細部描写ではそこまでの水分を必要とする技法は使わないので。どちらかというと適度な水含みという感じが使いやすいと思います。
ビューライナーは細かいところを塗ったり、細い線をひいたり、あくまで細かい作業を筆でする時に適しています。
あくまで細かいところ用!
広い面を塗りつつ、小さい面もはみ出さないようにしたい、という場合なら、先が細いタイプの太筆の方が塗りやすいかもしれません。
サイズは2号で十分細部描写が可能でした。サイズを下げるとかなり水含みが少なくなるはずなので、そのあたりも考慮してサイズ選びをするといいと思います。
私は7×7cmのミニ色紙に小さいイラストを描くために買いましたが、ちょうど目的に合っていたようでバッチリでした。
他の筆と比較してみた
私が今持っている小筆「みやこ」とホルベインのパラリセーブル350の2号と比べてみました。
みやこ(大)は筆の部分のボリューム感がほぼ同じ、価格はビューライナーの3倍くらいです。これもイタチ毛でできています。
パラリセーブル350の方は同じ2号ですが、ビューライナーよりもやや細身の作りです。価格はビューライナーの1.5倍くらい。素材はリセーブルとイタチの混合です。
水含みはみやことビューライナー同じくらいでした。もちろん含ませ方にもよるので正確とは言えません。パラリセーブルは作りが細めのこともあって水含みは少なめでした(それが便利なこともある)
細めの線描をしてみました。さすがにみやこは出力が安定しているというか、同じ太さの線をキレイに引くことができます。先は適度に細いので、細めの線も描けます。
ビューライナーもみやこと描き心地は似ているのですが、さらに先端が細く針のようにできています。なので、もっと細く描くこともできますが、線描に強弱がつきやすいことが分かりました。あと先端が細すぎるので、ちょっと紙の凹凸に負けがちかもしれません。筆の柔らかさや弾力はみやことビューライナー、似ていました。
パラリセーブルは、先端があまり細くできていないので、細い線は無理ですが、みやことビューライナーと比べて、弾力が強めなので、あまり意識しなくても同じ太さの線が安定して描けました。コントロールしやすい感じですね。初心者にはこれが扱いやすいかも。あと、先端が尖っていないので、点描がキレイに打ちやすかったです。
と、手持ちの筆で比べてみました。先端の微妙な形状の違いで、描きやすさが変わってくるんだなと思いました。
参考までに〜
試してみてもいいかも?
ビューライナーはとにかくお手頃なので、とてもおすすめしやすいです。
「あまり小さい筆での描き心地が好きじゃない」という方は細すぎる軸のせいかもしれません。ぜひ、この三角軸試して欲しいな〜。持ち心地がいいだけで、こんなに違うんだ、と私は感動しました。これなら細筆で塗るのも楽しい♪と思えるようになりました。
水彩にもいいですが、もちろんアクリルにも。プラモデルやネイルにも使えるくらいなので、どの画材でも相性良さそうです。
号数は…私は2号ですが、もっと細い線を描きたい場合は1号でもいいのかも。細かいところを塗る筆を探している方はぜひ。