紫の絵具をパレットに入れたい!いうとき「どの紫がいいか」と迷うこともあると思うのですが、今回は基本の色をご紹介します。1色選ぶならディオキサジンバイオレット、一択です。
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紫の絵具、パレットにいれる?
皆さんは、紫色の絵具をパレットに入れていますか?
初心者が混色で作るのが難しいのが紫。キレイな紫が作れる組み合わせはとても少ないので、「赤と青を混ぜても紫にならない💦」と感じる人初心者は多いようです。

そのためか、当サイトでも「綺麗な紫に作り方」という記事はかなりアクセス数が多いです(紫 作り方、きれいな紫 作り方 などで検索して下記の記事にたどりつく人が多い)
また、「紫」という色自体が便利な色味で、他の色と混ぜたり、重ねたりして色のトーンを調整するのにも使うことができます。
なので、1色くらいは鮮やかな紫の絵具をパレットに入れておきたいな、と思う人が多いと思います。今回は1色選ぶならこれ!という定番の紫絵具「ディオキサジンバイオレット」をご紹介したいと思います。
1色選ぶとしたらディオキサジンバイオレット
紫を1色だけ選ぶとしたら「ディオキサジンバイオレット」がおすすめです!顔料でいうとPV23!!
名前が長くてむずかしい!
ディオキサジンバイオレットという名前、顔料に由来する名前ですが、長すぎるのと読みにくいので、各メーカーがそれぞれ好き勝手な名前をつけています(笑)そのため、このディオキサジンバイオレットが定番の紫である、という認識はあまりないように感じます。

実は同じディオキサジンバイオレットでも、メーカーごとに、色合い、色の濃さ、耐光性表記に差があります。ただ、PV23は定番の顔料なので、大体どのメーカーでも売っていますし、色も鮮やかで使いやすいです。
蛍光色が入ったものだと、さらに鮮やかな紫もあるのですが、そういった色は耐光性はかなり低めです。(紫やピンクはもともと耐光性が低い色が多い色域なので絵具の選び方は注意しないといけませんね)私はかなり耐光性を気にしてしまうので、人にオススメするとしたら、色の鮮やかさもありつつ耐光性に優れたPV23(ディオキサジンバイオレット)になりますね…!
優秀な紫です✨
感覚的にこの色は「いわゆる紫」という色であるのもポイント高いです。(ちょうど青と赤の真ん中くらいの色味)
メーカーごとの名前、耐光性表示も
PV 23の色味の絵具名をメーカーごとに表にしました。参考にしてください。
| メーカー | 絵具名 |
| ホルベイン | パーマネントバイオレット |
| ウィンザー&ニュートン | ウィンザーバイオレット |
| シュミンケホラダム | シュミンケバイオレット |
| ターナー | ディオキサジンバイオレット |
| マイメリ | パーマネントバイオレットブルー |
| セヌリエ | ジオキサジンパープル |
色見本を貼っておきます!

色は思ったほど違いはありませんでした。肉眼で見ると少し、違いますがスキャンだとほぼ同じ色に見えますね。色の濃さには差がありました。
私のお気に入りはウィンザー&ニュートンのウィンザーバイオレットとマイメリのパーマネントバイオレットブルーです。この2色はとにかく色が濃く、深みがあります。少量でとても伸びがよく、綺麗に塗り伸ばすことができます。適度に滑らかさがあり、混色もしやすいです。
ホルベインとシュミンケは色が淡めです。シュミンケホラダムはパンフレットに「他の色と混色できない」とあります。確かにPV23は他の色と混ぜても分離しやすい傾向にあります。
ターナーも色が濃いめなのですが、ちょっと渋めです。ちょっとだけ凝集が見られます。
セヌリエのジオキサジンバイオレットは、とても色が濃いです。絵具が乾く前は、とても鮮やかなので「おおっ?」と思ったのですが、乾くと他のメーカーと似たような色味でした。でも深みがありきれいですね。少しだけ青みが強いです。
なぜ紫は大事な色なのか?
紫はあまり12色セットや18色セットなどセット商品に入っていない色なので、「必要なのだろうか?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。特に風景画や静物を描く教本では、紫色の絵具が紹介されていないことも多いと感じます。
紫は私もそこまで多用する色ではないのですが、やはり「必要な色」ではあります。
それにはいくつか理由があります。1章の内容とも重複しますが…
この3つがポイントかな、と思います。
鮮やかな紫は混色で作りにくい
先ほどもお話しした通り、鮮やかな紫を赤と青の混色で作るのは難しいです。色々組み合わせを工夫すれば鮮やかな紫を作ることもできるのですが、鮮やかさをとると、耐光性が犠牲になったりします。
また、鮮やかな紫が作れる組み合わせは、限られているので、手持ちの絵具では上手くいかないこともあります。せっかく上手くいっても分離してしまうこともあります。



