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[新商品PR]クサカベの分離色絵具、ハルモニアの徹底レビュー!!

クサカベの新商品、分離色絵具ハルモニアのレビューをします。透明水彩ユーザーを魅了してやまない分離色。国産のものは今まで見かけることがありませんでした。それがついに!嬉しいですね☺️

では早速見ていきましょう♪

ひよこ
ひよこ

わあ楽しみ♪

クサカベの分離色、ハルモニアとは?

ハルモニアは新しくクサカベから2022年4月より発売された、分離色の絵具です。

分離色とは、「2つ以上の色を混ぜて作られた、色が分かれる絵具」です。粒子の大きい絵具と粒子の小さい絵具、もしくは粒子の大きい絵具と粒子の大きい絵具を混ぜると、混ざりきらずに色が分かれてしまうのです。これが「分離」という現象です。「分離」は、今まで絵を描く時に、困った現象とされていましたが、近年この現象を逆手にとった絵具は「分離色」として人気を集めております!

今回はクサカベさんより提供を申し出て頂きましたので、お言葉に甘えさせていただくことになりました。読者の皆さまに、魅力が伝わるといいな〜と思っております。

クサカベさんのパンフレットにはこんな風に紹介されています。

「調和」を表すハーモニーから名付けられた”ハルモニア”透明水彩絵具。

異なる色と色が組み合わさることで生まれる絶妙に分離した色合い。

対極にいるような色同士のミックスですら、違和感どころか、むしろはじめから存在していたかのような、とても自然で幻想的な色になりました。

ざらっとした独特のマチエールを作り出すグラニュレーションカラーでもあるハルモニア透明水彩絵具。

1色であらゆる彩色がしっくり決まる、魅惑の水彩絵具です。

クサカベ 分離色ハルモニア

分離色の絵具ってなかなか手に入らない!?

分離色はとても人気がありますが、中々手に入らない絵具の1つでした。分離色をたくさん売っているようなメーカーの商品は、日本では通販や個人輸入でしか手に入らないものが多く…

またはチューブのサイズが大きく値段が高かったり、限定品で売り切れになってしまうものもありました。

画材店で手に入りやすい国産のメーカーさんからはなかなか分離色は発売されなかったんですよね。

なので「分離色は興味あるけど、買うことができなかった…」という方も多いのでは?

ひよこ
ひよこ

欲しいな〜って思ってたけど、
買い逃しちゃってた💧

なので、今回の国産のメーカークサカベからの分離色の発売は、心待ちにしていた人も多かったはず!

私もその1人でした!

これで、分離色も身近な絵具に仲間入りするのではないでしょうか!

分離色の効果的な使い方などは、またご紹介できればと思います。

分離色ハルモニアの色見本

クサカベの技術開発の方いわく、実際の制作に使えるような、使い勝手のいい分離色を目指したそうです。

確かにどの色も「こういうところを塗ったら楽しそう♪」とイメージの湧きやすい色が多いですね。

ひよこ
ひよこ

かわいい色が多い!

ハルモニアは全12色。チューブは4号 10ml、価格は税込825円

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思ったよりお手頃なのもいいですね。全色コンプリートしたくなっちゃうかも??

まず色見本をご紹介します。(ホワイトワトソンに塗ってます)

なかなか素敵な色が多いですよね。皆さんはどの色が気になりますか??

私はこの時点では、03ダスクスカイと10アークティックオーシャンが気になりました。

分離色ハルモニア1色ずつ解説!

1色ずつ解説してみます。パンフレットに顔料も載っていましたので、簡単にご紹介しますね。チューブにはロマンチックな和名もついていましたので、一緒に。

01 パープルスピネル/煌めく尖晶石

PV16,PB15:3 マンガニーズバイオレットとフタロブルーの混合ですね。

基本の色は青紫、そこから紫色が分離し、鮮烈な水色が少しだけにじみでてきます。パンジーや紫陽花のような素敵な色。この色の組み合わせ、好きな人多いんじゃないでしょうか!?

色味自体が美しいので、使い勝手がよく、絵のメインにもっていくこともできます!

