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おすすめの透明水彩メーカー3つを紹介します(メーカーごとの特徴と違いについて)

「透明水彩始めてみたいけど、どのメーカーの絵具がいいか、分からない…」

画材店にはたくさんの種類の透明水彩絵具があってどれを買ったらいいか、迷いますよね。今回は、人気があり、かつおすすめの透明水彩ブランドにしぼって、3つを中心にご紹介します。

1. ホルベイン

ホルベインは日本のメーカーで、国内で最もメジャーなブランドです。

もし、初心者で「何を買ったらいいのか分からない」という人だったら迷わずホルベインを買うことをおすすめします。

かれは
かれは

おすすめできる理由は3つあります♪

どこの画材店にもあり、買い足しが楽

日本の画材店であれば、どこでも取り扱いがあるのが、このホルベインの透明水彩です。どこでも買うことができるので、絵具がなくなってしまって「同じ色を買い足したいな」と思ったとき、どこの画材店でも買い足しすることができます。

私も最初に透明水彩デビューしたときは、ホルベインの透明水彩で始めました。なぜかというと、近所の画材店に売っていたからです。

買い足ししやすいというのは大事なポイントだと思います。

高級なものほど、取り扱いする店が減るので、買い足しが難しくなるのはデメリットといえます。

値段が安価で、高品質であること。

ホルベインの透明水彩は、1色220〜400円台で買うことができます。(といっても400円する絵具はあまりなく、ほとんどが200円台で入手可能です。)透明水彩の中ではとても安価です。

ちなみに、透明水彩の場合、ほとんどが5mlの小さなチューブですが、あまりたくさんの量の絵具を使わなくても絵が描けるので、すぐになくなってしまうことはありません。

そしてホルベインの透明水彩は安価ですが、高品質です。私は他の高級メーカーとも比較した色見本を作っていますが、ホルベインの絵具の発色は高級メーカーと同じくらい優れています

色によっては、同じ顔料で比較した場合、他メーカーよりも、鮮やかな色もあるくらいです。そして、大体絵を描くときに必要な色はそろっています。コスパに優れたメーカーだと思います。

ホルベインの透明水彩は全108色。どんな色があるか知りたい方は、ホルベイン全色レビューをぜひ読んでみてください。このブログでも特にアクセスの多い記事です↓

日本の教本で使われているので、色選びの参考にしやすい

日本で売られている透明水彩の技法書で使われているのはホルベインであることが多いので、色選びの参考にしやすいです。

日本で一番メジャーな透明水彩なので、その分、使っている人の人口も多いです。

絵を描くための技法書も、ホルベインを基準にしているものが多いです。ふだんは、海外メーカーを愛用している作家さんも、技法書の中では入手しやすいホルベインの絵具を使用することが多いです。

教本を参考にして、色を買い足す場合も、色名がちゃんと書かれているので、分かりやすいです。

特に絵具の色名はとてもややこしく、他メーカーで同じ名前で売られている色でも、中身の色が全く違うということは多いです。(逆にちがう名前なのに、色が同じということもよくあります)なので、教本で紹介されている色を、他メーカーで買うことは難しいです(顔料の知識が必要になります)

ひよこ
ひよこ

使っている人が多いから、参考にしやすい♪

また最近は、水彩のメイキングをYouTubeで見ることもできますが、やはりホルベインを使う人が多いので、参考にしやすいです。

初心者におすすめのホルベインの絵具

ホルベインの12色セットは、ちょっとクセがあります。描く絵の種類によってはあまり使わない色もあります。そもそも12色セットは、黒と白が入っているのですが、あまり黒と白は使わないので、私のおすすめは7色の基本色を揃えることです。他の色は必要に応じて少しづつ、買い足せばOKです。

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HOLBEIN
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基本7色の内容についてはこちらの記事をご覧ください↓

ホルベインの12色セットにどんな色が入っているのか知りたい方はこちら↓

2.ウィンザー&ニュートン(W&N)

次にご紹介するのはウィンザー&ニュートンです。ウィンザー&ニュートンはイギリスのメーカーで、世界で初めて透明水彩を売り出した老舗メーカーです。世界的にはウィンザー&ニュートンが一番メジャーで、海外の技法書を見るとこちらの絵具が使われていることが多いです。