で、紫色で塗ることが決まっているところは、紫の絵具を使う方が早い!ということもあります。これは子供用の絵具でも同じで、子供用の絵具の赤と青を混ぜてもあまり鮮やかな紫は作れないため、配られる12色セットに紫色を追加して購入しておくのがオススメです。
なるほど!
じゃ、紫絵具買っとこう♪
記事を読んでいただけると、紫を作るのは結構ややこしい知識が必要なことがことが分かって頂けると思います。ただ、混色で紫を作ることも知っておくと、とても役に立つので、「混色で紫を作る」のと「紫色の絵具を使う」ことを使い分けるといいと思います。
三原色のひとつ黄色の補色である
三原色という特別な色があります。詳しくは記事を読んでいただきたいですが、簡単にいうと作れない特別は赤、黄色、青のことをさします。全ての色はこの3色から生まれています(理論上は)
黄色は三原色のひとつです。紫はこの大事な三原色の1つ、黄色の補色にあたります。(ちなみに赤の補色は緑、青の補色はオレンジです)
色彩計画をするとき、補色同士は相手を引き立てる色や対比を強める色としてよく使います。
黄色を引き立てる色として紫はよく使います。なので大事な色!

ちなみに補色同士を混ぜると黒やグレーになるのですが、黄色と紫は混ぜてもグレーになりません。(青紫と黄色だと薄いグレーになる、でもギリギリ)茶色のような色になります。
紫+別の色の混色が便利
紫は赤+青で作れなくないですが、紫の絵具を持っているとダイレクトに「紫+別の色」の混色が楽しめます。
赤と青を一回一回混ぜるのはちょっと面倒だよね
紫があると、紫と何かを混ぜるっいうのが
やりやすいのね
いくつか混色見本の中から例を出しておきますね〜



これは紫から、赤紫や青紫、ラベンダー色など、別の紫を作った例です。もちろん、赤と青を混ぜても作れますが、紫色の絵具を使うと、あまり色の鮮やかさを損なわないのと、作るのが確実で楽だというメリットがあります。

他にも色々ありますよ!色々な組み合わせを考えてみてください。
補色の黄色を混ぜてもグレーにならなかったということは、どの色を混ぜてもそこまで鈍い色になりません。なので、混色では割と万能だと思います。色々試してみましたが、どんな色とも相性がいいのが紫でした。
私は紫で使うより混色で使う方が圧倒的に多いかも
紫で使うことしか考えてなかった!
色々試してみようっと。
ホルベイン のパーマネントバイオレットとW&Nのウィンザーバイオレットでは色の濃さが違うので、混色の時の色の深さには差がありました。上の画像はウィンザーバイオレットなので色が濃いめですが、ホルベインのパーマネントバイオレットだともう少し優しい色味です。このあたりは好みかな!
私は濃い方が好きなので、ウィンザーバイオレットか、マイメリのパーマネントバイオレットブルーが好きです。
終わりに
ブログの初期に紫の記事は書いたことがあるのですが、あまり顔料の知識がなかったため、手持ちの紫の絵具をなんとなく紹介しただけで終わってしまっていました。
久々に読んでみて、もう少し顔料ベースで紹介したいな〜(自分の気が済まないだけ)ということで新しい記事を書きました。

紫は意外と顔料が少ないです。シュミンケホラダムは唯一色々選択肢がありますが、色々使ってみて結局PV23が一番優秀だという結論になりました。色も鮮やかだし、紫の中では耐光性も高い。
「うわ〜!鮮やか!」と思う「紫、ピンク系の絵具」はほぼ蛍光顔料が入っています。これがいけないというわけではないのですが、やっぱり耐光性はかなり低いです。

なんでこんなにしつこく耐光性の話をしているのかというと、昔私が描いた絵を日の当たるリビングに飾っておいたら、色がちょっと薄くなったんです。退色って本当にするんだってびっくりしました。なのでそれ以来耐光性はかなり気にするようになりました。そして紙も上等なものを使うようになりました(安い画用紙は退色を助長すると聞いたため)
もちろん描いた作品をファイルにしまっておくというなら問題ありません。でも後で、飾ってみたくなったり、販売したり、プレゼントしたくなることもあるので…
ちょっと頭の片隅に入れておくといいかな〜と思います!
他にもあると便利な色です!

































■鮮やかな紫は混色で作りにくい色である
■三原色の一つ黄色の補色である
■紫+別の色の混色が便利