↑この絵は少しフタロブルーも加えています。

わりと分離しやすい色でした。

02 スターリーウィンター/冬の星空

PB29,PY119 ウルトラマリンブルーと茶色の顔料だそう。PY119は私も初めて見る顔料ですが、黄色顔料と見せかけて実際は茶色なんだそうです。

こちらの色は粒状化がはっきり見える色で、分離はちょっと分かりにくいですが、くすんだ青紫に焦げ茶色のような色が浮かんで見えます。暗い色ですが、魅力的な色です。

↑背景に使っているのが、スターリーウィンターです。濃いめに塗っているので分離していないですが、くすんだ色味が美しく、重ね塗りして影色にも♪

03 ダスクスカイ/夕暮れの空

PB29,PG18,PO73 ウルトラマリンブルー、ビリジャン、オレンジの混合。3色が混ぜられたとても複雑な色。

グレーが主体で、くすんだ赤紫や水色がにじんできます。ダニエルスミスのムーングロウとも似ていますが、また違った感じ。もっとピンクが強く華やかな色です。

とても分離しやすくどのように塗っても3色分かれます。分離色はじめてという人にもおすすめですよ。分離色の醍醐味が味わえる色だと思います!

個人的には、この色1色で描く単色ドローイングが楽しいです。魅惑のグレー✨

04 ウィッチボルドー/魔女の赤ワイン

PB29,PR179 ウルトラマリンブルーとペリレンマルーンの混合。ペリレンシリーズが分離色に入っているのって珍しいような…分離色では珍しい色味で目をひかれた方も多いのでは?

熟成された赤ワインのような深みのある色。とても個性的です。分離は少し分かりにくいですが、くすんだえんじ色の中にブルーグレーがうっすら浮かびます。乾く前はオレンジがかった色なのですが、乾くと赤紫に変化していきます。

濃く塗ってもキレイですが、淡く塗って下地にしてもよさそうです。

分離色では珍しくあまり粒状化しない色。

05 サンライズブロッサム/朝日に目覚める花

PV19,PB29 キナクリドンレッドとウルトラマリンブルーの混合。赤紫やピンクのなかにウルトラマリンの色がそのままうっすら浮かびます。どうやったらこんな色が??

コットン100%のアルティスティコで

キナクリドンレッドもウルトラマリンも私のパレットでは定番の絵具なのですが、混ぜてもこんな色になったことはないです。どうやったらこんな分離色ができるのか、とても不思議❗️

ヴィフアールではキレイに分離しました!

コットン紙ではあまり色が分かれず、パルプ紙ではキレイに分離しました。分離色では珍しいピンク色です。

06 ブルーホール/神秘的なブルーホール

PB29,PG7 ウルトラマリンブルーとフタロブルーですね。どちらもお馴染みの顔料ですが、分離色に!鮮やかな青緑色ですが、ウルトラマリンブルーの色がにじんできます。

水彩紙や水加減によっては、分離はうっすらになります。実用的なブルーグリーン。黄色とか混色して使うのも面白そうだと思いました。サンゴ礁を思わせるような美しい青です。

07 ミントベリル/青みの緑柱石

PB28,PY138 コバルトターコイズと黄色顔料です。コバルトターコイズの分離色って珍しくないですか??私は初めて見ました。

ヴィフアールに

色はターコイズグリーンのような明るいグリーンです。ターコイズブルーとターコイズグリーンが両方見えるような感じです。分離色ってくすんだ色が多いのですが、この色はとても鮮やかで色が明るいです。

この色は紙によって分離の出方が違いました。ワトソンやアルティスティコに塗った時はあまり色が分離しなかったのですが、ヴィフアールではかなり緑が出てきました。塗るとフチに緑色が溜まる感じです。

08 オリーブサファリ/アースカラーオリーブ

PG7,PY83,PBr7 フタログリーン、黄色、茶色顔料 3色混ざった色です。サップグリーンのような渋みのある黄緑色。

普通に植物や葉っぱ塗るのに使えますね!使いやすそうなお色です。黄緑からうっすら茶色がにじみでて、とても自然な色合いです。渋い黄緑単色だと地味な印象になりやすいので、この色とても重宝しそうです。

09 キャッスルグリーン/お城の蔦

PB15:3,PBr7 フタログリーン、バーントアンバーの混合色。

グレーがかった緑に鮮やかな緑と茶色が分離します。この色もとても分離しやすく、分離色好きな方におすすめの色です。

この絵具の組み合わせもよく混色するのですが、こんな色になっているの見たことないです!不思議ですねえ。グレーがかったクールな緑です。

この色メインでレトロな感じの絵を描いてみたいです。

10 アークティックオーシャン/北極の海

PB29,PG19,PBk7 ウルトラマリンブルー、コバルトグリーン、黒の3色が混ざった色です。一番気に入りました。グレーが主体ですが、緑とラベンダーのような色がうっすら出てきて、なんとも言えない冷たい色になります。とても分離しやすかったです。

この1色で絵を描いてみたくなります。ニュアンスのある影色なんかにもよさそうです。なんとなくですが人気出そうな色だと思いました。

11 フォグアッシュ/青鈍の霧

PB29,PG19,PBk7 ウルトラマリンブルー、コバルトグリーン、黒の3色が混ざった色で、10アークティックオーシャンと同じ顔料が使われています。比率が違うそうです。