ウィンザー&ニュートンの絵具の値段はホルベインの2〜3倍くらいですが、こちらも大変おすすめです。

ウィンザー&ニュートンの透明水彩には「プロフェッショナル」と「コットマン」のシリーズがあります。プロフェッショナルは、専門家用の本格的な絵具、コットマンは廉価ブランドです。今回のおすすめはプロフェッショナルのシリーズです。

グリフォンのロゴが特徴です

色のバリエーションが豊富

ウィンザー&ニュートンには、ホルベインにはない変わった色があったりします。ホルベインに比べて、単一顔料(1種類の顔料からつくられている絵具)が多いです。

単一顔料の絵具が多いということは、色のバリエーションが豊富ということでもあります。ちょっとクセの強い色もあります。

ひよこ
ひよこ

ウィンザー&ニュートンも素敵な絵具だよ!

例えば、同じ黄色でも、もっと透明感がある黄色があったらいいのに…という希望がはっきり出てきた場合は、ウィンザー&ニュートンを見てみると求める色があったりします。

ラインナップが必要十分でバランスがよい

メーカーによっては、パステルカラー系の絵具が多く、実質あまり種類の多くないメーカーもあります。

その点、ウィンザー&ニュートンのラインナップはすっきりしています。特殊な色は少なく、どの色を買っても使いやすいのが特徴です。

この次にご紹介するシュミンケホラダムは、ややマニアックで色数が多すぎるので、それと比べてもウィンザー&ニュートンは、必要十分なラインナップで、色を選びやすいというメリットがあると感じます。

絵具の顔料の個性を生かしている

ウィンザー&ニュートンは色によって、かなり感触が異なります。

粒子が荒いものは、粒子感が強く、滑らかなものは滑らか、というように、顔料の特性をはっきり生かした絵具です。色ごとの個性を楽しみたい、というときにはウィンザー&ニュートンの絵具はとても良いと思います。

かれは
かれは

顔料ごとの特性が楽しめる絵具です✨

ウィンザー&ニュートンのラインナップについて

ウィンザー&ニュートンのドットシートを購入し、全色お試しした記事があります。こちらに詳しいラインナップを色別に載せています↓

また、ホルベインやターナーで基本の色を揃えた後に、さらにウィンザー&ニュートンならではの色を試したい!という方におすすめなのが、こちらのおすすめ7色の記事です。

3.シュミンケホラダム

シュミンケホラダムはドイツのメーカーです。

こちらは、高級メーカーなので値段がホルベインの5倍くらいです(2024年現在7倍〜10倍くらいに値上がりしました!う〜む、高い…)

発色は、正直どのメーカーでもそこまで差がないのですが、シュミンケホラダムは、他にはない独特の感触があります。

ふくろうマークが目印です

筆でスッと溶ける

シュミンケホラダムの絵具は、とても水に溶けやすく伸びがいいです。これは、絵具に加えられたオックスゴールという成分によるものです。これはシュミンケホラダム独特のものです。

溶けやすくて塗りやすい!

筆でスッと溶けるので、作業がスムーズに進められます。透明水彩では、水が乾く前に手早く色をのせていかなくてはいけないという場面も多いので、パレット上の絵具がスッと溶けるという要素はとても大事です。

少ない水で絵具が溶けるので、色を濃くすることも簡単です。

また顔料自体の濃度も濃いので、少しの絵具でたくさん色を引き伸ばすことができます。

このパレットから濃く色を取れる性質と高濃度の顔料のおかげで、発色がとてもよく感じるのかもしれません。色を濃く、強くのせたいとき、とても重宝します。

のびがよいので、塗りムラができない

こちらも、添加されたオックスゴールの効果ですが、少ない目の水でささっと塗っても、塗りムラが出ず、きれいに見えます。

上がシュミンケの絵具です。
塗りムラが全然出ていません。

透明水彩では、重ね塗りを繰り返すうちに、塗りムラががあちこちにできてキレイに見えない、ということが時々起こります。

が、シュミンケの絵具はどの色も均一に塗ることができるので、腕が上がったように感じます。

かれは
かれは

なんか上手くなったかも♪と感じさせてくれる絵具です

色数が多く、かつマニアック

ウィンザー&ニュートンもそうでしたが、シュミンケホラダムはさらに色数が多く、単一顔料の絵具が多いです。ただ、こちらは逆に色の種類が多すぎて、迷います。

私もドットシートを取り寄せて、全色試してみるまで、色味や透明度、色の濃さの違いがはっきりわかりませんでした。カタログや店頭でみると、同じような色がたくさん並んでいるように見えるのです。

