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透明水彩の混色!黄緑の作り方

今回は、混色によって、色々な黄緑を作る方法をご紹介します。見よ!混色の底力!

なぜ黄緑?

ひよこ
ひよこ

なぜ黄緑?

と思われた方、いらっしゃるかもしれませんね。

黄緑の顔料ってほとんどないのです。なので、売られている黄緑の絵具は、緑と黄色の顔料を混ぜて作られています。ならば、自分で作る方法もマスターしてしまいましょう!

黄緑は、植物や風景でよく使う色ではないでしょうか。緑は、チューブのままの鮮やかな色をそのままに塗ってしまうと、不自然な感じになりやすい色味です。なので、混色で、絵に映えそうな色を作るのがおすすめです!

便利な黄緑の絵具を探している方はこちら↓

まず、絵具を選ぼう

黄緑のつくりかた、確認

黄緑のつくりかた、わかりますか?

簡単!
黄色と青を混ぜればいいよね♪

かれは
かれは

黄色と緑を混ぜるのでもいいよね

黄色は絶対に必要ですが、もう1色混ぜる色は、青でもいいし、緑でもいいです。

いずれも単一顔料(一つだけの顔料から作られている絵具)の絵具を選んでください。どの黄色を選び、どの青(または緑)を選ぶかで、作れる黄緑の色合いが変わってきます。

基本7色の色を使ってみる

黄色の絵具はたくさんありますし、青の絵具も緑の絵具も色々な種類のものがあります。ということは、黄緑を作れる組み合わせは無限大に存在するということです。。

ひよこ
ひよこ

全部試すのは無理そうだね…

なので、話をシンプルにするために、以前記事で紹介した基本7色から絵具を選んでみたいと思います。

記事に登場する絵具については下の記事をご覧ください。

この7色の絵具は、オーソドックスな色なので、どこのメーカーからも買えます!参考までに。

かれは
かれは

この中でどの色が黄緑を作るときに使えそうか、考えてみてね。

ひよこ
ひよこ

むむむ…
カドミウムイエローとフタロブルーと…

1種類ではないですよ〜、ひよこちゃん!

選ばれた5つの絵具たち

5色の絵具を選びました。

次の絵具です。

カドミウムイエロー

カドミウムイエローです。なかったら、パーマネントイエローやイミダゾロンイエローなどでもOKです。自分が「真っ黄色だなと思う黄色」を選んでみてください。鮮やかな黄色です。

イエローオーカー

イエローオーカーです。黄土色ということで、茶色のイメージを持たれる方が多いと思いますが、渋さのある黄色として扱うと、とても便利な色です。混色に使うと、相手の色をくすませる働きがあります。(私のパレットの中で一番減りが早い便利な色です)イエローオーカーの記事

シアン(フタロブルーイエローシェード)

こちらはシアン(フタロブルー)で、中でも緑よりの青です。プリンタのインクのシアンの色をイメージしていただけると良いと思います。鮮やかで、粒子の細かい色ですので、混色にとても向いています。フタロブルーの記事

ウルトラマリン

こちらはウルトラマリンブルー。紫よりのブルーです。メーカーにもよりますが、比較的粒子が荒いので、混色したとき分離してしまうこともあります。ただ、この色味は、ウルトラマリンしかないので、一択です。ウルトラマリン

フタログリーン

作るのは黄緑なので、グリーンも使うことができますね。これはフタログリーン(ビリジャンヒュー、ウィンザーグリーンなど、メーカーによって名前が違います)です。単体で使うと、鮮やかすぎて困りますが、混色するときには、その鮮やかさが生きて、鮮やかな黄緑や青緑を作ることができます。フタログリーン

組み合わせて混色してみよう

この5つの絵具を組み合わせて、様々な黄緑を作ってみました。表にするとこんな感じです。

組み合わせで6種類も黄緑が作れます

ただ、この表だけではイマイチ、ピンときませんね。

ひとつずつ詳しく見ていきましょう!

鮮やかな組み合わせから順番に紹介します。下に行くほど渋いです。

カドミウムイエロー×フタログリーン

こうしてみると、この中で、1番鮮やかな黄緑が出来るのは、カドミウムイエローとフタログリーンを混ぜたときです。

さわやかな黄緑になっていますね。

鮮やかな黄緑を作りたい時はこの組み合わせがよさそうです。

カドミウムイエローが不透明なので、作った黄緑も半不透明になります。しっかりしていて塗りやすさがあります。

カドミウムイエロー×フタロブルー(シアン)

2番目に鮮やかな黄緑になったのは、カドミウムイエローとシアン(フタロブルー)を混ぜたときでした。

こちらは市販されているサップグリーンの色味によく似ていています。少し落ち着いた色合いになりますが、1番本物の葉の色に似ていて使いやすそう。

イエローオーカー×フタログリーン

イエローオーカー×フタログリーンの組み合わせは、少し渋さは出ますが、使い勝手がよい組み合わせです。

こちらも自然の色に近いので、あまりに明るい緑が不自然だと感じる人にはおすすめの混色です。

ちなみに私はよく使う組み合わせです!

