ハーネミューレ・セザンヌという水彩紙についての記事になりますが、こちらの水彩紙は2024年に廃盤が決まりました。ですが、一応消さずにこういった水彩紙があったという記録を残しておこうと思っています。
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セザンヌとは
セザンヌはドイツのハーネミューレ社の水彩紙です。
商品名はセザンヌなのですが、ハーネミューレ・セザンヌと呼ばれることが多いです。
コットン紙100%の水彩紙です。
比較的高価で、アルシュやラングトンプレステージと同じ価格帯で、水彩紙としては最高クラスに入ると思います。
高価だけど、とっても使いやすい水彩紙です!
目は「荒目」「中目」「細目」がありますが、おそらく「中目」を使う人が多いので、「中目」のレビューをします。
こちらは四方固めのブロックタイプの販売のみです。厚さは300gで分厚く、波打ちが目立ちません。
※残念ながら2024年に廃盤が決まった水彩紙です。オリオンが代理店になっていましたが、オリオンはハーネミューレ社の製品の取り扱いをやめるとのことです。セザンヌの代わりに新しいコットンの水彩紙が出るそうですが、ベステック社が代理店となるそうです。
ハーネミューレ・セザンヌの特徴
- 水の吸収がゆっくりで、きれいなにじみができる
- グラデーションやウォッシュがきれいにできる
- 着色は強すぎず、弱すぎず。
- 重ね塗りがきれいにできる
- でもリフティングも適度にできる
- 表面の凹凸は激しくなく適度な凹凸なので、ペンや色鉛筆との併用もしやすい
- 細かい描写にも向く
- 表面が強く、マスキングもできる
ゆっくり乾き、にじみは大きく広がる

セザンヌは、ゆっくり乾く水彩紙で、にじみもゆっくり大きく広がります。上の図ではマゼンタの部分ではグラデーションにしたのですが、少しずつ乾いて均一な塗りになりました。にじみも、水分が多かったこともあり大きくにじみました。
とてもきれいにににじむので、グラデーション、ウォッシュ、ウェットインウェットといった水彩らしい技法は、とても使いやすいです。
重ね塗りはできるが、リフティングも適度にできる
上の画像では、マゼンタの上にレモンイエローを重ねましたが、下のマゼンタが溶け出していないのが分かると思います。
重ね塗りはしっかりできるのですが、強めにこすれば、リフティングもすることができます。(そこまで色を取ることができるわけではないのですが)
バランスの良い水彩紙だと思います。
マスキングはできる
表面は強く、マスキングは使うことができます。
ですが、アルシュやウォーターフォードに比べると、表面は繊細かもしれません。何度も重ねたり、絵具の上からマスキングをする場合は表面が少し傷むような感じがしました。とはいえ、普通の水彩紙と比べればかなり強いです。
普通の描きかたや、一回マスキングをする程度であれば問題ありません。
バランスの良い水彩紙
セザンヌは、全ての技法を心地よく使うことができ、とにかくバランスのよい水彩紙です。不用意ににじみが広がったり、ムラになったりすることがありません。細かいところも塗りやすく、抜群にコントロールがしやすい水彩紙です。
ある意味では、あまり特徴のない水彩紙といえます。
癖がないので、万人向けの水彩紙ではないかなと思っています。私は空想的な絵を描いていますが、よりイラストらしい絵にもいいと思いますし、風景画や静物画も描きやすいと思います。
ただ、風景画や静物画、動物の絵なんかには、力強さが足りないかもしれません。何となく小綺麗にまとまる水彩紙なんです。むしろイラストや人物を描く方におすすめしたいですね。
個人的な感想
とても使いやすい水彩紙の一つです。アルシュと同じくらいの価格帯ですが、セザンヌの方がクセがなく万人向けだと思います。問題は価格が高いことと、あまり画材店に取り扱いがないことでしょうか。
初めて使った時には、絵が上手くなったか?と錯覚しました。
表面を触るとそれなりにざらざらしているのですが、筆で塗ってみると意外に滑らかです。なので細部を細い筆で塗りやすく、色鉛筆の併用も馴染みやすくきれいにできます。細かめの絵を描く私にも塗りやすいです。
発色もよく、パレットで作った色がそのまま表現される感じです。

グラデーションや少しずつ色を変化させて塗る技法もきれいにまとまりやすいです。
あまりに塗りが見事にできるので、絵がやや平坦に仕上がるかな。
ハーネミューレセザンヌは、もっと評価されてもいい水彩紙では!!と勝手に思っています。

セザンヌの代わりに使える水彩紙は?
セザンヌがなくなってしまったのは本当に惜しいです。大好きな水彩紙でしたので…。
ただ新しい水彩紙にリニューアルするという情報も出ているので、少し待ちたいと思います。また、新しい水彩紙が出たらレビューをしていきたいと思います。それまで代替できるような水彩紙をご紹介しておきますね。
とりあえず描き心地が似ているのはアルシュです。
こちらもよい水彩紙なのですが、あまり知名度がないのが残念です。ぜひお試しを!!
ウォーターフォードのナチュラルは少しセザンヌとも近いかな。にじみがきれいに出ます。























