毎日暑い日が続いているので、涼しげな色を作る企画。今回は色遊びの楽しさと、混色の奥深さを伝えられたらな〜と思って記事を書きました。
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青の顔料は少ない
透明水彩の青ってとてもいいですよね。色々な人の作品を覗くと、やっぱり青が好きな方多いんだなって感じています。もちろん、色々な青の絵具を集めるのが好き!という方も少なくないと思います。
青は世界中のほとんどの国で人気ナンバー1の色らしいですよ。国籍や人種関係なく、青が一番好き、という人が多いのは意外です。
青の色味自体は色々あるのですが、絵具の顔料は、意外に種類が多くありません。
粒子の大きさなどで、多少のバリエーションはあるのですが、大体大きく分けて6種類。あとは、複数の顔料が使われている混合顔料。
意外と種類が少なくて、ちょっとツマラナイ。。
ならば、色々な青を作ってみよう、と思い立ちました。
オリジナルの青を作ってみよう!
青や緑、紫、グレーの絵具を片っ端から混ぜて、色々な青を作ってみました。
見ているだけで結構楽しい。
青顔料は色味のバリエーションはそこまでないけど、粒子の大きさや染みつき度に違いがあるので、そのあたりも考えて。。。
組み合わせによっては分離します。粒子の大きさが大きいものと小さいものを混ぜると混ざらないので分離します。また、色が妙に濃くなる組み合わせもあります。深みを出したい時に便利かもしれません。
では、色々な創作ブルーをお楽しみください。
ウルトラマリン×コバルトターコイズ
ウルトラマリンは粒子が荒い色、コバルトターコイズも粒子が荒い色。両方ともグラニュレーションカラーなんです。
で、混ぜるとどうなるか!?という事でやってみました。
結果は…
粒子の荒い色同士でも分離するんですね。こちらの方がキレイかも?霜降り肉みたいな分離です。
分離するんかい!!
粒子の細かい色同士でないと分離しちゃうんですね〜💧
でも青の場合は分離もきれいなので大歓迎!
夏らしい爽やかなブルーです。彩度もあってきれいです。
コバルトターコイズは、ウィンザー&ニュートン、ターナー、シュミンケホラダムなどで買えます。
ウルトラマリンは粒子の粗さでバリエーションがあり、お好みでどうぞ〜
プルシャンブルー×フタログリーン
プルシャンブルーはかなり深みのあるブルーなので、フタログリーンと混ぜたら、深みのあるブルーグリーンに。かなり濃く着色するのがお気に入り。プルシャンブルーの影響で、着色力も強いです。
分離せずにきれいに混ざっています。
緑の影色にも使えそうな、いい色味。
私はこの色合い、かなり気に入っていて、ここにインディゴやペインズグレーも足して紺色を作っています。アナログならではの深みのある色合い。
プルシャンブルーもフタログリーンもどのメーカーでも買える絵具ですので、気軽に試せます。
ピーコックブルー×パーマネントバイオレット
正直あんまり教えたくない組み合わせ(笑)
これは個人的にとても使える混色だと思ってます。ちょっと落ち着いた上品な空色、ロイヤルブルーのような青ができます。
青の顔料は、そのままでは色が鮮やかすぎて使いづらいこともあるので、この青はちょっと色が落ち着いていて使いやすいと思います。しかも、紫よりの青は、ウルトラマリンやコバルトブルーなど粒子が荒くざらっとした色しかないので、その代わりにも使えます。
とってもきれい!
パンジーやアジサイみたいな青✨
パーマネントバイオレットが多ければ、すみれ色、ピーコックブルーが多ければ落ち着いた水色です。色相が遠いので、混ぜる2色の割合によっても変化がつけられます。
フタロブルー×インディゴ
フタロブルーはシュミンケホラダムの484フタロブルー(PB15:1)でちょっと珍しいフタロブルーです。インディゴはマイメリのインディゴにしてみました。
どちらも、渋みの強いブルーなので、華やかさには欠けますが、色の系統が似ているせいか、濃淡を出すのにちょうどいい組み合わせ。
青みを強調したくないとき、全体的に抑えた印象にしたい時に使っています。
硬派なブルー♪
シュミンケホラダムのフタロブルーはこちらで詳しく紹介してます。
インディゴもメーカー差があります♪
ウルトラマリン✖️フタロブルー
ウルトラマリンもフタロブルーもかなりメジャーな顔料なのですが、どちらも鮮やかな青なので、それを混ぜる、という発想に至らず…
やってみました。
案外悪くなかったです。
ウルトラマリン=粒子が荒く、定着が弱い
フタロブルー=染みつきが強いが、発色が強すぎる
というそれぞれの特徴やクセが薄まって、特徴のない鮮やかなブルーになります。これはこれで使いやすいかもですね。
晴天の夏空みたい!
この組み合わせの絵具がホルベインのコバルトブルーヒューとして売られています。
マンガニーズバイオレット✖️フタロターコイズ
紫と緑を混ぜると、青を作ることができます。ちょっと不思議な感じがしますよね。
青じゃない絵具を混ぜて、青ができる???
なぜかというと、
紫=青+赤
緑=青+黄色
で、両方の色に青が含まれるからなんですね。ただ、ちょっと赤と黄色が邪魔をするので、彩度が下がります。ちょっと渋めで暗めの青になるんです。
そして、マンガニーズバイオレットは、色々ある絵具の中でも特に粒子の粗い色なので、フタロターコイズとの組み合わせで、めちゃ分離します。
パーマネントバイオレットとフタログリーンとの組み合わせだと、青みがやや強いですね。
とはいえ…
これは青というよりグレーかも…?
もしかしたら好みが分かれるかもしれませんが、面白いので紹介させていただきました!
色々な青作りを試してみて
ということで…色々な青を作ってみました!
青って顔料で見ると、バリエーションがなく、あまり面白くないのですが、組み合わせてみたら色々な青色ができてとても新鮮でした!
顔料の特性で分離したり、色味が強くなって深い色になったり、色が渋くなってグレーがかった色になったり、実際に試してみないとどんな色ができるかはわかりません。
今回は、青同士を混ぜるだけでなく、緑や紫も参加させてみました✨
ぜひ、混色で遊んでみてくださいね〜〜
混色のおさらいも♪