実際に塗ってみないことには分からない

たとえば、オレンジレッドの色はホルベインでは5色ですが、シュミンケでは12色です。ほとんど同じような色が12色もあるわけです。でも、「オレンジレッドでも、もっと透明感があり、鮮やかな色があったらいいな」というような具体的な希望がある場合、シュミンケはその期待に答えてくれます。

要するにマニアックな要望な答えるメーカーです。もちろん基本的な色もあるのですが、とにかくマニアックです。

あとは、色のバリエーションが豊富で、目をひく鮮やかな色、透明色、落ち着いた色などもあります。シュミンケホラダムにしかない、独特の色というのも多く個性的です。

とにかく値段が高いことと、店舗での取り扱いが少ないことがデメリットです。敷居が高く感じられるかもしれません。

シュミンケホラダムは、後から買い足しでもOK

とりあえず、基本色をホルベインやウィンザー&ニュートン でそろえて、変わった色をシュミンケで買い足していくというスタイルがいいかもしれません。

私も以前はシュミンケホラダムの絵具を主力で使っていた時期があったのですが、かなり値上がりしてしまったことで、手が出しにくくなりました。そのため、基本色はホルベインやウィンザー&ニュートンで揃え、少し変わった色だけシュミンケホラダムで揃えています。

シュミンケについての記事は他にもありますので、ぜひご覧ください。

他のメーカーについて(追記)

3つのメーカーだけにしようと思っていましたが、他のメーカーについてもご要望があったため、簡単にまとめてみます。詳しく知りたいという方は全色レビューのリンクを貼っているので、そちらをご覧ください。

ターナー透明水彩

ターナー🇯🇵というとアクリル絵具でお馴染みなのですが、実は透明水彩もあります。透明水彩はホルベインなどに比べると後発となりますが、こちらはコスパが素晴らしいです!

ターナーの5mlチューブはとにかく価格がお手頃です。

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専門家用の透明水彩の中では一番安く買えます。ホルベインやクサカベも低価格ですが、それと比べても…

ひよこ
ひよこ

コスパよし!!

「なるべく低価格で試したい!」という方や、若い方にもおすすめです。

安いのに、高クオリティです!これが一番驚きました。透明度の強い色が多く、伸びもよいので、初心者でも塗りやすいです。色も鮮やかでしっかりしていて、発色も強めです。このあたりは高級水彩メーカーと並べて塗っても、全く遜色ありません。特にウルトラマリンは、粒子が細かめで超おすすめです。

そして、顔料も種類が豊富なので、よくよく探すと、高級メーカーにしかないような珍しい色があったりします。このような色はターナーで買うと、圧倒的にお得感があります。

5mlチューブは、色数が少なめで54色です。

ですが、大体絵を描くときに必要なメインカラーはそろっているので、物足りなくはありません。

15mlチューブは、もともと海外のみで売られていたものでしたが、2020年から一部の店舗で買うことができるようになりました。こちらはメタリックカラーなども含めて、148色あります。

全色のラインナップと5mlチューブと15mlチューブの色の構成は、この記事に詳しく書いてます↓

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ターナーは12色セットもおすすめです。こちらもあまり使わない白と黒が入ってしまっていますが、それを差し引いてもおすすめです。12色セットに入っている色が使いやすい色ばかりで、とてもバランスがいいので、初心者の方でも楽しく色塗りをすることができます。

ターナー12色セットのラインナップ!

「画材店が近くにないから、通販でセットを購入したい」という方にもおすすめです。

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クサカベ

日本のメーカー🇯🇵

全90色。価格はホルベインと同じくらいの200〜400円ほどですね。

単一顔料の絵具よりも、混合色が多めです。明るく華やかな色が多く、パステルカラーも豊富です。他で見かけないような蛍光カラーもあります。有毒なコバルトやカドミウムを使用せず、安全に配慮した作りになっています。

華やかなラインナップ!

絵具は乾かすと、少し硬めの傾向があります。全体的に優しい発色ですが、はっきりしたインパクトのある色もあります。

個人的にウルトラマリンが、はっきりした色合いで粒子も細かくおすすめです。

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マイメリ

イタリアのメーカー🇮🇹

全90色。12ml チューブのみでチューブが大きいのがたまに傷ですが、こちらも高クオリティの絵具です。2020年にリニューアルし、全色単一顔料になりました!