色は似ていますが、10の色よりももっと渋みが強く黒っぽいです。うっすら青緑が出てきますが、より黒が強い感じです。濃いめに塗って黒髪にしてもいいかも…

こちらも分離しやすかったです。

12 ダークネスサンド/仄暗い砂

PO16,PBk11 オレンジと酸化鉄の黒の混合です。一見すると焦げ茶色なのですが、こげ茶から黒が分離し、境界線にうっすら赤茶色も出てきます。

コットン紙ではあまり分離しなかった

味わい深い色です。濃く塗れば黒のような使い方もできるし、普通に茶色としても使えそうです。独特の凝集があって、ザラザラっとした感じが見えるのが面白いです。黒の顔料は酸化鉄、要は砂鉄なのでそうで、磁力によって粒子が凝集するそうです。面白い!

石畳や岩、土などの渋い表現に合いそう!

粒子が重たいのか、にじみが広がりにくい色でもありました。はじめは、あまり関心がわかなかった色でしたが、滲ませたり重ねたりするうちに、岩や木の幹、古い建築を表現するのによさそう…と思ってしまいました。渋い魅力があります…!

しっかり定着し、パルプ紙でもキレイに重ね塗りできました。

ハルモニアのチューブについて

かれは
かれは

どう、ひよこちゃん欲しくなった?

うん!
鮮やかな色も多くて、とっても惹かれる…
コンプリートしちゃおうかな✨

ちなみにチューブは10mlチューブのみです。

「使い切れるか心配…」という方に一言。

この分離色の絵具なくなるのが結構早いです。キレイに分離させようとたっぷり筆に含ませるとあっという間に絵具を消費します。いつもの絵具と比べ、絵具の減りは早いです。あっという間に使い切ってしまいそうです。

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色のラインナップは、個性がありながら使い勝手の良さそうな色が多いので、普通の絵具としても使える場面は多そうです。

チューブのデザインもとても素敵ですよね✨

分離色をキレイに分離させるコツ

キレイに分離させるコツをご紹介しますね。

水をたっぷり使う

まず水をたくさん使うことです。いつもよりちょっと多めです。もしくは先に水を敷いてから絵具をのせていきます。

水が多い方がにじみが広がりやすく、にじみが広がる過程で、色が分離していきます。逆にあんまり分離させたくない時は、水少なめでムラにならないように塗ります。

パルプ紙の方が分離しやすい

紙はコットン紙よりパルプの方が分離しやすいです。

いつもならコットン紙の方が、ムラにならず塗りやすいのですが、分離色に限ってはパルプ紙の方がキレイに分離してくれることが多かったです。

今回も手元にあったアルティスティコ紙はコットン100%の高級紙ですが、思ったより分離しない色も多かったです。ヴィフアールはパルプと竹の混合紙なのですがすごくキレイに分離して楽しかったです。特にミントベリルやサンライズブロッサムで差が出ました。

こちらはパルプ紙
こちらはコットン100%紙

多分、吸い込みの強い紙の方が分離しにくいのだと思います。

絵具は出したての方が分離しやすい

絵具は出したての方が分離しやすい気がしました。固まった後は、ちょっと分離が弱くなる色もありました。紙パレットや梅皿に出して、その都度使い切るスタイルでもいいかもしれません。

終わりに

いかがでしたか?とっても魅力的な分離色絵具ハルモニア

店頭にも並んでいるそうなのでぜひ!

今まで分離色絵具は手に入りづらいこともあって、「自分で作ってもいいかな」と思っていたのですが、やっぱりメーカーさんの分離色絵具はキレイに分離するように工夫されていると思いました。よく見る顔料の組み合わせのものもあったのですが、自分で混ぜてもこういう色の分かれ方をしないんですよね。

今まで、分離というと「うまく色が混ざらない困った組み合わせ」で、メーカーさんにもクレームが入ったりしたそうです。が、時代は変わったんですね〜!今はむしろ分離色はとても人気があるジャンルです。

今回のハルモニアはどの色も使える色!価格もお手頃なので全色セットもおすすめです☺️(箱があるのがけっこう便利だと思うので)

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これで絵を描くのももちろんよいのですが、ただ塗っているだけでも楽しいのが分離色の魅力。模様を描いたり、点々や丸を塗っていくだけでも、面白いですよ。色々な色遊びのアイディアもありますのでぜひ参考にしてみてください。

私もじっくり絵を描いてみようと思っています。また作品ができましたら、このページに追記していくつもりです。

分離色の作り方やその他の分離色についてはこちら!↓