イエローオーカー×フタロブルー(シアン)

イエローオーカー×シアン(フタロブルー)の組み合わせは、枯草のような色味になりますが、このような色も使える場面は多いです。

どちらかというと、青の配分が多い深緑の部分が魅力的な混色です。

カドミウムイエロー×ウルトラマリン

カドミウムイエロー×ウルトラマリンの組み合わせです。黄色が多い部分は案外鮮やかです。オリーブのような色ですが、ウルトラマリンを足すと青みが出てきれいです。

葉だけではなく、川や湖などの水の表現にも使えそうな組み合わせです。

イエローオーカー×ウルトラマリン

いちばん渋いのはイエローオーカーとウルトラマリンです。

こちらはもはや黄緑とは言えないほど、渋いですね。植物というより、金属の表現などで使えそうです。

奥が深い混色

いかがでしたか?

5色の絵具を使って、6種類も黄緑ができました

また水を加えると、淡い黄緑を作ることもできます。なのでさらにたくさんの色を作ることができます。

今回紹介した混色6パターンのうち、じつは3パターンしか使ったことがありませんでした。残りの3パターンはこの記事のために、初めて混色したのですが、意外といい色味ができたので、すっかり気に入ってしまいました!

これで次から絵に取り入れることができます。

黄緑というと便利なサップグリーンに頼りがちなんですが、混色でさまざまな黄緑がつくれるようになったら、表現の幅が広がります。

こういう色ももちろん便利ですが…
グリーンの絵具一色だと、少し単調になってしまうことも。

もちろん、サップグリーンやオリーブグリーンも便利ですが、1色だけで塗ると地味な印象になってしまうこともあります。

やはり緑を混色で作ると変化をつけることができるので、表現に厚みを持たせることができます。

ちなみに!いま各メーカーから、色々な黄緑の絵具が売られていますが、その全てが、黄色の顔料とフタログリーンを混ぜて作られています。

なので、混色マスターすると、売られている絵具の色を自作することも可能です❗️

ひよこ
ひよこ

ええっ!そうなの!?

今回は、自分の考えた7色を生かした記事にしようと思い、7色のうち5色を使って、混色をしてみましたが、黄色系と青or緑の絵具であれば、全く違う絵具でも同じことができます。

また手持ちの絵具がたくさんある方は、色々な組み合わせで、緑を作ってみてください。

かれは
かれは

ぜひぜひ、お試しください♪

今回使った絵具たち

カドミウムイエローは初心者にもオススメの黄色ですが、毒性のある色なのでよく検討してから購入してくださいね。(もちろん猛毒というわけではなく、多少口に入ってしまっても大丈夫だそうです。ただ、手荒れが酷い人は注意です)

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とても便利なイエローオーカー。持っていない人はぜひパレットに入れてあげてください。地味な色なので人気はないと思いますが、すごく有能ですよ!どこのメーカーのものでも変わりないです。

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フタログリーンも、色々な色調の緑が作れるとても便利な色。持っていないならぜひパレット入りさせてあげましょう!鮮やかすぎるので、そのままでは浮きますが、混色してトーンを落としてあげましょう。

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フタロブルーはちょっと色が濃すぎるので、好みが分かれるかもしれません。代わりにピーコックブルーやマンガニーズブルーヒューでもいいですよ。

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ウルトラマリンはターナーが粒子細かめでいいですね。ウルトラマリンもよく使う色なので、メーカー別に色々試してみてもいいと思います。

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この記事に出てきた基本7色とはなんぞや?という方↓

今回の記事とは逆方向のお話です。2色の色を混ぜて、何色くらい作れますか↓

紫の混色を紹介しています。

3件のコメント

始めてコメントいたします。YayoiBiyoriと申します。
水彩紙のことを調べていたら、こちらのブログにたどり着きました。水彩紙以外の記事も、大変参考になり、目からうろこが落ちっぱなしです。このような貴重な情報を記事にしてくださり、大変感謝しています。
この黄緑の記事も、早速自分の手持ちの絵の具で混色表を作りました。これからもこのブログを参考に勉強したいと思います。
書籍化してくださったら絶対に買います。
今後のご活躍を応援しております。
ありがとうございました。

参考になったようでよかったです!!
黄緑も混色表を作って、自分でお試しいただき嬉しいです😆
他にも色々な記事があるのでお時間ある時に少しずつ読んでいって
ください!300以上記事があるので探すのが大変かもしれませんが…
書籍化実現させたいので、頑張ります!

ご返答ありがとうございます。どうしても一言お礼が言いたくてコメントしました(^^)
お勧めの絵の具結構買いました(ニュートラルチント、カドミウムイエローなど)透明水彩でカドミウム系を使うという発想がまずなかったので、これもまた目からうろこが落ちました。
ハーネミューレセザンヌも使いました。まったくおっしゃる通りの使い心地で、自分の絵がうまくなったかと錯覚しました(笑)
かれは様の感覚は自分にはとても響くので、これからも参考にさせていただこうと思っています。
何度も失礼しました。

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