マイメリは全色単一顔料!

他にも単一顔料が多いメーカーはあったのですが、全色単一顔料は驚きです。特徴は、扱っている顔料の幅が多く、似たような色でも選択肢が多いことです。どちらかというと、混色をよく使う方向けといえるかもしれません。

特に、赤、黄色、青の色が豊富です。はっきりした鮮やかな色合いから、深みのある色まで、色々な種類がそろっています。一方、緑や茶色は少なめです。マイメリにしかない色も多いので、絵具が好きな方はぜひチェックしてみてください。

絵具の感触は、滑らかで溶けやすく、色も濃厚です。

こちらは、代理店である大美術日本工芸さんに協力していただき、詳しい全色レビューとして生まれ変わりました↓

セヌリエ

フランスのメーカー🇫🇷

全98色。10mlチューブ。こちらは、蜂蜜の入った絵具です。特徴は、かなり柔らかめの感触と強い発色です。

特に赤と青の色が濃く、強いです。

乾燥させても、あまりしっかり固まりません。なので、いつまでもベタベタしています。(夏場はドロッとしてしまうことも多いそうです)

そのためか、いつ使ってもチューブからしぼりたてのような感じで、塗ることができるので、色が他のメーカーと比べても段違いに濃い!!そして鮮やかさも群を抜いています。

なので、ウルトラマリンやフタロブルーのようなはっきりした青や真っ赤など、色を鮮やかに使いたい時には、特におすすめです。

ウォームグレーやセヌリエグレーのような絶妙な中間色は、イラストを描く方に人気があります。

まっち水彩

まっちは日本のブランドです🇯🇵

マッチベイシックカラーは全12色、価格は12mlで286円。破格のお値段です。

他にもマッチブライトカラー、レインボーカラーのシリーズがあります。

顔料の濃度が高いので、発色はとても優れています。そして一番の特徴はどの色も粒子が細かく滑らかだということ。ウルトラマリンや茶色系は粒子が荒いことが多いのですが、マッチのウルトラマリンはとても滑らかで、色も濃いです。混ぜた時に、分離してしまうのは困る!という時には重宝すると思います。

彩度も高いので、色も濁りにくいです。

12色という少ないラインナップも初心者には選びやすく親切です。

(ただ、赤や黄色など一部耐光性に不安がある色があるのも事実です。そのあたりはご注意ください)

あまり店舗での販売がないのが残念ですが、オンラインショップで購入することができます。三原色の販売もあるので、気になるという方は、そこからスタートしてみてもいいかもしれません。

三原色のセットと12色セットはAmazonでも購入できます。

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ホルベインアーチストパンカラー

ホルベインの固形水彩ですが、上記のチューブタイプのものとラインナップが違うので、違うシリーズとしてご紹介します。

全54色。

価格はちょっと高めで、ホルベインチューブタイプのシリーズの倍くらい。(400〜800円くらい)

高濃度の顔料、そして滑らかな感触が印象的です。割と高級なメーカーと遜色ない使い心地です。

使用顔料もチューブタイプにはない、本格的な色味があったりします。パンの後ろ側にマグネットも付いていてパレットに収めやすく便利です。一緒に使えるケースもコンパクトで使いやすいです。

全色ではありませんが、何色か買ってレビューしてますので、こちらもどうぞ↓

他のメーカーは随時追加!

今回は比較的メジャーで、人気のある3メーカーの透明水彩ブランドについて紹介しようと思っていたのですが、その他のメーカーについてもざっくり紹介してしまいました。

他のメーカーの絵具も少しずつ足していきたい思っています。

色々ありすぎてかえって迷うかもしれませんが、今回ご紹介した絵具はどれも高クオリティです。「高い絵具ほど素敵な絵が描ける」ということでもないので、ご自身の予算と相談しながら、少しずつ絵具を集めていったらよいかと思います。

かれは
かれは

絵具を買うときの判断材料にしていただければ!

これから、透明水彩始めてみたいなと思っている人、既に描いてるけど分からないことがある人にむけて、何か役立ててもらえるような情報を発信しています。さまざまな絵具を紹介していますので、ぜひサイト内を探していただけたらと思います。

どんな色を買ったらいいの?という疑問に↓

まずはセットが欲しいけど、どの12色セットがいいかな?という方に↓

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